日本女子大学の授業—伝統の食物学—

2025.04.07

会 期  前期 2025年 4月10日(木)~5月 2日(金)
     後期 2025年 6月 3日(火)~7月30日(水)
開館時間 10:00~16:30(土曜日は12時まで)
閉館日  日・月、祝休日

2025年4月、食科学科と栄養学科からなる食科学部が誕生しました。食科学科では食品学、調理学、栄養学を三本柱とし、実験・実習を通して食に関する科学的知識や技術を学びます。栄養学科では三本柱にさらに医学を加え、健康維持・疾病予防、治療等に関わる栄養管理を学ぶことで、栄養の専門家を目指します。

このような食物への科学的視点や栄養に対する考え方は、1901(明治34)年の本学創設と同時に開設された家政学部の授業や、創立者である成瀬の発言等に端緒を見出すことができます。
家政学部では、必修科目「家政及芸術」の中に「食」を位置付け、料理の授業を行っていました。生徒のノートには、料理学とは生理、衛生、経済、理化、美学等に技術を加えた混成科であり、料理を学ぶとは、それらの知識をもとに食物を作ることであると記されています。また成瀬の食物への関心は高く、自宅で提供される日々の食事について、その味や食材の取り合わせを評価し、ときには調理法も提案し、調理を担当した卒業生に料理の研究を促していました。本学において食物とは、科学的知識が必要な研究分野であると考えられていたことが分かります。

本展では明治、大正、昭和初期に生徒が記したノート等から授業の様子を紹介します。

  • 料理の授業 明治末年頃

    料理の授業 明治末年頃

  • 西洋料理ノート 1905(明治38)年 卒業生寄贈

    西洋料理ノート 1905(明治38)年 卒業生寄贈

  • 森村開作夫人寄贈の食卓用食器 1930(昭和5)年

    森村開作夫人寄贈の食卓用食器 1930(昭和5)年

  • 西洋料理ノート 1942(昭和17)年 卒業生寄贈

    西洋料理ノート 1942(昭和17)年 卒業生寄贈