子育てサイエンス・カフェ 報告

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第22回子育てサイエンス・カフェ 報告

第22回子育てサイエンス・カフェ 
赤ちゃん集まれ!親子のための絵本読みあい講座@日本女子大学

日時:2025年3月8日(土)10:00~
開催:対面・オンライン
講師:麦谷 綾子(人間社会学部 心理学科 教授)
   今田 由香(家政学部 児童学科 准教授)

第22回子育てサイエンス・カフェ「赤ちゃん集まれ!親子のための絵本読みあい講座@日本女子大学」は、9組の赤ちゃんと保護者の方にご来校いただき、初めて対面での開催をいたしました。
プログラム第1部では、本学教員によるミニ講座を、会場およびZoomでご参加の皆さまとお話を聞きました。

第1部ミニ講座①【赤ちゃんの声と聞こえの発達】
カフェのテーマの「絵本の読みあい」に関連するトピックとして、「赤ちゃんの声と聞こえの発達」についてミニ講義をしました。赤ちゃんの発声器官は大人のミニチュア版ではないこと、生まれる前からいろいろな音声を聞き取り、学習していること、その一方で聴覚機能が完全に大人と同じレベルまで発達するには長い時間がかかること、赤ちゃんに対する大人の語りかけの豊かさや、指差しのような非言語コミュニケーションの重要性について、発達心理学の視点から解説しました。

(人間社会学部 心理学科 教授 麦谷 綾子)

第1部ミニ講座②【絵本の読みあいについて】
絵本は私たちが人生のはじまりに出会う芸術であり文学です。つまり、読者には多様な解釈や楽しみ方が許されています。近年、乳幼児期の絵本の読書経験が注目されていますが、大人が子どもにおはなしを読んで聞かせる以外にも、絵本の楽しみ方はあります。赤ちゃんの時期には、「理解する」ことにこだわらず、自由な心で、絵本を開く喜びを味わっていただきたいです。
講義では、「0〜1歳頃から」、「1歳半頃〜2歳頃から」に分けて、おすすめの絵本も紹介しました。これまでの経験から選んでみましたが、赤ちゃんにも好みがありますので、読みあいを重ねながら、お気に入りの絵本を見つけてください。
赤ちゃんの絵本への関心の向け方はいろいろです。大人の期待とは違う行動をすることもあるでしょう。しかし、どのような姿も絵本を介した心の交流や表現の一部と肯定的に捉えると、新たな気づきがあるかもしれません。今回の講義の後に、赤ちゃんと一緒にみんなで絵本の読みあいを楽しみましたが、「そこが気になるんだ」、「たしかに形が似ているかも」等、赤ちゃんの姿から私たち大人が学んだことがいくつもありました。

(家政学部 児童学科 准教授 今田 由香)

第22回子育てサイエンス・カフェ チラシ

第2部
第2部は、対面でご参加いただいた方々を対象に実施しました。
はじめに、第1部で今田先生が行ったミニ講座を受けて、「認定絵本士」の資格を持つ学生スタッフとともに、グループに分かれて絵本の読みあいを体験しました。絵に触れたり、本棚から好きな絵本を自由に手に取ったりしながら、それぞれのペースで絵本の世界を楽しんでいただきました。
その後は、本学の児童学科・心理学科・建築デザイン学科から5名の教員が各グループに加わり、子育て中の保護者のみなさまとグループトークを行いました。子育てに関する悩みを共有したり、情報交換をしたりと、終始リラックスした雰囲気の中で交流を深めました。

日本女子大学 人間社会学部 心理学科

日本女子大学 人間社会学部 心理学科

心理学とは「こころ」をさまざまな角度から研究する学問です。
本学科では、複雑化する現代社会での「こころ」の問題を幅広く複合的に探究します。
「こころ」の働きに関する基礎的、応用的研究に取り組み、実践力を身につけた人材を養成し、公認心理師および臨床心理士を目指すための基礎教育としても、十分な教育内容を提供しています。

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日本女子大学 家政学部 児童学科

日本女子大学 家政学部 児童学科

児童学科では、「子どもを観察し、子どもから学ぶ」という教育方針のもとカリキュラムを構成。
子どもや子どもを取り巻くモノやコトに直接触れることで、子どもへの学びを深めます。
少人数で行う授業では、学生同士のディスカッションも充実し、豊かな学修体験を通して、それまでの自分にはなかった視点や思考が芽生え、新しい私を発見できます。

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