【卒業生インタビュー】やらなかった後悔よりやって後悔
2021.06.01
株式会社NHK 出版 デジタルセンター 宣伝・パブリシティ
文学部日本文学科卒業 卒業
木村綾子さん
学園ニュース VOL.274
春の陽気が顔を出し始めた3 月上旬、文学部日本文学科を卒業された木村綾子さんを訪ねました。向かった場所はお勤め先の株式会社NHK 出版。本学にゆかりのある渋沢栄一が主人公の大河ドラマ「青天を衝け」の大きなポスターがとても印象的でした。今回のインタビューでは仕事に焦点を当て、木村さんの仕事への向き合い方などについてお話を伺いました。
夢を追いかけて
現職に就くまでは、印刷会社や化粧品メーカーで秘書や広報・宣伝の業務を担当していました。社会人になって15 年ほど過ぎ、ふと「このままずっと今の仕事を続けるのか」と考えるようになりました。まだまだ先の長い仕事人生を見据えたときに、自分が本当にやりたかったことってなんだっけ? と、改めて考えてみたのです。そのとき、学生時代からの夢であった「本に関わる仕事に就きたい」という思いがあふれ、出版社への転職に挑戦しました。中でもNHK 出版の「暮らしを豊かにする良質な出版物を発行」するという誠実な企業姿勢と正義性に強く共感し、入社を決意しました。
大切なのは「目的」。目先の仕事にとらわれないように
現在は化粧品メーカーでの広報・宣伝の業務経験を生かし、テキスト・書籍の宣伝やデジタルマーケティングを担当しています。ただ「情報を発信すること」を仕事とするのではなく、情報を受け取った人の心を動かし、実際に本を手にとったその方の人生を豊かにしてもらうことが最終的な目的であることを意識して仕事に励んでいます。
転職を経た現在
転職は相当なエネルギーを消費しますし、大変なことも多いですが、「自分が決めたことで後悔するのは仕方ない。なにより、やらなかったことに対して後悔するのは絶対に嫌だ」という思いで乗り越えてきました。転職先で悔しいことや悲しいことを経験したり、前の職場と比較して「転職すべきではなかったのか」と悩んだりしたこともありますが、結果的にすべて自分の成長につながっており、今とても充実しています。
学生の皆さんにもこれから失敗や挫折など苦しいことが起きると思いますが、それを事実として受け止めて次につなげることで、必ず成長で
きます。辛いことも、もちろん楽しいことも、いろいろな経験をたくさん積んでもらいたいです。
プロフィール
木村 綾子 きむら あやこ
2004年3月文学部日本文学科卒業、同年4月、株式会社石田大成社(現株式会社ITP)に入社、電機製品の取扱説明書の制作進行を担当。2007年10月に株式会社フジシールに営業職として転職。その後経営企画本部へ異動し、5年間秘書業務に従事。 女性がさらに活躍できる場を求めて2013年4 月に株式会社ちふれ化粧品に入社。広報部の立ち上げから、企業広報、商品PR、社内広報など広報業務全般を担う。産休・育休から復職後宣伝広告部へ異動し、テレビCMや雑誌広告、Web施策に関する業務に従事。 2020年3月より現職。テキスト・書籍の宣伝やデジタルマーケティングを担当。
インタビューを終えて
この春から社会人の私にとって、今回のインタビューは今後の生活を充実させていくうえでとても有意義なものになりました。自身の信念を貫いて行動していく積極性や仕事に対する考え方など、社会人として大切なことを木村さんから教えていただきました。また、大学時代に得た「自分の意思をもって行動する力」が仕事で大いに役立っているとのお話を聞き、私も今までの大学生活で培った多くの経験を活かし、社会で活躍していきたいと感じました。
●取材・文・学生記者
文学部 史学科 2021.3 卒業 栗原 朱音