異文化相互理解実地研究

異文化相互理解実地研究

研修概要

2014年度より継続しているプログラムです。日本の在留外国人のグループとしても急増しているベトナム人の送り出し国にて、小学生・中高生・大学生との交流や、孤児院・障害者施設の訪問を通して、送り出し国の教育制度や教育環境に触れることで、日本の教育や在日外国人の子どもたちの学校適応の問題を考察する際の多角的な視点を得ることができます。他方、日系企業の進出も多いベトナムで、実際に日系企業で働く在越日本人とも交流することで、ベトナムから見る日本の姿に触れることができ、異文化相互理解を深める機会となることが期待できます。

研修地

ベトナム

実施時期

春季期間中

日数

8日間

単位認定

授業科目の一部として行われるため、履修した科目の単位が付与されます

学科

教育学科のみ

研修費用の目安

¥249,000

※上記は2024年度の情報です。年度により変わることがあります。

教員から

ベトナムは、日本との時差、わずか2時間という近い国ですが、言葉や気候は日本とは全く異なります。その違いを超えて、人と繋がる経験をすることができます。また、ベトナム戦争の後遺症や貧富の差に触れることで、戦争や経済を考え直すきっかけも生まれます。

参加学生から

今回のベトナム研修では、特に孤児院の訪問が印象的でした。ベトナムに行く前までは孤児院と聞くと可哀そう、不幸と勝手に思ってしまっていましたが、実際に訪問してみると、ただ好奇心の赴くまま楽しそう、やってみたいと思うことに全力で取り組んでいて、決して辛い、悲しいというような様子はありませんでした。このように実際に自分の目で見てみることの大切さを同時に学ぶことができました。フエでは地元の市場を訪れたり、フォーやバインミーなどの伝統料理を楽しんだりすることで、文化的な側面も深く理解することができました。

観光旅行ではほとんどの人が行かないであろう孤児院や障害のある方々の作業所などへの訪問を通じてベトナムの現状を知ることができた上、日本の現状についても深く考える機会になりました。特に印象的だったのは障害のある方々の作業所です。そこで働く彼らは知的障害のある方々であり、日本とは違い障害のある人として社会的福祉を受けられないというのが衝撃的でした。日本とは明確に違う国の支援の仕組み、そしてそれに対する当事者の方々の生き方について深く考えることができました。
彼らをはじめ、ベトナムの現地の方々はとても気さくで温かい方々で、交流を行ったフエ大学の学生の方々はもちろん、街中の人々も初対面の私たちに対して日本語で話しかけてきてくださったりと、とても明るい印象を受けました。
(2024年度春季休暇研修より)