\JWU PRアンバサダー/ 社会で活躍されている卒業生インタビュー第4弾!
2024.02.05
こんにちは。JWU PRアンバサダーです。
日本女子大学には、さまざまな分野で活躍されている卒業生がいらっしゃいます。そこで、4回にわたり、「社会で活躍されている卒業生インタビュー」をお届けします。本企画では、私たちがインタビューを通して日本女子大学で学ぶ意義や、卒業後の社会での活躍を深堀していきます。いまのお仕事内容から、大学時代でしかできない学びや経験、学生の時に絶対しておいた方が良いことまで、ここでしか聞くことのできない貴重なお話を伺いました。
第4回は、本学理学部数物情報科学科を2021年に卒業され、現在TOPPAN株式会社にお勤めの添田汐里さんに、JWU PRアンバサダーのN.R K.M H.Nの3名がお話を伺いました。
——現在のお仕事についてお聞かせください。
添田:現在は、TOPPAN株式会社事業開発本部ToF事業推進センターに所属しています。この部署では主に「ToFカメラ」の量産に向けて、顧客にどのようにプロモーションをしていくか戦略を立てたり、認知拡大のために展示会に出展したりしています。例えるなら、「0から1」に事業を発展させていく仕事です。「ToFカメラ」は、Time of Flightの略称で、光が物に当たってからはね返ってくるまでの時間を利用して物までの距離を測り、3次元的に空間を認識するカメラです。実は、私自身「ToFカメラ」の存在は入社するまで知りませんでした。
——入社するまではToFカメラを知らなかったとのことですが、今の会社を選んだ理由やきっかけは何だったのでしょうか。
添田:私は「モノづくりに関わる仕事をしていきたい」、「世の中をより良くしていきたい」という思いを就職活動における軸としていました。大学では半導体の表面構造について研究をしていたことから、就職先としても半導体業界や電子デバイスに関わる仕事に興味がありましたが、基本的に大学院卒でないと門戸が狭く、学部卒での志望に難しさを感じていました。その中で、TOPPAN株式会社は事業領域が広く、入社してからでも自分にできることが見つけられるのではないかと思い入社を決めました。
——専門性が高い分野では難しさを感じることがあると思いますが、仕事をする上で心掛けていることは何ですか。
添田:コミュニケーションを密に取ることを常に意識しています。私自身ToFカメラを全く知らない状態で入社したので、最初は分からないことだらけでした。ToF事業推進センターは、私が配属されるまで管理職の方しかいなかったのですが、その中でも分からないことを自分ひとりで抱え込みすぎないことは意識していました。ただし、「分からない」だけで上司を頼っては困らせてしまうだけになるため、不明点や疑問を見つけたら、まずは自分で調べた上で分からないことや困っていることを、コミュニケーションを取りながら具体的に伝えるように心掛けています。——昨年6月に開催された「画像センシング展2023」では、「ベスト出展社アワード」を受賞されたと伺いました。
添田:2022年6月に今の部署に配属され、ToFカメラについて広く知識を身に付け、2023年からその知識を生かし展示会準備を進めてきました。賞の受賞を目標にして仕事をしていたわけではなかったので、受賞時は驚きを感じました。しかし、受賞理由の1つに、説明員の知識・情報・提案力といった今まで大切にしてきたコミュニケーション力について記載があったことは、自分の自信にもつながりました。展示会では、説明員としてブースに立ち、お客様の生の声を直接伺え、技術の現場にフィードバックができたことで、まだまだ技術面で貢献することには難しさを感じていた中で、展示会で自身の長所を生かした仕事ができ、とてもやりがいを感じることができました。
——では、モノづくりに興味を持ち始めたのはいつ頃ですか。
添田:小学生の頃からモノに触れることが好きでサイエンススクールに通ったり、夏休みの自由研究にも力を入れていたりしました。大学時代には「早稲田大学宇宙航空研究会WASAロケットProject」というサークルに所属し、ロケットを制作していました。サークルにはロケット制作を専門領域としている他大生も多くいたため、制作を進めていくうえで生じた技術的な疑問点は積極的に質問をし、解消に導いていました。自分の興味のある情報は能動的に収集する必要があると考え、コミュニケーションを通じて、意識的に情報を得るように努めていました。
——学生時代からコミュニケーションの力を養ってこられたのですね。さまざまな分野に興味を抱かれていた中で、数物科学科(現:数物情報科学科)を志望されたのも幅広く学びたいという思いがあったからですか。
添田:そのとおりです。理学部数物科学科では数学・物理・情報という幅広い分野を学べることから、自分に何が一番向いているのかを、大学に通いながら見つけることができると思ったことから入学を志望しました。また、他大学に比べて実験の機会が多く、学科の人数も少ないため、内容の濃い実験に参加できる環境が整っている点に魅力を感じました。実際、大学時代に幅広い分野を学ぶことができたからこそ、現在の「0から1」に事業を発展していく仕事や視野を広く持つ必要がある部署で働く機会をいただけたのではないかなと思っています。——充実した学生生活を送られていたようでうらやましいですね。数物科学科に通う周りの人の雰囲気はどのような感じでしたか。
添田:周りの友人は勉強熱心で、授業も真面目に受けている印象がありました。ただし、真面目なだけではなく、授業と授業の間に空き時間ができれば食堂でプライベートな話を楽しむなど、メリハリのある人が多かったです。友人には特に実験でとてもお世話になりました。実験は手順によっては失敗することもあり、望む実験結果を得られないことがありますが、お互い協力し合って問題を解決しました。学生時代にできた大切な友人とは、今でも頻繁に連絡を取っています。
アルバイトでは、テニススクールの受付と小学生のロボットプログラミング教室のアシスタントをしていました。プログラミング教室では、大会に出る子どもたちとどうしたらもっとうまくいくのかを一緒に考え、アドバイスをしていました。
——添田さんにとって日本女子大学とはどのような場所ですか。
添田:私自身を「ひとりの大人」として成長させてくれた大切な場所です。日本女子大学は先生方と学生の距離が近く、とてもアットホームな環境であると感じています。また、リーダーシップ力を発揮できる機会が多くあり、全体を俯瞰しながら行動する力や、女性が社会で生きていくための力を養えたと思っています。日本女子大学に入学して本当に良かったです。
——最後に、後輩に向けてメッセージをお願いします。
添田:学生時代はさまざまなことに挑戦することができる素晴らしい期間です。1つのことに専念することは非常に重要な経験になりますが、勉強はもちろん、サークルや学校のイベント、習い事などそれぞれの事柄の中に楽しさを見出し、継続していくことも大切だと思います。日本女子大学でしか経験できないことがたくさんあるはずです。学生生活を思う存分謳歌してください。【今回インタビューを行ってみて】
さまざまな分野に興味を抱き、積極的な行動力を持つ添田さんの表情はとても生き生きとしていて印象深かったです。また、就職活動の際に自分自身が本当に何を追い求めたいのかを明確にすることの大切さを学びました。「自分のことは自分が一番よく分かっている」と思い込まず、客観的に自分を見つめ、いろいろな考え方に触れていきたいと思います。長いようであっという間の大学生活で私もたくさんのことを経験し、日本女子大学のことを「もう1つのホーム」と言えるようになりたいです。
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