福祉の視点を胸に、社会の現場へ

2026.06.01

【卒業生インタビュー】株式会社テレビ神奈川 伊藤万由さん(人間社会学部社会福祉学科 2020年卒)

JWU PR アンバサダーによる卒業生インタビュー連載。今回は、テレビ神奈川で報道記者として神奈川県内を駆け回っている伊藤万由さんに、取材の合間を縫ってオンラインでお話を伺いました。本学を選んだ理由や、社会福祉学科での学びがどのように現在の仕事に生かされているのかなど、さまざまなお話を聞かせていただきました。

⽇本⼥⼦⼤学との出会い、社会福祉学科を志した理由

日本女子大学への進学を決めたきっかけは、高校生のときに参加したオープンキャンパスでした。学生や先生方の温かく親しみやすい雰囲気に触れ、「このアットホームな環境が自分に合っている」と感じ、入学を決意しました。
学科選びには、中高時代に行っていたボランティア活動の経験が大きく影響しています。当時、障がいのある子どもたちと関わる活動に携わり、漠然とではありますが将来的に福祉の分野に関わりたいという思いが芽生えていました。そうした経験から、社会福祉学科で社会と人との関係をより深く学びたいと考えるようになりました。

社会福祉学科での学びと実践

社会福祉学科では、制度や政策、支援の在り方を授業で学び、実習では小田原の社会福祉協議会に1か月ほどお世話になりました。実習では「制度のはざま」に置かれた方々の課題に向き合う機会が多く、授業で⽿にしていた「制度では救いきれない⼈がいる」という言葉が現実として目の前にあることを痛感しました。⽀援の⼿が届かない⼈に対し、どうアプローチすればよいのかを深く考えるきっかけとなり、社会問題を⾃分ごととしてとらえる意識が芽⽣えました。ゼミは黒岩亮子先生の研究室に所属し、社会福祉協議会での経験を踏まえて、卒業論文は「8050問題(※80代の親が50代の子どもの生活を支えるという社会問題)」をテーマにまとめました。
また、社会福祉士資格については卒業後も学習を続け、社会人2年目に無事合格することができました。

社会福祉学科で行ったアメリカのユタ州での海外研修

課外活動で得た多様な経験

中高時代は文化部に所属していましたが、⼤学ではラクロス部に入部しました。筋トレすらもほとんど経験がなかった私にとっては大きな挑戦で、週5⽇の練習は体力的にも精神的にもハードでしたが、仲間と励まし合いながら続けたことで、目標に向かって努力する力や忍耐力が身につきました。部活動での経験は、現在の仕事にも大いに生かされています。
4年生の夏にラクロス部を引退してからは、学生時代のうちに自分の視野をさらに広げるため、イギリスへの語学留学や、ダイビングライセンスの取得など、興味のあることに積極的に挑戦しました。大学生活の中で、「やってみたい」という気持ちを大切にし、多くの経験を積めたことは、貴重な財産になっていると感じています。
就職活動では、放送業界に限らず、さまざまな業界を検討し、自分はどのような仕事をしたいかを模索しました。その過程で幅広い業界を知ることができたのは有意義な経験でした。最終的には地元である神奈川県の魅力を発信し、より良い社会を築くための⼀助となる仕事がしたいと考え、テレビ神奈川を志望しました。

ラクロスをプレーする伊藤さん。4年生の時には、ディフェンスの技術幹部を務めた

テレビ神奈川・報道部での仕事

現在は、テレビ神奈川の報道部に所属し、主に事件・事故や司法分野の報道記者を担当しています。地方テレビ局の記者は、現場取材から記事・原稿の執筆、映像編集まで、そのニュースが放送されるまでの行程をほぼ一手に担います。午後9:30からの「News Link」というニュース番組をはじめとする報道番組に携わっています。
記者には、正確な情報を迅速かつ公平な視点で視聴者にわかりやすく伝えることが求められます。同じニュースでも、受け取り⼿によって解釈が異なり、良くも悪くも影響を与える可能性があるため、つねに中⽴的な⽴場で考え、自分の価値観に偏らないよう意識しています。また、取材先の意見に引っ張られすぎることなく、多角的な視点を持つことも重要だと考えています。
日々の取材を通じて感じるのは、事件や事故の背後には必ずと言っていいほど、社会的な課題が潜んでいるということです。貧困、差別、孤立、制度の限界など多くの要因が複雑に絡み合っています。
今後は大学で学んだ社会福祉の視点を生かし、⽬の前の出来事を掘り下げ、単なる事実報道にとどまらず、「なぜさまざまな問題が発生しているのか」や、「社会とどう向き合っていくべきか」を問う記事や特集を制作していきたいと考えています。1人でも多くの人の意識や行動を変えるきっかけとなるような報道を目指し、社会的な課題の解決に貢献していきたいです。

記事を書く際はつねに「公平な視点」で伝えられているかに気を配る
時には現場から台風の状況を伝えることも

現役の⼤学生に向けて

大学生活は、自分の興味や関心を自由に探れる貴重な時間だと思います。私自身、入学当初は明確にやりたいことがあったわけではありませんが、興味のある授業を受けたり、部活やボランティアに参加してみたりするなかで、夢中になれる分野や関心を持つテーマに出会うことができました。そうした経験は考え方を広げ、将来の仕事を選択する上での大きなヒントにもなりました。少しでも「やってみたい」と興味を持ったことがあればぜひ挑戦してみてください。その経験が、将来の進路選択や、社会と関わる中で必ず糧になるはずです。

ラクロス部の大切な仲間たち
プロフィール
伊藤 万由 いとう まゆ

大学から本学で学び、2020年3月に人間社会学部社会福祉学科を卒業。同年4月に株式会社テレビ神奈川へ入社し、営業部を経て、2024年夏より報道部記者として主に司法や事件・事故を担当する。

Interwiewを終えて

メディア内でとても大切なお仕事をされている伊藤さんのお話を伺うことができて大変貴重な機会になりました。記者としてどのように正確な情報を瞬時に伝えているのか学ぶことができ自分の将来の目標の助けになりました。また、今回のインタビューの経験を生かし、さまざまな視点で事件や事故などのニュースに触れ、どのようにメディアと向き合っていくべきかつねに模索しながら有意義な学校生活を送っていきたいです。
(文学部英文学科2年 高橋桃花)

私は現在、伊藤さんと同じ社会福祉学科で学んでいます。今回のインタビューをとおして、⼤学での学びを生かして記者として活躍されている先輩の姿に、大きな勇気をもらいました。私自身も、大学生活でさまざまなことに挑戦しながら、興味のある分野と学んだ知識を結び付け、自分らしい進路を見つけていきたいです。
(人間社会学部社会福祉学科2年 平藤羽菜)