成瀬記念講堂にて新たな学びの始まり
2025.04.09

2025年4月2日(水)、成瀬記念講堂にて日本女子大学入学式・日本女子大学大学院入学式を4部に分けて挙行し、今年度は、日本女子大学へ1,526名、本学大学院へ137名の新入生をお迎えしました。
式は校歌から始まり、入学者数と大学役職者の紹介、来賓である泉会*1田中晴雄会長と桜楓会*2 高野晴代理事長のご紹介を行いました。そして篠原聡子学長からの式辞、卒業生2名による祝辞と続きました。卒業生祝辞はビデオレターにて、株式会社Sally127代表取締役 鳥巣彩乃さん(新制57回生文学部日本文学科卒業)と、株式会社東芝研究開発センター情報通信プラットフォーム研究所 長久保咲絵さん(新制62回生理学部数物科学科卒業、数理・物性構造科学専攻修了)から贈られました。

式辞において篠原学長は、「コロナ禍の日々を経て、日常を取り戻したかにみえる今日この頃ですが、日本では様々な天災に見舞われ、世界に目を転じれば困難な状況下で生きている多くの人々がおられます。」と述べ、続けて、本日この成瀬記念講堂で入学式を迎えられたことへの深い感謝の意を表しました。
また、創立間もない1906年に建設された成瀬記念講堂が、関東大震災で木造の骨組みだけ残し倒壊したことに触れ、「瓦礫の山の中のこの講堂を見たときに、100年以上もあとに、本日のこのような晴れやかな光景が想像できたでしょうか? その時は、この講堂を再建することなど夢物語でさえあったかもしれません。そうした落胆を超えて、再建を成しえた背景には、構造的な知見と再建をする意味を理解する見識があったはずです。学ぶというのは、そういうこと、つまり、夢を見る力をつけることであり、夢を実現する力をつけることなのだと私は思います。」と語りました。
さらに、本学には文理を跨ぐ7学部16学科、大学院6研究科が揃い、専門を超えた知に出会う機会や海外で学ぶプログラムが充実していること、そしてITやAI技術の発展が加速する中、すべての学生がITの基礎知識を身につけられる環境が整っていることを紹介しました。そのうえで、「ここ、日本女子大学は、女性だからといって強いられることも、女性だから許されることもない空間です。自由と責任を自ら体感し、ここを巣立つその日まで、どうぞ、それぞれの専門に加えて広い視野をもてるように精進してください。日本女子大学という、恵まれた学びの環境を存分にいかして、知見をひらき、教養を蓄えて、一生を費やすにたる夢に出会ってください。」と、新入生への激励の言葉を送りました。
保護者の皆さまが学科ごとに各教室からライブ配信を通じて見守る中、新入生は本学での新たな一歩を踏み出しました。厳かな雰囲気の中で迎えたこの門出を心からお祝いいたします。新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。ここでの学びを通じて多くの人と出会い、さまざまな経験を重ねながら大きく成長されることを願っています。
*1 泉会:学部生の保護者等による支援団体(日本女子大学泉会)
*2 桜楓会:日本女子大学の同窓会(一般社団法人日本女子大学教育文化振興桜楓会)


