憧れを実際に体験することで自信につながった ~誠信女子大学ビューティー産業学科(韓国)での研修で得たこと~
2024.11.12
2024年8月の2週間にわたり、本学の協定大学でもある韓国の誠信女子大学 ビューティー産業学科が開催する短期プログラム「Kビューティーで完成させるパーソナルスタイリング(以下 Kビューティー)(※)」に、見事選考を経て参加した文学部英文学科2年 中村真珠彩(なかむら まりあ)さんにお話を伺いました。
韓国好きになったきっかけや研修で得たこと、英文学科を選んだ理由や日本女子大学の魅力などをお話いただきました。
憧れの韓国で、外見的な美とともに内面的な美を学んだ
——Kビューティーに応募した理由と、韓国好きになったきっかけを教えてください。
私は、中学生の頃に韓国ドラマを見始めたことがきっかけで韓国に興味を持ち始めました。韓国ドラマの俳優やK-POPアイドルを通して、ドラマメイクとK-POPメイクの違いや、特殊メイクなどに関心を持つようになりました。この実践プログラムではそれらのメイクについて学べ、また、似合うスタイルを探すことができ、自分に自信をつけることができるのではないかと考えました。また、メイク全般の他に韓服体験や伝統舞踊についてのプログラムもあり、外見的な美だけではなく内面的な美についても学べ、さらに韓国文化についても学ぶことができる良い機会だと考えこのプログラムに応募しました。
——大好きな韓国に滞在しながらメイクを学ぶのはどんな気持ちでしたか。
これまでにも何度か韓国を訪れたことはあったのですが、今回のように長く滞在することには楽しさしかありませんでした。中学3年生から今でもずっと、毎日韓国ドラマを観ているので韓国語も日常生活には支障ありませんし、韓国の食も好きなので、本当に楽しかったです。私は韓国の景色が好きで、特にソウルの漢江(ハンガン)や汝矣島(ヨイド)がお気に入りです。高層ビルと自然とが共存している風景がとても素敵だと思います。
これまでの観光では体験したことのなかった韓服体験や伝統舞踊、茶道体験など韓国文化に触れられたことも貴重な体験になりました。
一番の思い出はゾンビメイク!血のリアルさに驚きました
——それは楽しそうですね。印象的な授業や研修を通しての収穫を教えてください。
まず、純粋に、韓国の大学で授業を受けたという経験が収穫です。16日間だけですが学生寮で生活し、日本以外の環境に身を置いて経験したことは将来の糧になると思っています。授業は他大学含めて日本の学生5~6人のグループ対して、誠信女子大学の学生がメンター役として1人入ってくださいます。授業はすべて韓国語で行われますが、通訳の先生がいらっしゃるので、日本語でも理解することができます。
私にとって貴重な経験の1つは、特殊メイクの授業でゾンビメイクに挑戦できたことです。普段から韓国ドラマを見ていて、特殊メイクがどのように完成していくのか気になっていたので挑戦できたことはとても良い思い出です。特殊メイクをした自分の姿をみた時は血のリアルさが本当に怖いくらいでした(笑)。韓国メイクの技術力の高さを感じました。
メイクをした後に演技をしての動画撮影がありました。先生がとにかく「早く!」と急かしていたので、グループのメンバーと焦りながら演技を決めて、恥ずかしがる暇もなくゾンビを演じました(笑)。
メンターの韓国人学生とはグループワークを通して仲良くなれましたし、休日は一緒に遊びに行ったりもしました。
——今回の経験を今後どのようにいかしていきたいですか。
誠信女子大学ビューティー産業学科で得た、メイクアップや肌のスキンケアなどを実践していき、韓国語の資格勉強も続けていきたいと思います。
また、日本女子大学は誠信女子大学と協定を結んでいるので、留学生が来校した際には率先して友好な関係を築き、韓国と日本の架け橋になりたいと考えています。
——続いて本学での学びや生活について伺います。どうして本学の英文学科を進学先として選ばれたのでしょうか。
文学部英文学科では、文学を通じて英語の知識を深めるために必要な英米圏の歴史的、文化的、社会的背景を学べます。また、言語についても英語運用能力の基礎から手厚く指導していただけて多彩な学びの機会があります。さらに、少人数制教育、国際交流、留学制度が整っていることや、学びの集大成となる卒業論文を英語で執筆することも私には魅力的に感じました。
入学してみて気づいたこととしては、学生生活をより良いものにするために日々、私達学生の対応をしてくださる職員の方も、とても親しみやすく、親身になって対応してくださる環境はとても恵まれていると感じます。
日本女子大学を選んだ理由としては、もともと落ち着いた環境かつ少人数で学びたいと思っていたので女子大学が第一志望でした。それに加え国際系の進路に進みたかったので、おのずと選択肢が絞られて、あとはオープンキャンパスの雰囲気で選びました。この大学を訪れた時、いい意味で”このまま”自分らしくいられるというか、何も違和感を覚えなかったので、ここが合っているんだと思いました。
英文学はドラマを観ているよう。シェイクスピア演習では実際のテクスト(※)から心情を読み解きます
——英文学科ではどのようなことを学んでいますか。また、おすすめの科目を教えてください。
イギリスやアメリカの文化・文学・歴史や言語学などを幅広く学んでいます。特にイギリス文学に興味があるので3年生から始まるゼミではイギリス文学に関連した研究を専攻にしようと考えています。
私が特に興味を持っている科目は佐藤達郎先生が担当されているシェイクスピア演習です。シェイクスピア演習では、彼の作品を英語と日本語で読みます。シェイクスピアの原典から、17世紀頃の英文の書き方を参照して文法の特徴を正しく理解し、作品の特質について学びます。例えば、You(あなた)と書く場合、場面によって「You」と「Thou」の両方を使われているのですが、「Thou」のほうが心理的距離が近いとされているそうです。そういった言い回しから文学の中の人物の心情や人物同士の距離感を読み取ったりします。
佐藤達郎先生もよくおっしゃっているのですが、今学んでいる作品「マクベス」は、シェイクスピアが生きていた時代よりはるか昔の出来事を題材にしている作品なので、当時シェイクスピアの劇を見ていた観客は、私達が今大河ドラマを見ているのと同じような感覚だそうです。私も「次はどうなるんだろう」とワクワクしながら読むことができ、文学とは1つのドラマを観ているように思えるので、とてもおもしろいです。
(※)テクスト:書物の本文。版本や写本の本文。また、原典・原本。
——ありがとうございます。当時の書き方で英文を読むと日本語訳の本では気づけない心情に触れたりできるのですね。とても興味深いです。
英文学科で学んだ先、将来的にはどのような道に進もうとお考えですか。
女子総合大学である日本女子大の英文学科の学生であることを生かし、英米文化圏に関する多種多様な科目を受講し、英語の運用能力だけではなく、教養、分析力、思考力、表現力、問題解決力を身につけ、英語はもちろんのこと韓国語も使えるトリリンガルとして国際的に活躍できる女性になることを目標にしています。特に、航空会社や空港会社に興味を持っています。
海外での学びを経験することは、多角的な視野を身につけることができる
——それでは最後に、海外研修や留学に行きたい方、迷っている方にメッセージをいただけますか。
日本女子大学は多様な海外プログラムや、海外の有名な大学と協定を結んでいることが大変魅力的です。在学中に海外での学びを経験することは、英語圏のみならず世界中どこへ行ったとしても、日本で学ぶだけでは気がつかない多角的な視野を身につけることができると感じました。また、直接体験したことで自信につながったので、迷っている方はぜひ行ってみてください。
——ありがとうございました。引き続き韓国語と英語の勉強を頑張ってください。