\JWU PR アンバサダー/ 社会で活躍されている卒業生インタビュー2024 第4弾!
2025.03.13
こんにちは。JWU PR アンバサダーです。
日本女子大学では、さまざまな分野で活躍されている卒業生がいらっしゃいます。そこで、今年度も5回にわたり、「社会で活躍されている卒業生インタビュー」をお届けします。本企画では、私たちがインタビューをとおして日本女子大学で学ぶ意義や、卒業後の社会での活躍を深堀りしていきます。今のお仕事内容から、大学時代でしかできない学びや経験、学生のときにしておいた方が良いことまで、ここでしか聞くことができない貴重なお話を伺いました。
第4回は、本学人間社会学部社会福祉学科を2020年に卒業され、現在コカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社にお勤めの和佐友香さんに、JWU PR アンバサダーのN.A、H.S、H.Yの3名がお話を伺いました。

和佐さん:まず自社の基本である営業を経験しました。スーパーでの荷出しをしたり居酒屋で商談をしたりしていました。営業のお仕事は、成果がはっきりと目に見えるため、世の中の厳しさを実感すると同時に、成果を出す喜びも感じることができました。また、取引先との関係が深まり信頼を得ることで、「『コカ・コーラ 』のお姉さん」から「和佐さん」に変わる瞬間は、やはりたまらないものがありましたし、営業をしていて1番うれしかった瞬間ですね。その後は、学生時代から携わりたいと思っていた特例子会社(障害者雇用の促進と安定を図るため、特別の配慮をする子会社)のコカ・コーラ ボトラーズジャパンベネフィット株式会社で障害者の業務サポートを経験した後、2024年11月よりコカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社 に戻り、DE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)課へ異動になりました。まだ配属になったばかりですが、これからは障害者雇用だけでなく、より広い視野でグループ全体のダイバーシティを推進するために尽力したいと思います。

—— 現在のお仕事を選んだきっかけは何ですか?
和佐さん:もともとは大学で学んだことを生かしたいと思い、医療ソーシャルワーカー(病院専門職勤務)を目指していました。しかし、実習で就労移行支援施設(障害のある方や難病の方の就職・復職(リワーク)を支援する施設)に行った際に、障害者の方の働くに当たっての苦悩を身に染みて実感しました。そのことがきっかけで障害者支援に関心を持ち始め、「福祉側ではなく、企業側から障害者雇用に風穴を開けなければいけない」と考え、就職希望先を一般企業に変更しました。さらに、その中でも日本の障害者雇用を変えたいという強い思いを抱き、弊社の企業理念であるすべての人にハッピーなひとときをお届けし価値を創造するというメッセージを見て自分の夢をかなえるならここしかないと思ったのが決め手になりました。

—— 就職活動において大切にしていたことは何ですか?
和佐さん:自己分析をしっかり行い、自分の軸をしっかりと持つことです。とことん自分を見つめ直す時期だと思いますし、自分らしさを隠さずに働ける場所を見つけるためにも自分に嘘をつかず、ありのままの自分で面接に臨むようにしていました。そうすることで緊張せず、メンタルを保つことができました。また、自分一人で行わずに、キャリア支援課に頼るなど、周りからの客観的な意見も取り入れながら、自分はどのような人間なのかを言語化できるようにしておくことが大切です。そして、自分のここだけは絶対に譲れないという軸を持ちながら、自分の見せ方を会社によって変えるのは大事かなと思います。私は面接時から障害者雇用にいつかは携わりたい、会社全体、日本全体の障害者雇用を変える人間に絶対になりますというキャリアプランを伝えていました。コカ・コーラ ボトラーズジャパンは、その思いに背中を押してくれた会社です。今でも面接をしてくださった方に印象的だったと言っていただけます。
—— 今の仕事の醍醐味ややりがいを教えてください。
和佐さん:「障害者の方と一緒に働けることそのもの」だと思います。それまで私は、人には頼らずになんでも自分でやることが良いことだと思い込んでいた節がありましたが、障害者の方が周りに頼り、助け合いながら活躍される姿を見て、頼ることは悪いことというバイアスが取り除かれ、拠り所を増やすことはとても大切なことだと学びました。助け合う姿勢や周りの人に頼ることなど、健常者がつい忘れがちな視点に気づかせていただき、自分自身もとても働きやすくなったと感じています。
—— 仕事で大切にしていることや、大学で学んだことがどのように生されていますか?
和佐さん:私の場合、大学で学んだ知識を直接的に仕事に生かすことができましたが、それ以外にも大学では自分が将来どう生きたいのか自分自身を見極めるための大切な時間でもあったと感じています。今の仕事で大切にしていることはチャンスがあればどんどん手を挙げて取り組む姿勢です。これらは、大学在学中に身につけることができたと思っています。とくに国家資格の取得は自分の中でもチャレンジでした。はじめは、漠然とした将来への不安から資格取得を目指しましたが、学びを深めることで実習でしか得ることができない貴重な経験や、勉強になることもたくさんありました。こうした、何事にも恐れず挑戦してみることは学生生活の中で学んだことだと思っています。これらの経験の積み重ねで特例子会社で学生時代からの夢を叶えることができました。コカ・コーラ ボトラーズジャパンは、個々の強みを生かすことを大切にしており、そうした挑戦を評価していただき、「頑張って!」と声をかけてもらえたのがうれしかったです。

—— 日本女子大学を志望し、社会福祉学科を選んだ理由は何ですか?
和佐さん:西生田キャンパスが、緑が多い環境だったことに加えて、社会福祉士の国家資格取得を目指せる点に魅力を感じました。社会福祉学科を選んだ理由は、幼少期の体験にあります。障害のある友人が困っていた時、私はごく自然に大丈夫?と声をかけたりサポートをしたりしました。しかし、その様子を見た先生に涙ながらに「偉いね」と言われました。その言葉に強い違和感を覚え、自分では当たり前だと思っていることを特別視されたことに無意識の偏見を感じました。この障害者に対する偏見への疑問を解決したいと思い、社会福祉を学ぼうと思いました。
—— 大学時代のお話に移ります。大学生活で印象的だった授業は何ですか?
和佐さん:高齢者、障害者の方などの実例をもとにして対処法を学ぶ実践型の授業は1番興味深かったです。生徒間で当事者役と援助者役に分かれて、ロールプレイをしました。他者視点に立って考えることもできましたし、対応の仕方は各人各様で、それぞれに個性があって、人ってすごくおもしろいなと思ったきっかけになった授業です。また、教養科目で世界の文化を学ぶ授業があり、こんなにも自分の知らない世界があるのだと衝撃を受けました。
—— 卒業論文のテーマを教えてください。
和佐さん:『社会福祉の現実と理想の乖離~社会福祉の違和感をもとに』という卒業論文を書きました。授業でなにか自分の中で引っかかったことを専用のノートに書きだして、そのノートを軸に卒業論文を完成させました。常に問題意識を持って授業に臨むといった姿勢は、会社に勤めている今にも生きていると思うので、皆さんも日常生活での疑問や、解決したいと思ったことはぜひ逃さずに書き貯めておくことで今後に生かせると思います。
—— 学外ではどのような活動をしていましたか?
和佐さん:塾講師、家庭教師、小学生の英会話の講師のアルバイトをしていました。4年間興味を持って辞めずに続けられたのは、人の成長やその人が持つ力を発揮できるようにすること(エンパワメント)のサポートをすることが好きだったからです。今振り返ってみると、障害者雇用も皆さんが持っている特性をいかにこちらが引き出して活躍していただくかという点でベースが似ているなと感じます。当時は保護者への対応も業務の1つで大変なことも多かったですが、論理的に説明する力も身に着けることができました。また、大学のカリキュラムにとどまらず、そこから縁を繋いでいってさまざまなボランティアにも積極的に参加していました。身体に不自由のある方の介助や放課後等デイサービスにも行ってみたりしていました。
—— 大学(学科)の雰囲気や周りにどのような人が多かったですか?
和佐さん:自分に似て問題意識を持って意欲的に取り組んでいる人が多かったです。社会福祉学科ならではかもしれませんが、他人の気持ちに寄り添える人が多かったように思います。

—— 大学生活で印象的だった出来事、ご自身の主体的な活動についてお聞かせください。
和佐さん:精神科病院や障害者の就労定着支援機関への実習、アメリカ・ユタ大学への福祉留学の2つはとくに印象に残っています。留学へ行ったことで日本とアメリカでのホームレスの方への支援の違いを学ぶことができました。アメリカではホームレスの方が社会参画し、自立ができるように訓練施設で教育する手厚い支援を行っていて、誰一人取り残さない社会というものを感じましたね。応急処置的な福祉ではなく、根本的な解決を目指す福祉は、本来あるべき福祉の姿だと感じましたし、社会の構造なども見ることができて、とても勉強になったと思っています。
—— 大学生のうちにやっておいた方がいいことはありますか?
和佐さん:自分がどんなことに興味があって、今後どんな人生を歩みたいのかを考えるためにも積極的にさまざまな環境に身を置いて、自由にいろいろなことを経験するのが大切だと思います。何事にも悩んだらとにかく飛び込んでみてください。私自身、小さなきっかけから不思議な縁で交友関係が広がったり、仕事に繋がったりしたこともあるので、やらずに後悔することなく、ぜひ少しでも気になったらやってみるのをおすすめします。また、大学生は義務教育とは違って自分で考えて選択していく力がとても大切だと思います。自分の心が大きく動く出来事がきっとあると思うので、それを蓄積しておくと良いですね。
—— 和佐さんから見た日本女子大学のおすすめポイントは何ですか?
和佐さん:机上での学びだけではなく、自分で経験する授業が多いことが1番の魅力だと思います。実践的な授業を受けることができたからこそ、他人から言われて何かするのではなく、自分で考え、選択する力を養えたのだと思っています。日本女子大学は、今の自分に経験値をつけてくれた場所です。自分自身が豊かになったと感じていますし、大学での学びは今の自分のキャリアや人生の選択に大きな影響を与えています。
—— 最後に、後輩に向けてメッセージをお願いします。
和佐さん:就職活動は大変ですが、入社=ゴールではありません。そこからがスタートで、キャリアは会社から与えられるものではなく自分で築いてこそ、自分のものになります。私自身、営業で前向きに取り組む一方で『障害者雇用に携わる仕事がしたい』という夢を常に周囲に発信してきました。もし、今、就活に迷っているなら、自己分析をやり直してみてください。人生において自分が何を大事にして動いているのかを言語化してみることで、明日の扉が開くきっかけになると思います。そしてその扉の先に弊社があるならば、一緒に頑張りましょう!
