〜タミー・スナイダー・マーフィー米国ニュージャージー州知事夫人講演会〜

2023.11.02

タミー・スナイダー・マーフィー米国ニュージャージー州知事夫人講演会

10月17日(火)、成瀬記念講堂で家政学部児童学科の学生へ向けて、タミー・スナイダー・マーフィー 米国ニュージャージー州知事夫人をお招きした特別講義が行われました。今回の特別講義は、米国ニュージャージー州知事の来日に同伴される州知事夫人が、「日本で優れた児童教育を提供している日本女子大学で講演や意見交換の機会を」と望まれたことをきっかけに実現しました。州知事夫人は、乳幼児と妊産婦の健康をはじめ、気候変動教育、ニュージャージー州全体における女性経営者の育成にも注力されています。当日は約200名の学生たちに加え、ニュージャージー州から来日した約50名の東アジア経済使節団も参加され、州知事夫人の特別講義を聴講しました。

学生たちに語り掛けるタミー・スナイダー・マーフィー 米国ニュージャージー州知事夫人
学生たちに語り掛けるタミー・スナイダー・マーフィー 米国ニュージャージー州知事夫人

特別講義では、ニュージャージー州が製薬業界の中心地であるにも関わらず、かつて妊婦死亡率が全米でワースト5(50州のうち47位)に入り、人種差別によって黒人の妊婦は6倍以上、ヒスパニック系やラテン系では3.5倍以上、白人の妊婦よりも死亡率が高かったことが語られました(妊婦死亡率は2023年7月のデータで29位まで向上)。州知事夫人は「人種差別に限らず、今もなお健康危機に直面しています」と話し、乳幼児と妊産婦の健康をはじめとするさまざまな問題に対して、いかに危機感を感じて改革に取り組まれているのかについて、自身の経験や思いを語られました。
質疑応答の時間では、学生たちから活発な質問が寄せられ、日本とは異なる妊産婦に対する医療制度や社会的な問題の具体的な現状などについてお答えいただき、最後にはニュージャージー州の魅力あふれる教育についてもお話いただきました。
特別講義を終えて、ニュージャージー州と日本の制度との違いへの驚きの声や、「この講義をきっかけに様々な国や州ごとの現状についても調べてみたいと思った」といった学生の声が寄せられ、海外から要人をお迎えし、直にお話を伺う非常に貴重な学びの機会となりました。

代表の学生からの花束の贈呈
代表の学生からの花束の贈呈
今市理事長より大学を代表して謝辞をお伝えする様子
今市理事長より大学を代表して謝辞をお伝えする様子

タミー・スナイダー・マーフィー(Tammy Snyder Murphy)
米国ニュージャージー州知事夫人

ヴァージニア州出身、ヴァージニア大学を卒業(1987年、英語・コミュニケーション学士)。ニュージャージー州知事のフィリップ・D・マーフィーと結婚し、4児の母。米国とヨーロッパで金融業に携わり、ロンドン、フランクフルト、香港、ベルリンで暮らした経験を持つ。州知事夫人として、州内でファミリー・フェスティバルの創設に尽力し、福祉リソースの利用率を向上させ、同州教育省と協力し、幼稚園から高校までの州教育ガイドラインに気候変動を盛り込み、子どもたちの未来がよりよいものになるように尽力。

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