国際ハウジング
ワークショップ

国際ハウジング
ワークショップ

研修概要

台湾の淡江大学のKuang Chein Bee准教授と、建築デザイン学科の篠原聡子教授が中心となり、2006年から継続的に開催しているワークショップです。近年は中国やマレーシアの大学も参加し、研修地も日本と台湾だけでなく、2019年度はマレーシアで実施し、2020年度はシラパコーン大学の協力を得てバンコクで、2023年度は台湾、2024年度はタイ、2025年度はベトナムで実施しました。
学生は全大学混合のグループに分かれ、英語やスケッチ・図面等を通してコミュニケーションを図り、課題に取り組みます。最終講評会後にはエクスカーションもあり、ワークショップ後も学生同士の交流が盛んに行われています。

研修地

台湾、マレーシア、タイ、ベトナムなど(年度による)

実施時期

夏季休暇中

日数

12日間

単位認定

あり

学科

限定なし

※この研修は、現地集合・現地解散です。

※上記は2025年度の実績です。年度により変わることがあります。

教員から

異文化を背景とする学生が、地域の調査やデザインワークといった共同作業を通して、近隣のアジア諸国への理解を深めるとともに、英語を主としたコミュニケーション能力、建築デザインにおけるプレゼンテーション能力を高めることを期待します。

参加学生から

今回のワークショップでは、言語や文化の違いに直面しながらも、スケッチや図面を通じて互いの考えを伝え合うことの重要性を実感しました。各自が持つ得意分野を活かし、レンダリングやフォトショップ、構造的な知識などを組み合わせることで、最終成果の完成度を大きく高められたことも大きな学びでした。また、新築ではなく既存建物を活かしたリノベーションや増築を提案する班も多く、近年のSDGsや持続可能性への関心の高まりを強く感じました。さらに、このワークショップは単に設計案をまとめるだけではなく、土地の歴史や文化を読み解き、それを建築的に表現する試みでもありました。設計においては「その土地らしさ」をどう捉え、社会的・環境的課題の解決に結びつけるかが重視され、ハノイという文脈だからこそ生まれる議論が展開されました。こうした経験は、建築の社会的役割を再認識すると同時に、国際的な視点から今後の研究や実践を深める大きな糧となりました。

このワークショップでは異なる文化を持つ学生が集まり、ベトナム・ハノイ中心部にある敷地に対して、様々な角度から観察と分析を行い、社会的、環境的に持続可能な集合住宅の提案をしました。今年度は、ベトナム、台湾、中国、日本から計6大学が参加し、多様な国際交流を経験することができました。現地の建築家の方々のレクチャーや、ベトナムの学生による紹介を通して、ハノイの伝統文化や建築的特徴について学び、各グループで敷地選定や設計手法を模索していきました。最終プレゼンテーションまでの10日間、慣れない英語でのコミュニケーションは戸惑うこともありましたが、ドローイングなどで相手に伝える力を磨き、建築という共通言語を通して、様々な背景を持った友人に出会いました。
日本でも貴重な隈研吾先生のレクチャーや、エクスカーションでは世界遺産を訪れる機会もあり、とても有意義な期間を過ごすことができました。
(2025年度夏季休暇研修より)