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卒業生

「やってみたい」の気持ちを大切に

神奈川県立循環器呼吸器病センター
人間社会学部現代社会学科卒業
袴塚はるなさん

学園ニュース VOL.247

梅雨明けが待ち遠しい6月中旬、現代社会学科を卒業された袴塚(旧姓金久保)はるなさんにお会いしました。卒業後金融機関に勤め、現在は医療事務に従事している袴塚さん。学問だけでなく、スポーツから芸術まで趣味も多彩でフットワークが軽く、いろいろなお話を伺いました。インタビューを終え「私もいろいろなことに挑戦したい」と梅雨明けのような、とても前向きな気持ちになりました。

たくさんの知識を吸収した大学時代

いろいろなことに興味があった私は、日常生活の細かなことに焦点をあてて突き詰める、社会学という学問を選びました。大学の授業の中で印象に残っているのは、都市社会論のフィールドワークや、日本史でハンセン病などの差別を受けた病の歴史について学んだことです。卒業論文では、中国の女性の働き方を日本の女性と比較することで「女性が働く」ということへの興味を深めていきました。どの分野も新しい知識を得ることで先入観がなくなり、自ら歩み寄れるようになりました。そして「今学んでいることはひとごとでない」と感じていました。

  • 大学の歴史の授業で和の伝統にひかれ、始めた生け花
    大学の歴史の授業で和の伝統にひかれ、始めた生け花
  • いつも仲間の輪に包まれている袴塚さん
    いつも仲間の輪に包まれている袴塚さん

興味を持ったことは、とりあえずやってみる

父と祖母の影響で株式に興味がわき、大学卒業後は金融機関に勤めました。しかし結婚し、今までの働き方では家庭と仕事の両立が困難だと感じ、医療事務の資格を取り現職に就きました。医療事務を選んだきっかけには、義理の姉が携わっていたことや、寝たきりの状態で介護が必要になってしまった祖母に対して「何か事務面でサポートできることはないか」と考えたことがあります。
この仕事では、患者さんのタイプによって臨機応変な対応が求められます。より多くの患者さんにとって通院が負担にならないように、どのような優先順位で対応したら良いか、日々考えて仕事をしています。通院される患者さんだけでなく、一緒に働く仲間への気遣いの大切さも感じています。

自分の力で人の役に立てる人へ

医療事務業務を行うにあたり、疾病や医療についても勉強しています。外国人の患者さんのために、英語も勉強したいと考えています。学生の皆さんも興味を持ったことは、「とりあえずやってみる」の姿勢でいることが良いと思います。また、表面だけのコミュニケーションに満足せず、相手の気持ちを読み取って感謝の気持ちを伝えることを大事にしてほしいです。

プロフィール

袴塚 はるな(はかまづか はるな)さん
人間社会学部現代社会学科2006(平成18)年3月卒業。在学中は、比較社会論を専攻し、中国の女性の働き方を卒論に取り上げる。8年間金融機関(信託銀行)で勤務の後、2014(平成26)年3月退職。自身のワーク・ライフ・バランスを見据えて医療事務の資格を取得、現在は神奈川県立循環器呼吸器病センターにて医療事務に従事。

インタビューを終えて

実に幅広い内容のお話の中で、常に熱心にいろいろなことを勉強し理想を持って過ごしていらっしゃるという印象を受けました。また、インタビュー中も私のペースに合わせてお話をしていただき、終始笑顔で質問に答えてくださる人柄が本当に魅力的で「このような素敵な女性になりたい」と感じました。

●取材・文・学生記者
人間社会学部社会福祉学科3年 石田ありさ