2020/11/30 本学学生・教職員と文京区が協力して避難所運営を検討(文京区妊産婦・乳児救護所)

2020/11/30 本学学生・教職員と文京区が協力して避難所運営を検討(文京区妊産婦・乳児救護所)

日本女子大学は、文京区と「相互協力に関する協定」を締結しています。これは、大学の立地自治体である文京区と本学が、幅広い分野でより一層の連携と、緊密な協力体制を築くことを目指すものです。

この枠組で、本学は文京区から「妊産婦・乳児救護所」に指定されています。地震等による家屋の倒壊の恐れなどがある場合、妊産婦・0才の乳児を受け入れ、避難生活の支援や医療・健康相談を行います。文京区が日本で初めて導入した新しい避難所のタイプです。この運用を事前に検討しておき、災害発生後に母子に安心して避難してもらうことが大切です。

妊産婦・乳児救護所の具体的な運用については、今年度から開設されている社会連携授業「地域・企業と未来を創るクリエイティブ・プロジェクト演習A」(授業担当:住居学科 平田京子)において、本学の学生、教職員、文京区が三位一体となって検討をしています。学生は大学事務局とも相談しながら収容計画を練り、学生同士でグループワークを行っています。まずは救護所はどのように開設・運営されるかという運営体制を理解し、運営準備をどうしたらよいか、どのような方法で母子を受け入れるか、どうしたらスムーズな運営ができるかを毎週授業で討論しています。

これに先駆けて文京区では、大地震発生後に駆けつけただれもが迅速に一般避難所を開設できるように避難所開設キットを開発、区内全避難所に配備し、キットを用いた避難所開設訓練を実施してきました。このキットを文京区から提供していただき、妊産婦・乳児救護所開設キットを卒業研究学生が開発しました。その内容を授業で取り上げ、よりよいものに改善するための検討を行ってきました。

 2020年11月9日には、これまでの検討結果での開設が実際にどのようになるかを実習しました。文京区、防災を専門とする教員、大学の担当部署、社会連携部署なども一緒に参加し、開設を実際にやってみて、課題を共有しました。

今回は、その様子をご紹介します。

一連の開設作業を行った後、学生と文京区、教職員で課題を共有しました。やってみると、いろいろなことが分かり、たくさんの意見が出されました。これらを授業に持ち帰って、検討中です。
つぎは学生が主体的に支援者になれるかを検討する段階に来ています。今日も、学生はディスカッション。全学から参加する授業として今年度は遠隔授業でやっており、オンラインワークショップを続けています。
担当教員は、「学生の若い感性でどんなアイディアが出てくるか、議論をリードするスキルを指導しながら、見守っています。全学学生に調査した支援アンケート調査の結果も活かして検討中なので、学生が主体的に関わる救護所にするためのアイディアを出してくれることでしょう。」と述べています。
授業の検討結果が社会に活かされる、学生による社会連携が結実する瞬間をもう少しお待ちください。