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受賞・活躍

【学生インタビュー】アレルギー対応スイーツコンテスト2021 学生部門第1位

家政学部食物学科食物学専攻2年次萩原万葉さん

インタビュー


2021年9月に開催された「第3回アレルギー対応スイーツコンテスト2021」において、学生部門第1位に輝いた萩原万葉(はぎはら まよ)さんにお話をうかがいました。

———このたびは1位の受賞、おめでとうございます! 10月26日(火)に無事に表彰式も終えられたそうですね。

ありがとうございます!
今回このアレルギー対応スイーツコンテスト学生部門で第1位という結果をいただけたこと、とても光栄に思っています。

表彰式で壇上に上がる萩原さん

——— ご自身で応募されたそうですが、どのようなきっかけがあったのでしょうか。

私自身は食物アレルギーはありませんが、身近にヴィーガン(※)の生活を送っている人がおり、私は普段から卵や乳製品を使用せずにお菓子を作っていました。その流れからアレルゲンフリーのお菓子作りにも興味を持ちはじめました。
食物アレルギーのある方や、ヴィーガンの生活を送っている方など、食に制限があっても、そうでない方と同じように美味しいものを食べることを諦めてほしくない、同じ食べ物を囲んで食事を楽しんでもらいたいという思いがきっかけで応募しました。

——— 萩原さんの身近なご経験から、興味を持たれたのですね。
出品されたケーキがとても美味しそうで、見た目にも高級感がありました。材料が制限されているスイーツには全く見えなかったです。
まず、名前のTarte d’automne(タルト・オトンヌ)は、どのような由来で名付けられたのですか。

コンテストの開催時期が秋だったため、秋の果物を使ったケーキを作りたいと思い、秋の味覚であるりんごをふんだんに使ったケーキを作りました。
オトンヌがフランス語で秋という意味だったため、「秋のタルト」という意味で「タルト・オトンヌ」と名付けました。

——— 素敵な響きですね。色合いからもしっかりと秋を感じます。それではタルト・オトンヌについて詳しく聞かせてください。
いくつかの層を重ねた構造に見えますが、それぞれはどのような材料で、どのような味や食感が楽しめるのでしょうか。

萩原さんの受賞作品 Tarte d’automne(タルト・オトンヌ)
写真提供:(一社) 日本環境保健機構

このケーキはタルト生地の上にキャラメリゼしたりんごをのせています。
コンテストでは、卵・乳製品・小麦粉が使用できなかったため、タルト生地には小麦粉の代わりに米粉やアーモンドプードルを使用しました。
写真には写っていないのですが、タルトの層の内側に米粉でとろみをつけたカスタードクリームが入っています。
本来は卵を使用するカスタードクリームですが、今回は卵の黄色い色味を出すために、パンプキンパウダーを使用しました。
りんごの層は紅玉という甘酸っぱいりんごを砂糖や豆乳と一緒に煮詰めて、オーブンで焼き上げています。
ケーキの断面図としては、下から順にタルト生地、カスタードクリーム、キャラメリゼしたりんご、ホイップクリームという構造になっており、全部で四つのパーツがあります。

——— 想像以上に凝った構造で驚きました!
それに色味を卵と同じ黄色にするためにパンプキンパウダーを使うなど、見た目にも工夫をされているのですね。
特に苦労された点はどのあたりでしょうか。

タルト生地を作る際に米粉を使用すると、生地が扱いづらく、硬くパサつきやすくなるため、その他のアーモンドプードルや油などの材料の配合を重点的に考えました。
りんごの層は、りんごを煮詰めすぎると食感が悪くなってしまうので、しゃきっとした食感を残しながら煮詰めました。
3層のケーキなので、それぞれの層の主張が強くなりすぎないように、全ての層を一緒に食べてバランスがよい一体感のあるケーキにすることを意識しました。調理時間は2時間半程度かかりました。

——— 材料によっては扱いづらく食感に影響が出てしまうところを、材料の配合で補っていくテクニック、素晴らしいですね。
では、大学で学んだことでどんなことが役立ちましたか。

大学の授業で、世界各国の食の背景を深く学び、宗教上の理由などでも食に制限のある方が多くいるということを学びました。
グローバル化が進んでいる現代社会では、これまで以上にこういったアレルゲンフリー・動物性食材フリーの食事は必要不可欠になってくると思うので、これからもこのようなお菓子作りに励んでいきたいという気持ちになりました。

——— 多様化を尊重していく世界では非常に大切なことですね。
最後にコンテストの感想と将来の夢を教えていただけますか。

コンテストに出品する作品を作るにあたり、スイーツには欠かせない卵・乳製品が使用できないという点は本当に難しかったです。このレシピの構想には2か月程度かかりました。それだけに、今回の受賞はとても嬉しく今後の励みになるものでした。
将来的には、食物アレルギーのある方や食事に制限のある方でも、そうでない方と同じ食べ物を囲んで、美味しく、そして楽しく食べることのできるスイーツを作るパティシエになりたいと思っています。

——— 今後のご活躍を楽しみにしています。お話を聞かせてくださり、ありがとうございました。



(※)ヴィーガン:卵や乳製品を含む、動物性食品を口にしない完全菜食主義者のこと

(聞き手:広報課)

*参考

アレルギー対応スイーツコンテスト2021
主催:アレルギー対応スイーツコンテスト実行委員会/一般社団法人 日本環境保健機構

公式サイト

結果発表ページ

一般・学生部門の審査基準:
<決勝審査>
東京製菓学校にて、応募したスイーツを作る実技審査と、プレゼンテーション審査。

・味 :作られたスイーツの味を評価します。
・外観 :作られたスイーツの外観を評価します。
・再現性 :レシピ公開により「一般の方でも作ることができるか」「身近な材料・調理器具で作れるか」を評価します。
・創意工夫:「代替材料を使った画期的な調理法」「使用されているアレルゲンが少ない」を評価します。
・効率性 :「材料を無駄なく使えているか」「決勝審査の審査時間内で調理を完了できるか」を評価します。
・コンセプト:作品製作に込めた想い:コンセプトを評価します。