FC東京・スポーツボランティアから学ぶ社会連携活動
2025.03.25

2024年11月21日(木)本学百二十年館にて、「FC東京・スポーツボランティアから学ぶスポーツボランティアと社会連携活動」を開催しました。本イベントの講師は、FC東京・スポーツボランティア代表の吉田英樹(よしだひでき)氏です。吉田氏は、2001年にプロサッカーJリーグ「FC東京」のホームゲーム運営を支える「FC東京・スポーツボランティア」を立ち上げ、現在も1試合平均70名のボランティアと共に活動を続けています。
【講演】スポーツを支えるボランティア活動
当日はさまざまな学部・学科の学生が参加し、吉田氏による講演がスタートしました。講演では、ボランティア活動の基礎となる5原則が紹介されました。
・自主(自発性)
・公益(社会、公共性)
・無償性
・先駆(先見、創造、開拓)性
・継続性
吉田氏は、これらの原則を踏まえた上で、スポーツボランティアの持つ意味について語りました。スポーツボランティアとは、クラブや団体での定期的な選手指導や、不定期なイベント開催の支援など、スポーツそのものを後ろから支える活動です。たとえば、「FC東京・スポーツボランティア」はその一例に過ぎず、現在ではオリンピックなど各種スポーツ大会のボランティア活動、障害者サッカーの支援、さらにはプロサッカーJリーグが展開する社会連携活動「シャレン!」など、多岐にわたる取り組みが行われています。

【グループワーク】社会連携活動を考える
講演後、学生たちは社会連携活動の企画についてグループワークを行いました。吉田氏が示した「否定しない!可能性は∞!」という方針のもと、自由な発想が次々と付箋に書き込まれました。
その中で生まれたアイデアの1つは、「全国の子どもたちが海外の有名サッカー選手と交流するイベント」というアイデアです。単に海外の有名選手を招くだけでなく、司会進行役として俳優を起用することで話題性を高め、全国から子どもたちが参加しやすい環境を作ることを想定しています。他にも、会場や規模など無限の可能性を秘めた企画がたくさん発表されました。
また、社会連携の観点から、企業からの協賛を募るだけでなく、開催地の役所とも連携し、地域活性化にもつなげる計画です。さらに、サッカー選手を支えるチームドクターやスポーツ管理栄養士もイベントに参加し、サッカー業界を目指す若者がプロフェッショナルから学べる機会を提供する仕組みも組み込まれました。
グループワークでは時間の限り新たなアイデアが生まれ続け、発表時にも活発な意見交換が行われました。最後に、参加した学生たちの声を一部ご紹介します。
・スポーツボランティアは試合開催日の運営ボランティアしか知らなかったので、その他の日の交流イベントなどにも参加してみたいと思いました。
・日本女子大学で行われているボランティア活動についても改めて知ることができ、とくに「妊産婦・乳幼児救護所」に関する活動に関心を持ちました。
・地域猫ボランティア等、自分にできるボランティア募集の収集から始めてみようと思いました。

今回の講演を通じ、参加者はボランティア活動の本質やその社会的意義について深く理解する機会を得ました。今後も日本女子大学社会連携教育センターでは、地域や企業と連携し、学生の学びを深めていく取り組みを進めてまいります。