未病医学分野で社会に貢献できる研究者を目指して
【学生インタビュー】大学院理学…
2024.09.25
深い探求力と自由な発想力
理学研究科は、理学部の研究を高度化し、科学技術分野での女性人材を養成するために、1996年4月に設置されました。
科学・技術・工学・数学分野はSTEM分野(Science, Technology, Engineering, Mathematicsの略)と呼ばれていますが、これらの分野で活躍する女性が、諸外国に比べ日本は特に少ないと言われています。STEM分野で活躍する技術者、研究者の多くは大学院修了者です。その理由は、科学技術の進歩により、より高度な学問を学んだ大学院修了者が社会から求められるようになってきたからです。これまで理学研究科を修了した者は、STEM分野の技術者、研究者、教員として、広く社会で活躍しています。
理学研究科には、多彩な研究分野の教員がそろっています。STEM分野で活躍しようという志をもつ皆さん、ささやかではあっても一隅を照らそうという皆さんを、私たちは歓迎します。
数理・物性構造科学専攻
秋本 晃一 教授
専門分野で多少の違いはありますが、大学院から本格的な研究活動を始めると言ってよいでしょう。その中で忘れてはならないのは、大学院で取り組む研究テーマが、世界の中であなただけのテーマであるということです。確かに偶然にも同じ研究テーマの研究が海外のどこかで行われているかもしれません。しかし、誰も答えを知らないことを明らかにする、つまり新しい発見を目指す研究であることに違いはありません。このような研究テーマについて自主的に考え、実験に取り組み、先生や研究室の仲間と議論を重ねながら研究を進めて行きます。大学院で習得する論理的な考え方や高度な知識と実験技術は、将来研究者を目指す人にはもちろん欠かせません。しかし、たとえそうでない人にとっても、真剣にそしてとことん取り組んだ研究活動の経験は必ずあなたを成長させることでしょう。私の専門分野である基礎生命科学での研究では、様々な実験を駆使して「生物」の中に隠されている真実に近づく努力を続けていきます。その中で時々「生物」は新しい発見という贈り物を私たちに与えてくれます。皆さんもこのような研究に挑戦してみませんか。
物質・生物機能科学専攻
和賀 祥 教授
理学研究科は、諸分野の総合化、広域化などが急速に進みつつある理学の研究に応えるべく、研究を通じて理学研究者としての能力の開発を行うとともに、広範で高度な教養をもった高度専門的職業人、研究者として活躍できる人材を養成することを目的とします。
理学研究科には数理・物性構造科学専攻と物質・生物機能科学専攻があります。前者には数理構造部門、数理・物質情報部門、構造物性部門があり、数学、情報、物理を基軸とした研究を行っています。後者には物質機能部門、細胞分子機能部門、生理分子機能部門があり、化学、生物を基軸として分子レベルまでの研究を行っています。いずれの部門でも基礎から最先端までの研究を行っており、社会に出た後に、論理的な思考法と確かな技術に基いて実践できるように学びます。学際的な時代に対応するために、二つの専攻間で専攻を越えた講義の受講、意見交換ができる環境を作っています。深い探求力と自由な発想力を身につけて、社会に踏み出して欲しいと思います。
理学研究科では常に大学院生との密なゼミで指導を行っています。研究対象物のミクロな解析、精密な分析を行うための種々の物理分析装置、化学分析装置を備えています。大学院生は研究を深めるためにこうした装置を駆使しています。また、国際会議・国際的な専門誌への投稿を積極的に推進しています。
■奨学金
日本学生支援機構からの奨学金の他、森村豊明奨励賞、日本女子大学の奨学金、奨励賞があります。また、特に理系を目指す学生に対して、学部3年生で申請し、大学院に進学後給付される吉田育英会など、学外の奨学金も申し込めます。
■国際的な交流
韓国の梨花女子大学、お茶の水女子大学との 3大学間での交流(研究発表会など)を行っています。大学の学生の国際会議への参加の推進を受けて、多数の学生が国際会議への参加・発表を行っています。
■資格の取得
教育職員免許状の中の専修免許状の取得ができます。
■海外留学生
海外留学生としてこれまでに博士課程後期に 1名受け入れました。本学は海外大学と連携しており、随時学生の留学支援、留学の受け入れを勧めています。
■他大学大学院との連携
お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科、学習院大学大学院自然科学研究科、神奈川県内大学間学術交流協定加盟大学大学院、東京学芸大学大学院教育学研究科の科目を履修でき、取得した単位は本大学大学院の単位として認定されます。また数理・物性構造科学専攻(数理分野)では大学院数学連絡協議会に加盟しているため、加盟大学の数学関連科目を履修でき、取得単位が認定されます。