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受賞・活躍

【学生インタビュー】隈研吾建築奨学財団・2021年度奨学生

家政学研究科住居学専攻 修士課程1年次 宮晶子研究室
(本学 家政学部住居学科 建築デザイン専攻卒)
江崎有咲さん

インタビュー

江崎さん(左)と建築家・隈研吾氏(右)


2021年2月、建築家の隈研吾氏が、建築学を専攻する国内の大学院生を対象に、返済義務のない奨学金を支給する公益財団法人隈研吾建築奨学財団を設立されました。
その2021年度奨学生の募集に応募し、15名の奨学生に見事選出された、修士課程1年次の江崎有咲(えさき ありさ)さんにお話を聞きました。

———この度は見事奨学生に選出、おめでとうございます。
応募のきっかけと選考方法お聞かせいただけますか。

ありがとうございます。
応募のきっかけは、篠原学長から私が所属する研究室の宮先生にこの募集についてご紹介があり、宮先生の勧めで応募しました。
提出したポートフォリオ、小論文という形の自己推薦書、先生からの推薦状で選考が行われました。小論文は、修士制作の内容と、将来どういった建築家になりたいかという目標やビジョンをまとめました。

——— 発表報告会でプレゼンデーションをされたとのことですが、どのような内容だったのでしょうか。

選考自体は提出物で行われるので、奨学生が決まった後の発表報告会でプレゼンテーションを行いました。
プレゼンでは、修士制作のテーマ「共話的建築-モノの視点から都市・建築を考える-」とその進捗について発表しました。
私が考える「共話的」というのは、人々があいづちなどの未完成の言葉を投げ合って会話を成り立たせるように、都市も建物だけでなく、人やモノや光が共話しながら空間を作っている、と考えています。モノの視点から都市や建築を考えるとどうなるか、という内容になります。

このテーマにした理由は、学部の卒業制作でこども園を設計したのですが、その時に心残りであった部分や新たに見つけた課題があり、修士制作で深掘りして都市にも領域を広げることにしました。

【写真】プレゼンテーションをする江崎さん

———「共話的」とは非常に興味深い考え方ですね。そのように言われてみると、人や光が入ることによって、都市はその都市ならではの特色が出ますね!
そもそも最初に建築を学ぼうと思われたきっかけは何だったのでしょうか。

私は小学生からインテリアに興味を持っていて、最初はインテリアを学ぶために本学に入学しました。もともと建築に少し無機質なイメージを持っていたのですが、本学で学ぶ中で建築は自分の身体の感覚を通して密接に関わり合える存在であることに気づいたんです。そこから建築や住居というものがより面白く感じ、大学院に進みました。

———インテリアから入られて、今は建築や都市までを考えられているのですね。
それでは将来はどんな夢や目標をお持ちでしょうか。

一級建築士の資格取得には2年の実務経験が必要なので、まずはアトリエに就職するつもりです。
そしていつか、建築だけではなく、家具や人が持つものなど「人が使うモノ」についても設計したいと思っています。
モノの視点から都市・建築を考えていきたい、これが私のテーマです。

———「モノの視点から」とはどのようなことでしょうか。

モノは都市や建築の中では儚い存在ですが、バタフライ・エフェクト(1匹の蝶の羽ばたきが、巡り巡って遠く離れた場所に竜巻を起こすこと)により、街の雰囲気や建築自体を少しずつ変えているように感じています。
私はこうしたモノやそこでの人のふるまいにも着目し、都市や建築を考えていきたいです。そして点描画のように、建築、人、モノ、光が独立しながらも影響を受け合うことで空間があらわになっていく建築の新たな可能性を探っていきたいと思っています。

——— 非常に面白い視点ですね!私は全く考えたこともなかったです(笑)
それでは最後に、奨学金はどのように使うか決めていらっしゃいますか。

財団から使い道は指定されていないので、今すぐには難しいですが、海外の建築旅行をしたいです。フランスでは、ル・コルビュジエの建築、スペインではサクラダファミリアなどの建築を見て周りたいです。
もし旅行が難しければ、学費とか自身の研究、修士制作に使用する予定です。
また、奨学生のコミュニティから刺激を受けて、今後もっと視点を広げていきたいと思っています。

——— 今後のご活躍を楽しみにしております。お話を聞かせてくださりありがとうございました。

(聞き手:広報課)