ポリシー
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人間社会学部Q&A
現代社会学科
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学科のポイントはなんですか?
1.名称から分かるように、本学科は対象が「現代の社会」に置かれた学科であることを明瞭に謳っています。現代社会学科(学部)名称を用いたのは、じつはこの学科が全国初です。複雑化している現代社会の諸側面に対して、具体的かつ多角的にアプローチすることを目指しています。
2.社会というのは、さまざまな人々が、さまざまな水準で関係し合ってできている、複雑な諸現象の集まりです。社会は、色々な楽しさやかけがえのなさを生み出し、維持してくれると同時に、数多くの困難な問題が起こる場でもあります。そうした、社会の多様な問題系を発見し、解決の緒を探し出そうとする感性を大切にし、育てていくことを目指しています。
3.個人から国際関係まで、幅広い研究対象を設定することができます。
4.タテ(ゼミナール)とヨコ(専門科目のグループ)のラインからなるカリキュラムによって、社会の複数の領域とそれに対するアプローチを多角的に学びながら、自分の問題関心を見つけていくことができます。
5.1年次からの段階的な演習と多角的な専門科目が設置されています。 -
学科の特色は何ですか?
①現代社会の諸現象を研究するという視点から多彩な専門分野の研究者が集まり協力し、教育しています。
②1年次から徹底した少人数教育を行い、ゼミ(「基礎演習Ⅰ」(1年次)、「基礎演習Ⅱ」(2年次)、「演習Ⅰ」(3年次)、「演習Ⅱ」(4年次))を中心に教員から密接な指導を受けられます。 -
他大学の社会学科と一番違うところは何ですか?
①たしかに、社会学科という名称のついた学科のある大学は、全国にたくさんありますね。それらはいくつかのタイプに分かれます。
(1)(現代)社会そのものというよりも、それを捉える社会科学の学問諸分野あるいは方法論の研究・教育に力点を置いている学科。国立大学の多くがこのタイプですが、私学にもあります。こうした学科は研究者養成の指向性が高いことが多いです。
(2)学問分野や方法論を押さえつつも、私たちが生きている社会の具体的な諸相に切り込んでいく力を育てることを重視する学科。
そして、
(3)名称には「社会学」とついているけれども、内実はむしろ、社会福祉や特定の政策科学分野、あるいは人文系の教員が多い学科。じつをいうと、日本の大学で一番多いパターンは(3)かもしれません。
各大学が公開しているシラバスやスタッフ表を見れば、それぞれがこのどれに当たるかは、おおよそ見当がつくと思います。本学の現代社会学科は(2)に当たります。このタイプの社会学科は、意外と少ないのではないでしょうか。
②上で述べたような性格をもつ学科なので、色々な状況のなかにある、多種多様な人々の営みに対する好奇心や開かれた関心が重要です。多少浅くなっても、領域横断的に幅広く調べ、現象のつながりを考えていく能力が求められます。教員もまた、こうした目的に添って配置されています。スタッフ構成としては、いろいろなタイプの社会学の専門家を中心に、経済学、グローバル論、文化人類学、歴史学、スポーツ学、環境学など、多彩な学問領域の研究者が集まり、社会現象に多角的・重層的に迫ることを目指しています。
③一般の大学よりも学生一人当たりの教員比率が高いので、密接な助言や指導を受けることができ、現代社会の諸現象について、様々な角度から具体的に学ぶことができます。
④実際に起きている現場(フィールド)から考えていこうとする姿勢があります。
⑤教員が国際的な舞台で活躍する研究者であり、自然と国際的な発想を身につけることができます。 -
1,2年次の基礎演習ではどのようなことを行うのですか?
基礎演習は、
①現代の社会で起きているさまざまな問題に興味を持ち考える力を身につける。
②文献の読み方、資料や情報の集め方、レポートの書き方、発表やディスカッションの仕方などの基礎的な勉強の技術を学ぶ
という2つの目的をもっています。
基礎演習では、学生20名程度にクラス分けをして演習形式で勉強の仕方を学んでいきます。 -
教職免許の種類について教えてください。また、毎年何名くらいが取得されていますか?
現代社会学科では、中学校「社会」、高等学校「公民」「地理歴史」の教諭一種免許状が取得できます。本学で「地理歴史」が取得できるのは現代社会学科と文学部史学科のみです。
教職免許取得者は毎年5名程度となっています。近年では教職免許取得の要件が厳格化されていく傾向が強まっています。片手間で取れるものではないことは知っておく必要があります。 -
外国語演習が必修ですが、どのような授業を行うのですか?
外国語演習は、一般教養的な英語を学習するのではなく、あくまで社会科学に関する英語の文献や資料をとおして社会科学への興味を喚起し、社会科学の表現や知識を学び、討論できるまでに導きます。最終的には、卒業論文作成のための文献の読解力をつけることを目指しています。2年次の外国語演習ⅡA・ⅡBが必修です。 -
社会調査とはどのようなことを行うのですか?統計学的な知識が必要ですか?
社会調査基礎演習とは、この日本女子大学や三浦半島の三崎などをフィールドに選んで、フィールドノートをつけたりインタヴュー調査を行ったりアンケート調査を行ったりしてその結果を分析する科目です。
統計学的知識が必要な場合もありますが、そのための講義も別に設けられています。コンピュータ処理の実務を習得できる講義や設備もあります。 -
どのような分野に就職しているのですか?
卒業生の約9割が就職を希望しますが、就職希望者に対する就職率は毎年100%近い実績です。就職先や業種や職種(事務系総合職、技術系総合職、一般職)が非常に多彩なのも、本学科のきわだった特色です。比較的多いのは、「金融・保険」「商社」「各種製造業」「出版・印刷」「調査・研究」「情報処理」「企画・広報」「編集」「公務員」などに進む人たちです。 -
社会学や国際関係を勉強して、マスコミ関係に就職したいと考えています。どのようなカリキュラムがありますか? また、就職実績はありますか?
「現代社会論Ⅰ」ではマス・メディアの社会学というテーマを設定し、現代社会におけるマス・メディアの位置とその機能を特定するべく、マス・メディアを「外から」観察する視点に立って学んでいきます。社会学系の科目が充実していることはいうまでもありませんが、その他にも、インターネットや情報社会を扱う「現代社会論Ⅶ」やネットワーク社会を考察する「現代社会論Ⅲ」、消費社会を論じる「現代生活論Ⅲ」など、役に立ちそうな科目は複数あります。
マスコミ志望で「国際関係を勉強して」という言葉が出てくるのは、マスコミのなかでもある特定の業種をイメージしているのでしょうね。現代社会学科はいわゆる国際関係論というくくりは採用していませんが、アジアやヨーロッパ、アメリカ、中東、アフリカなど、複数の社会をテーマにした「比較社会論」というカリキュラム群があり、他の社会(地域)への関心は、当学科の重要な柱の一つです。とくにアジア地域については複数の専門家を抱えています。
就職実績についていうと、卒業生は、毎年マスコミ関係に就職しています。
※ たとえば、出版系では、小学館、マガジンハウス社、白泉社、幻冬舎、日経リサーチ社、エポック社、太田出版、農文協、ぎょうせい、主婦の友社など。他にも多くの出版社に編集者として就職しています。新聞社では読売新聞社、日本経済新聞、毎日新聞、新潟日報などの地方新聞社、日刊スポーツなど、テレビ・ラジオ系では、日本放送協会(NHK)、TBS、岡山放送、テレビ新潟、IBC岩手放送などの地方テレビ局、エル・ファクトリー(ニッポン放送)、FM群馬をはじめとする地方ラジオ局、ビジュアルコミュニケーション等各種番組制作会社に就職する人が出ています。その他、キングレコードなどの音楽会社、リクルートホールディングス、電通デジタル、電通キャスティングアンドエンタテインメント、博報堂プロダクツ等の各種広告制作会社等の業界にも人材を送り出しています。 -
将来、海外で活躍する仕事に就きたいと考えています。対応するカリキュラムはありますか? 就職実績はありますか?
これもよく尋ねられる質問です。本学科の関連カリキュラムについては、一つ前の項目を参照してください。
最初から海外一本に絞っているならば、語学系や地域研究系、あるいは国際関係論系の学部・学科を目指すのが本筋ですが、本学科でもそういう道に進む人は少なくありません。多くの場合、在学中に海外留学や海外短期研修に出る、あるいは海外の大学の大学院に進学するといったステップを踏んでいます。JICAや各種海外NGO、NPO、在外日本企業等の就職実績があります。 -
公務員(国家公務員、地方公務員)など公的な機関への就職を希望しています。就職実績はありますか?
公務員試験は非常に人気があります。合格するのは簡単ではありませんが、財務省や国税庁、入国管理局、総務省、文科省などに就職実績があります。公的な機関に近いものとして、日本銀行への就職実績も挙げられるでしょう。また、近年では東京都庁、埼玉県、川崎市、横浜市、東京特別区をはじめとして、地方自治体の公務員に就職する学生が増える傾向にあり、毎年複数名が就職していきます。東京大学など大学事務への就職もあります。 -
卒論のテーマにはどのようなものがありますか?
現代社会学科は専門分野が幅広く、非常に多様な問題関心を許容するため、卒論のテーマはきわめて広範にわたります。最近では、環境論、アジアの文化論や社会論、地域研究(NGO論や観光論)メディア論(とくにTVと雑誌文化論)、インターネット論、都市論、スポーツの社会学、消費社会論、音楽、映画、マンガ、アニメ等のポップカルチャーの社会学的考察、家族論、女性労働の現状と未来をめぐる分析、女性のライフコース論、女性の社会的差別に対する社会政策論的研究などが、とくに人気のあるテーマのようです。
全体として、抽象的な理論ではなく自分の手と足で、文献を集め、統計処理を行い、現地調査を行うことに重点を置くのが特徴です。
最近の卒業論文では、以下のようなものがあります。
・風景とノスタルジア (池田ゼミ)
・光GENJIから見る男性アイドル (遠藤ゼミ)
・カプセルトイの遊びと現代社会—ロジェ・カイヨワ『遊びと人間』から—(大沼ゼミ)
・ジェンダーバイアスより身体への意識—日本・韓国・イタリアの生理休暇取得の実情を比較して—(尾中ゼミ)
・市民の自発的文化としての「演劇のまち」構想—神奈川県川崎市の事例より— (上田ゼミ)
・個人版ブラック企業としてのギグエコノミー —プラットフォームによる支配と搾取— (渋谷ゼミ)
・子ども食堂の果たす役割とその課題—子どもの「心の貧困」解消へ向けて— (周ゼミ)
・丸の内に憧れる女性たち—雑誌『東京カレンダー』から考える理想の現代女性像— (田中ゼミ)
・台湾における日本コンテンツ受容と日台関係の変化—日本アニメを例に— (西村ゼミ)
・再就職する専業主婦に対する社会意識—性別役割分業意識の観点から—(野辺ゼミ)
・家事の省力化は女性を救うのか—家事代行サービスと時短家電から考える— (平田ゼミ)
・日本社会における難民問題—クルド人を中心に— (ヤンゼミ)
社会福祉学科
【社会福祉について】
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社会福祉とは何ですか?介護やボランティアのことですか?
社会福祉とは、個々人の暮らしを脅かす生活問題に対応しつつ、貧困や不平等をはじめとする社会問題の解決に努め、社会をよりよいものに変えていこうとする活動であるといえます。そうした活動を通じて、「人権」や「社会正義」という人類共通の価値の実現を目指していきます。その活動の場は、福祉施設、行政、司法、企業、学校、病院、地域社会、国際機関など、多岐にわたります。人間が生きる場と関係のすべてが、社会福祉活動のフィールドであるともいえます。介護とボランティアは、こうした活動に欠かせないものですが、そのすべてではありません。
社会福祉の専門的な実践活動には、例えば次のようなものがあります。
・施設で生活する子どもたちが親子で一緒に暮らすことができるように支援するファミリーソーシャルワーク
・患者や家族の心理社会的問題、社会復帰を支援する医療ソーシャルワーク
・地域社会のつながりを再構築しようとするコミュニティ・ソーシャルワーク
・司法と福祉の連携により罪を犯した人々の社会復帰を支援する司法ソーシャルワーク
・各種ハラスメント対応や心身の健康を害した社員の職場復帰を支援する産業ソーシャルワーク
社会福祉の活動は、これら対人的な業務にとどまりません。こうした取り組みを成り立たせるための資源をつくり、計画的に配分・分配するための政策を策定し、制度を運営することも、社会福祉を追求するために欠かせない活動です。 -
社会福祉学とはどのような学問なのですか?
社会福祉学は、個々人の暮らしや社会全体のなかで生じる様々な問題を解明しつつ、「よい社会」のあり方とその求め方を考えていく実践的な学問(実践の学)です。「実践の学」であるということは、決して社会福祉の仕事に就くことや、そうした仕事に役立つことばかりを学ぶ、ということではありません。私たちが生きている社会では、様々な生活問題や社会問題が生みだされています。そうした問題の実態や原因を探りながら、「絵に描いた餅」ではなく、あくまで実行できる解決策を求めていくという意味で、社会福祉学は「実践の学」といわれるのです。
生活問題や社会問題のメカニズムを解明し、その解決策を探っていくには、各種の学問(社会学、心理学、政治学、経済学、哲学、法学など)が生みだす成果をフル活用しなければなりません。その意味で社会福祉学は「応用の学」であるともいわれます。社会福祉学は、他の学問と異なって、学問分野としての独自性にはあまりこだわりません。学問として自立し、立派な体面を保つことよりも、使えるものは何でも使って問題を解明し、社会をよいものにする(例えば、だれもが自分らしく生きられるようにする、それぞれの違いを認めあっていけるようにする)ための手立てを考えることが重視されているのです。
「実践の学」であり「応用の学」でもある社会福祉学を学んでいく醍醐味は、暮らしを脅かす問題の解決と「よい社会」の建設をめざして、多種多様な学問的成果を貪欲に学んでいくことにあるといえます。社会福祉の実践活動における専門性は、そうしたバラエティに富んだ学びを基礎にしています。 -
社会福祉学は社会福祉の仕事に就かない人にとっては無意味なのですか?
そんなことはありません。どのような職業に就いても、社会福祉学の学びを活かせると本学科では考えています。私たちの社会がどうなっているのか、私たちの暮らしは何によってどのように脅かされるか、私たちはどのような権利と義務を有しているのか、個々人の「幸福」や「よい社会」のあり方をどのように求めればよいか、といったことを知り考えることは、万人にとって意味のあることではないでしょうか。もしあなたが社会人・職業人として誠実に生きようとするならば、こうした問いを避けて通ることはできないはずです。
【この学科の特色について】
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この学科の特色を教えてください。
①創設100年を超えた社会福祉の「伝統校」です。
この学科は、1921(大正10)年にアジアで初めての学部として誕生した、日本女子大学校社会事業学部児童保全科・女工保全科を源流とする伝統校です。日本そしてアジアにおける社会福祉教育のパイオニアとして、常にアカデミックであると同時に実 践的な教育を行ってきました。
②社会の様々な分野で活躍する卒業生を数多く輩出しています。
100年を超える歴史の中で、数多くの卒業生を輩出してきました。社会の様々な分野で広く活躍する卒業生は、この学科の財産です。全学の卒業生の会(桜楓会)とは別に、創立50年を超える学科の卒業生の会(みどり会)があり、様々な分野で活躍する卒業生が世代を超えて皆さんの成長を見守るとともに、卒業後は同じ学び舎で学んだ仲間として皆さんを迎え入れます。みどり会と学科は意見交換のための連絡会を定期的に開催し、卒業生との絆を深めています。
③この学科の教育が目指すものは、「福祉専門職」と「福祉市民」を育てることです。
この学科の教育の目指すものは、「福祉専門職」を養成することのみならず、それぞれの持ち場で「よい社会」の創造に寄与する「福祉市民(学問的に社会福祉や社会保障の視点を学び、三綱領の精神を身に着けた良き市民社会の担い手)」を社会に送り出すことです。
そのため、この学科では応用力につながる基礎的な学問を重視するとともに、資格にとらわれない・幅広く深みのある・女子大ならではの学びを提供し続けています。
④「政策系」と「実践系」の教員がバランス良く揃っています。
本学科のカリキュラムは、「社会福祉の問題についての認識」「法や制度・政策の体系的理解」「問題解決のための専門技術・方法」を三本柱にし、その総合的理解を基盤として、誰もが自分らしく生きていける共生社会を実現する深い知力を養います。
このような教育を担う専任教員が、社会福祉の「政策系」と「実践系」の研究者でバランスよく構成されていることも、この学科の特色のひとつです。
⑤大きすぎず小さすぎない「ほどよい規模」で、伸びやかな雰囲気の学科です。
大きすぎず小さすぎない「ほどよい規模」の学科なので、学生と教員の距離感も近すぎず遠すぎずの「ほどよい距離感」です。学生の個性と選択を尊重しつつ、学生の成長を見守る体制ができています。学科の雰囲気は伸びやかです。そのため、新しいことにも安心してチャレンジすることができます。
⑥他の大学にはない・日本女子大学社会福祉学科ならではの科目が揃っています。
次のQ:他の大学にはない・日本女子大学社会福祉学科ならではの特色ある科目を教えてください。をご参照ください。 -
他の大学にはない・日本女子大学社会福祉学科ならではの特色ある科目を教えてください。
たくさんありますので、3つに分けて説明しましょう。
①専任教員の専門性を活かした・他にはない講義科目が揃っています。
この学科の専任教員は、政策系と実践系の研究者でバランスよく構成されています(→【この学科の特色について】のQ:この学科の特色を教えてください。の④を参照)。そして、すべての教授・准教授・講師は、それぞれ社会福祉士国家試験の指定科目を最低1科目担当しています。これは、各分野のいわばミニマムスタンダードの知識を提供する科目となります。
この学科では伝統的にそれに加えて、それぞれの教員が自分の研究内容を活かした科目を担当しています。具体的には次のもの等があります。「医療ソーシャルワーク論」、「介護概論」、「児童福祉実践論」、「社会福祉とメンタルヘルス」、「社会福祉発達史」、「社会福祉とキャリア」、「社会福祉行財政論」、「女性福祉論」、「労働者福祉と就労支援」、「国際社会福祉論」、「コミュニケーション論」等です。
シラバスで講義内容を確認していただければ、いずれも第一線の研究成果を投入した・他にはない・特色ある講義科目であることがお分かりいただけるでしょう。
②この学科の伝統を受け継ぐ・働く女性の支援や女性と家族に関する講義科目が充実しています。
この学科は、今から100年以上前に、乳幼児死亡率の低減と児童の心身の健全な発達を図る「児童保全科」と、女子の工場労働者の労働環境改善のための「女工保全科」から成るアジア初の社会事業学部として誕生しました。
この伝統を受け継ぎ、働く女性の支援にかかわる科目(「「労働者福祉と就労支援」、「労働法」、「労働問題論」)や、女性と家族にかかわる科目(「家族福祉政策論」、「女性福祉論」)等、女工保全科の伝統を受け継ぐ・他にはない特色ある科目が充実しています。
③チャレンジングな内容の・他にはない演習科目が揃っています。
この学科には、少人数の演習科目が多数揃っています。その中でも、2年次から履修できる「社会福祉フィールド演習」と「精神保健福祉フィールド演習」では、多様なフィールドを現場で体験しながら理論と実践の関係を考える手がかりを得ることができます。また、「ステップアップ演習」では(近年注目されている)オーラルヒストリーの聴取の実践を行います。更に、「異分野連携実践演習」では、総合大学の強みを活かし、社会福祉学科・心理学科・食物学科・住居学科の4学科合同で、ITCを活用してグループワークを行います。この学科には、チャレンジングな内容の・他にはない演習科目が揃っています。 -
この学科の教育が目指すものを、卒業生が就いている仕事と関連づけて教えてください。
この学科の特色のひとつに、卒業生が就いている仕事が幅広く多様であることがあげられます。
卒業生が就いている仕事は、大きく分けると、いわゆる福祉専門職の仕事と、それ以外の仕事に分けることができます。福祉専門職の仕事に就いている卒業生は、ソーシャルワーカーとして各種の機関や施設で相談支援の業務を行ったり、事務職員として社会福祉協議会等で地域福祉にかかわる仕事を行ったりしています。これらの仕事に就くためには、社会福祉学科を卒業するだけではなく、社会福祉士の資格を取得することや、職員の採用試験(国家公務員・地方公務員・社会福祉協議会等)に合格することが求められます。
また、福祉専門職以外の仕事に就いている卒業生も多数輩出しています。民間企業で総合職・事務職・営業職として活躍する人、地方公務員や国家公務員の行政職として活躍する人、新聞社や放送局で報道の仕事に携わる人、航空会社でCAの仕事に携わる人、教員として学校教育の仕事に携わる人等々です。このように、福祉専門職以外の多様な仕事に就いている卒業生が多いのは、この学科の教育の目指すものが、「福祉専門職」を養成することのみならず、それぞれの持ち場で「よい社会」の創造に寄与する「福祉市民」を社会に送り出すことにもあるためです(→【この学科の特色について】のQ:この学科の特色を教えてくださいの③を参照)。
【本学科での学びについて】
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1年次の基礎演習ではどのようなことを行うのですか。
基礎演習では、大学での学習方法の基礎を身につけるとともに、現代の様々な社会問題を深く理解し、社会問題に対して積極的に関わる姿勢を学びます。はじめに、大学の講義の受け方や学び方、資料検索の方法などを身につけます。次いで、社会福祉が多彩な学問の合流地点であることを、様々な社会問題に即して検討して行きます。これにより「社会福祉=介護」というような先入観を取り払います。
具体的には、前期は20名程度の小グループに分かれたゼミ形式で、2年次以降の専門的な学びにおいて必要となる能力を身につけます。例えば、文献の読み方・要約の方法・資料の解釈・レポートの書き方・グループディスカッションの方法・発表の方法などです。
後期は、学科の専任教員が交代で自分の専門分野を中心に講義を行います。「大学での学び」について理解するとともに、「社会福祉学の幅広さに触れる」ことを狙いとしています。 -
実習はどのような施設で行うのですか。また実習期間はどれくらいですか。
本学では、実習を希望し、要件を満たした学生(定員あり)が、地域包括支援センター、社会福祉協議会、病院、児童養護施設、障害者支援施設、介護老人福祉施設など様々な機関や施設で実習を行います。実習先については、各自の関心領域ごとにグループ分けを行い、学生の要望や実習先の希望を勘案の上、配属を行っています。
実習年次は3年後期から4年次です。実習期間(時間)は、法律に基づき2か所で合計240時間以上、行わなければなりません。実習を3年後期に60時間、4年次に180時間行うことにより、社会福祉に関する専門的な学びを踏まえて実習に臨むことができます。それとともに、近年3年次を中心に行われている企業のインターンシップと資格取得のための実習期間が重複することがないので、卒業後の進路の選択を制約することがありません。他の大学にはない、日本女子大学社会福祉学科ならではの優れた点です。
※実習時間は法律改正により変更になる場合があります。 -
福祉と心理学に興味があります。資格取得や将来のことを考え、社会福祉学科で学びながら心理学の授業も履修したいと思います。どのような授業が履修可能ですか。
一部の科目を除き、履修可能です。社会福祉学科の必修科目や社会福祉士等の指定科目をまず優先させた上で、心理学科の授業科目を履修したらよいでしょう。
本学のカリキュラムには柔軟性があり、他学科の専門科目を履修することは大いに結構です。なお、社会福祉士の資格取得を希望される場合には、社会福祉学科におかれた「心理学理論と心理的支援」という科目を履修する必要があります。専門的な対人援助には、心理学をはじめ、多様な学問の成果を活用することが不可欠なのです。 -
児童にかかわる福祉の仕事に就きたい場合、児童学科・社会福祉学科・心理学科のどの学科を目指せばよいですか。
児童に関わる仕事のうち、保育園や幼稚園の仕事に就きたいのであれば、児童学科で学ぶと良いでしょう(社会福祉学科や心理学科では保育士や幼稚園教諭の資格は取得できません)。
児童心理司といった公務員の心理職など児童や親の心の問題にかかわる仕事に就きたいのであれば、心理学科で学ぶと良いでしょう。また、児童や親が抱える様々な困難の相談に応じたり、生じている問題を解決するため環境に働きかけたりすることを通じて、児童の健やかな成長を支援する仕事に就きたいのであれば、社会福祉学科で学ぶと良いでしょう。 -
国際社会福祉について学べますか。
学べます。この学科には、国際・多文化ソーシャルワーク(特に移民・難民へのソーシャルワーク実践や外国人住民との共生社会のあり方)を研究している専任の教授が在籍しています。講義科目として、2年生以上が履修できる「国際社会福祉論Ⅰ」と「国際社会福祉論Ⅱ」があります。また、国際社会福祉をテーマとする3年生と4年生のゼミ(社会福祉演習)があり、深く学ぶことができます。 -
ボランティアや地域の活動に参加したいのですが。
社会福祉学科では、各種団体や、NPO、施設からのボランティア募集やイベント参加に関する情報を随時提供しています。社会福祉士の資格取得を希望する学生には、一定時間のボランティア活動を義務づけています。また、教育の一環として地域の活動を行っているゼミ(社会福祉演習)もあります。さまざまな経験を通して視野を広げてもらえればと思います。 -
卒業研究にはどのようなテーマがありますか。
以下、最近のものの抜粋です(2022年度卒業生)。
・福祉とアートデザインの関わり
・障害のある子どもとその家族への支援:重症心身障害児に対する療育機関のソーシャルワーク
・女性の食行動とメンタルヘルスを理解するとは
・スウェーデンモデルを達成した理由
・SNSとの向き合い方について:承認欲求というキーワードをもとに読み解く
・家族と住居の関係:こどもにとって良い家とは
・生活保護行政のあり方とは:生活保護ケースワーカーの心情から探る
・ほめる、楽しむは子供の成長にどう影響するか:スポーツ指導において、子供たちの個性を大切にしつつ伸ばす指導法とは何か
・生きづらさを解放して、子どもの幸せをもたらすには
・企業における地域との福祉的関わりの実態:SDGsへの取り組みを通して
・『聖地巡礼』から始める持続可能な地域活性化
・「外国につながる子どもと家族」を取り残さない社会に:東京都豊島区をフィールドとして
・高齢者に寄り添った社会を創っていくために:福祉のまちづくりの観点からのアプローチ
・発達に遅れのある子どもが抱える学校教育の課題
・きょうだい児の・者の家庭内における心理的葛藤とそれが及ぼす社会生活への影響について:知的障がいのある兄弟姉妹
・日本の人的関係における加害者家族バッシングの現状
・きょうだいの進路・職業選択ときょうだいに対する親の思い
・「母子間のヤングケアラーが抱える課題」:今後の支援策の検討について
・青少年の薬物乱用の背景と支援策の検討
・青年期の自己肯定感の形成要因
・日本における非行少年の処遇の課題:認知力の遅れによって法に触れた少年が回復するために必要な支援はなにか
・「漫才」から見る日本の社会的・文化的性質:バックグラウンドによって変化する人間の感情
・「幸せ」って何?:OECDの幸福度ランキングから見た現実
・人生100年時代と言われる今、高齢者が抱える問題と幸せに生きるための要素:暮らしを支えるおしゃべりロボット
・災害時の障害者に対する支援
【資格・就職について】
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社会福祉の仕事を目指すに当たり、社会福祉士の資格は取得したほうがよいのでしょうか?
社会福祉の仕事を目指すのであれば、社会福祉士の資格は取得しておいたほうがよいです。理由は、社会福祉士を採用条件にしている施設や機関が増えてきているからです。例えば地域包括支援センターというところでは、構成職種のひとつが社会福祉士のため必須です。また、医療機関や社会福祉協議会の求人をみるとほとんどが採用条件として記載されています。
現状ではすべてでということではありませんが、採用条件としていないところも社会福祉士を取得していると資格手当が支給されるところが多いです。そのため、仕事の選択肢の幅、給与面からも取得をおすすめします。しかし、この学科での学びの目的は資格取得それ自体ではなく、専門職としてよりよい支援を行うための実践力や、それぞれの持ち場で市民社会の良き担い手となるための洞察力を身に着けることであるということを忘れないでください。 -
社会福祉・社会保障に関心がありますが、社会福祉の専門職として働くことは考えていません。
社会福祉士の資格を取る予定はない学生も、気持ちよく学科に受け入れてもらえますか。もちろん歓迎します。Q:この学科の教育が目指すものを、卒業生が就いている仕事と関連づけて教えてください。に示すように、この学科の教育の目指すものは、「福祉専門職」を養成することと、それぞれの持ち場で「よい社会」の創造に寄与する「福祉市民」を社会に送り出すことにあります。これを実現するため、私たちは資格にとらわれない・幅広く深みのある・女子大ならではの学びを提供し続けています。資格取得を希望しない学生に、資格関係の授業を取るよう誘導したり無理強いしたりすることはありませんのでご安心下さい。自由な学びと研究の場であるこの学科で視野を広げ洞察を深め、信頼と連帯に基づく「よい社会」を追求して下さい。 -
社会福祉士国家試験の合格者は毎年何人ぐらいですか。
過去3年間の合格者実績は以下の通りです。
・2022年度:受験者37名のうち、28名合格(本学合格率:75.7%)《参考》全国合格率:44.2%
・2021年度:受験者35名のうち、14名合格(本学合格率:40.0%)《参考》全国合格率:31.1%
・2020年度:受験者32名のうち、11名合格(本学合格率:34.4%)《参考》全国合格率:29.3% -
社会福祉士国家試験と公務員採用試験を両立することは可能ですか。
社会福祉の仕事は公的な側面も大きいため公務員を志望する学生が毎年複数名います。そのため、両立可能かの問いに対しては、努力しだいでは十分に可能です。実際、多くの先輩方が両立させてきました。
また、地方自治体によっては福祉職という枠で公務員採用試験を行っているところがあります。採用試験の専門科目では社会福祉士国家試験に類似した内容を出題するところが多いです。つまり福祉職の公務員採用試験の勉強の一部は、社会福祉士国家試験対策につながります。公務員試験は4年次の夏前に実施されるところが多いので、早めから国家試験を意識することにもつながります。
具体的な両立の仕方については、キャリア支援課で先輩の体験記を閲覧する、教員に相談してみるなど、あなたの行動しだいでサポートできる体制があります。 -
教員免許(教職課程)と社会福祉士を両方取得することはできますか?
両者の課程を同時に履修することはできます。ただし、時間割上での配慮はできないため、4年間で必要な科目を履修することは保証できません。 -
ケアワーカー、ソーシャルワーカー以外の社会福祉の仕事にはどのようなものがありますか。
まず、ケアワーカーやソーシャルワーカーの仕事の中でも、知らないことがたくさんあると思います。例えば、ソーシャルワーカーが働く場所は、高齢者、障害者、児童、病院、行政の現場だけではなく、学校、ハローワーク、法律事務所、刑務所、ジャーナリスト、独立して開業など活躍の場が広がっています。また、教育や研究に関心をもち、教育者や研究者として活躍している人も多いです。
また、社会福祉が目指すところは社会全体をより良くしていくことです。民間企業も社会福祉の視点を生かせる場となります。具体的には、大学で学んだ対人支援の技術を生かし、客室乗務員としてお客様のニーズに応じたサービスを提供している人もいます。社会福祉問題をさらに追及するために、テレビ局に就職する人もいます。住宅メーカーに就職し、誰もが住みやすい住宅のアドバイザーとして活躍している人もいます。また、既存の組織や営利を目的とする組織では実現できない事柄に関心を抱いた人は、起業をしたり、NPOやNGOの職員になったりする方もいます。 -
この学科の卒業生が就いている仕事が幅広く多様であるのはなぜですか。
→【この学科の特色について】のQ:この学科の教育が目指すものを、卒業生が就いている仕事と関連づけて教えてください。を参照。 -
卒業生の就職先を教えてください。
(最新年度)2023年3月の卒業生進路実績では、総合職37.3%、医療・福祉22.3%、事務18.4%、営業2.9%、SE 6.8%、販売2.9%、その他専門職1.9%、進学1.9%、その他5.8%となっています。
卒業生が就く仕事が幅広く多岐にわたっているのはこの学科の特色のひとつであり、このことに私たちは誇りをもっています。この学科の教育の目指すものが、①「福祉専門職」を養成することのみならず、②それぞれの持ち場で「よい社会」の創造に寄与する「福祉市民(学問的に社会福祉や社会保障の視点を学び三綱領の精神を身に着けた良き市民社会の担い手)」を社会に送り出すことにもあるためです。民間企業に就職した卒業生からは、「この学科で学んだ問題発見・問題解決力、人間関係形成力などを社内・社外で活かすことができている」という声を聞きます。
主な就職先一覧(2018年度~2022年度)
【金融・保険・証券】
日本銀行、みずほ銀行、三菱UFJ銀行、ゆうちょ銀行、横浜銀行、千葉興業銀行、りそな銀行、八十二銀行、常陽銀行、多摩信用金庫、野村證券、みずほ証券、SMBC日興証券、丸三証券、第一生命保険、日本生命保険、明治安田生命保険、住友生命保険、かんぽ生命保険、東京海上日動火災保険、三井住友海上火災保険、損害保険ジャパン日本興亜、あいおいニッセイ同和損保保険、アフラック・ハートフル・サービス、城南信用金庫、日本銀行、住友生命保険、東洋証券
【製造など】
東芝、新日鐵住金、東芝エレベーター、三菱電機プラントエンジニアリング、日本鋳造、YKK AP、日本たばこ産業、高砂熱学工業、積水化学工業
【航空・運輸・通信】
日本航空、JALスカイ、JALグランドサービス、ANAエアポートサービス、日本郵便、東日本電信電話、ソフトバンク、JR東日本ステーションサービス、キユーソー流通システム
【卸売・小売】
イトーヨーカ堂、サミット、東日本三菱自動車販売、コカ・コーラボトラーズジャパン、ワールド、キタムラ、ノジマ、島忠
【総合工事業・不動産など】
旭化成ホームズ、住友林業ホームテック、積水ハウス、大和ハウス工業、三菱地所プロパティマネジメント、三井住友建設、長谷工エアーベスト、伊田テクノス
【広告・専門サービス・娯楽など】
エイチ・アイ・エス、マイナビ、リクルートホールディングス、ベネッセコーポレーション、リゾートトラスト、星野リゾート、西日本高速道路、小田急ビルサービス、スタジオアリス
【情報処理・情報サービス】
みずほ情報総研、楽天、かんぽシステムソリューションズ、日立社会情報サービス、NECソリューションイノベータ、富士テレコム、トランスコスモス、SCSK、MS&AD システムズ、東京ソフトウェア
【医療・福祉サービス】
国立国際医療研究センター、横浜市東部病院、慈恵会医科大学、聖マリアンナ医科大学病院、自治医科大学付属さいたま医療センター、帝京大学医学部付属溝口病院、厚木市立病院、新百合ヶ丘総合病院、春日部厚生病院、藤枝市立総合病院、日本赤十字社、全国社会福祉協議会、横浜市社会福祉協議会、大田区社会福祉協議会、調布市社会福祉事業団、東急イーライフデザイン、学研ココファン、ニチイ学館、ベネッセスタイルケア、東京海上日動ベターライフサービス、杏林大学医学部付属病院、相模原市社会福祉協議会
【公務など】
環境庁、東京都庁、東京都特別区、横浜市、川崎市、千葉県、埼玉県、鎌倉市、柏市、熊谷市、久喜市、高齢・障害・求職者雇用支援機構、東京都予防医学協会、国家専門職 法務省専門職員(人間科学)
【その他】
日本放送協会、テレビ神奈川、長島・大野・常松法律事務所、創英国際特許法律事務所、日本司法支援センター、TMI[総合法律事務所、りらいあコミュニケーションズ、勤労者退職金共済機構、イーオン、北里研究所、船井総合研究所、学芸大学、栃木県立特別支援学校、リソー教育、マンパワーグループ、一条工務店、ベイクルーズ、日本女子大学大学院進学
教育学科
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学科のポイントはなんですか?
1.小学校教員をはじめ、中学校(社会科)・高等学校(公民科)教員や、企業人・公務員など幅広い分野で活躍する人材を養成します。
2.教育の側面から社会をリードする人材を養成します。
3.人間形成に関わる広い知識と深い洞察力を身につけた人材を養成します。
4.家庭・学校および地域・企業など社会の各方面における教育の営みについて、理論的・実践的な理解ができる人材を養成します。
5.生涯学習・国際協力・地域活動などの分野で活躍できる多角的な人材を養成します。 -
学科の特色はなんですか?
1.教育学の基礎を充実させるため、歴史学、哲学、社会学、心理学などの多方面からアプローチする科目を提供しています。あわせて、文献を用いた研究、アンケートやインタビューを分析する研究など、多様な研究の方法を学ぶ演習科目もあります。
2.教職課程では、体験的・実践的な科目として、1年次から実際に小学校の教育現場を体験できる「学校インターンシップ」科目や魅力的な授業づくりのための科目が設置されています。
3.教員免許の取得に必要な科目以外にも、教員としての力をパワーアップするための豊富な科目を開講しています。小学校でのICT教育にも対応した科目があります。
4.社会教育主事(社会教育士)課程では、まちづくりや学校と地域の連携など、これからの社会の課題を教育の側面から学び考える科目が充実しています。(社会教育主事については、2-3頁参照)
5.国際・地域・政策に関わる科目群や、生涯学習に関わる科目群など、企業・行政でのキャリアを目指す学生に向けた授業も数多く用意されています。
6.全学年に少人数ゼミを配置し、きめ細い指導を行います。 -
本学児童学科との違いを教えてください。
教育学科の研究対象は、人が生まれてから死ぬまでという人生の長いスパンです。そして、教育思想/教育社会学/教育心理学/教育行政学などの教育学の基礎的分野と、教育方法学/教育工学/教科教育/生涯学習論/国際教育学などの学校教育や社会教育・家庭教育における実践的分野とに関心をおくことが特色です。小学校教員の免許は教育学科で取得可能です。
児童学科は、18歳未満の子どもに対する理解を学際的にとらえようとしています。その研究・教育分野は、児童(発達)心理学/保育学/児童文化/児童教育などです。幼稚園教諭の免許と保育士資格は児童学科で取得可能です。 -
小学校教員など教育関係への就職状況をそれぞれ教えてください。また、教員採用試験の対策や指導は学科でどのように行っているのでしょうか?
現在、人口減少時代に向かってはおりますが、教員不足が問題化しているなかで、本学科の採用状況は過去と変わらず一定の水準を保った良い状況が続いています。
2022年度は、小学校(公立36名・私立1名)、中学校(公立0名・私立1名)の計38名の他、期限付任用が小学校(公立1名・私立0名)、中学校(公立1名・私立0名)の計2名で、合計40名
2021年度は、小学校(公立35名・私立0名)の他、期限付任用が小学校(公立8名・私立1名)、中学校(公立1名)の計10名で、合計45名
2020年度は、小学校(公立27名・私立0名)、幼稚園(公立0名・私立9名)の計36名の他、臨時採用・期限付任用が小学校(公立8名・私立1名)で、合計45名
※教育学科では幼稚園教諭の免許を取得することができません。幼稚園教諭の免許は児童学科で取得可能です。
その他に、教育関係では、予備校や教育情報産業に総合職・一般職[事務・企画・営業・編集など]として就職しています。
なお、本学では、教職教育開発センターにおいて、3年生の秋より教員採用試験対策講座を開き、論文指導および面接指導などのきめ細かい対応を行っています。 -
ピアノが弾けないと困るでしょうか?
「音楽実技」という授業で、ピアノの個人指導を丁寧に行います。ここでのピアノ実技は、レベル別に進めますので、初心者でも心配はいりません。また、本学では「音楽実技」の履修者を対象にピアノ練習室も用意されています(有料)。 -
小学校および中学校の教員免許状を取得するためには「介護等体験」が必要ですが、体験内容を詳しく教えてください。(何学年次、どの位の期間、主な体験先など)
2年次に特別支援学校で2日間、社会福祉施設で5日間の体験を行います。体験内容は各社会福祉施設の方針により異なりますが、移動・移送・食事介助・共同作業(パン作りや古新聞梱包など)、行事などへの参加です。 -
教職以外で取得可能な資格はありますか?
教育学科では、社会教育主事、社会調査士、司書・学校図書館司書教諭、博物館学芸員等を教職以外の資格として取ることができます。この他、児童指導員などの資格も取得可能です。
社会教育主事とは、大学で社会教育に関する特定の科目を履修した者が、都道府県や市町村の教育委員会の職員として一年以上勤務した後に就ける職種です。社会教育や生涯教育の計画づくり、学習やスポーツ・レクリエーションなどの活動を行う人たちに、専門的・技術的な助言や指導を行うのが主な仕事です。なお、2020年度入学生から、社会教育主事の資格を取得した場合は「社会教育士」という称号も同時に取得できることになりました。「社会教育士」は、業種や職種によらず、履歴書や名刺に記載することができ、行政機関、企業、公益法人などで社会教育に関する専門的な仕事を行うことが期待されています。
社会調査士資格は、社会調査の知識や技術を用いて、世論や市場動向、社会動向等を捉えることができる「調査の専門家」であることを証明する資格です。高度情報化社会である今日においては、社会を捉えることは重要であり、その一つの方法である社会調査に精通することができます。 -
教育学や教育心理学には興味がありますが、将来教員になるつもりはありません。教職課程科目を履修しなくても大丈夫ですか?
教職課程の履修は必須ではありません。教育学を学ぶことで人間や社会に関する幅広い知識や洞察力を身につけ、官庁、企業、報道、出版関係などで幅広く活躍する人材が育っています。これからは生涯学習関連の分野からも需要が高くなると思います。 -
将来、日本語教員になることはできますか?
本学には、全学に開かれた日本語教員養成講座があります。所定の36単位を取得すると、卒業時に「日本女子大学日本語教員養成講座修了証書」が授与されます。日本語教員は、小学校や中学・高校の教職と違い、国などが定める一つの資格というものがないので、就職の時には、この修了書が「日本語教員」の資格を示すものとなります。1990年代以降、日本で働く外国人が増加し、日本の小中学校で学ぶ外国籍の子どもも増えてきました。これから教職を目指す人は、外国人の子どもに対する日本語教育の知識を持っていると役に立つと思います。また、日本語教員を目指さなくても、外国にルーツがある子どもの問題については、「国際教育学」といった授業が準備されています。 -
スクールカウンセラーになるためにはどのような資格が必要なのですか?臨床系の大学院修了が資格取得に必要であれば、心理学科に進む方が確実だという話も聞いています。実際にどのような勉強が必要になるのか、具体的に教えてください。
教育学科(教育学専攻)では、現在はスクールカウンセラーになるための資格取得の教育課程を設置していません。詳しくは人間社会学部心理学科にお尋ねください。 -
小学校と中学校など複数の教員免許取得を希望しています。教育実習は両方行うのですか?
また、実習先はどのように選ぶのですか?小学校と中学校の2つの教員免許を希望する場合、教育実習は両方の学校で行います。なお、中学校と高校の免許を希望する場合は、いずれか一方の学校で教育実習を行います。教育実習校については、教育委員会が指定した学校で行う地域と、地域での指定がなく出身校で行うなど、地域によって異なります。教育実習の事前指導の中で、それぞれの出身地域に合わせた指導を行います。
心理学科
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日本女子大学の心理学科にはどんな特色がありますか?
本学の心理学科は設立以来、心理学の基礎から臨床(人間関係)まで全ての領域をカバーすることを意図して作られているため、基礎心理領域・臨床心理領域ともに充実しており、バランス良く学ぶことができるという点が特色です。
人間関係の心理学の領域では人格心理学、臨床心理学、社会心理学など対人的な心理学の問題を中心におき、人間の心の問題を深く掘り下げます。また、実験演習や臨床実習・現場見学も行います。
基礎心理学の領域では、認知、発達、比較、視知覚、聴覚、生理などの伝統的な基礎心理学の教育を行うとともに、情報科学やプログラミングなど新しい分野の修得も目指しています。
基礎系を専門に勉強したい人は勿論、将来臨床系に進もうとする場合もまず人間の心についての見識や可能性を広げるため、1年次から実験実習や臨床実習によって、基礎系と臨床系双方の勉強が同時に可能なカリキュラムが組まれています。 -
実験や演習について、詳しく教えてください。
1年次、2年次にわたり、基礎心理学の実験と臨床心理学の実習とを受講します。1年次の心理学研究法では、知覚・認知領域の面白いテーマを題材にして、発表と討論形式(演習と呼ばれています)で、心理学とはどんなものかを学びます。また心理学実験Iでは見えの不思議さを実感できる錯視実験や、動物の行動観察、知覚、記憶などの認知的機能について学びます。2年次の心理学実験Ⅱでは抱き人形を使ったタッチの実験、コンピュータを使った質問紙調査の分析などの社会関係や発達をめぐる観察や実験、パーソナリティに焦点をあてた各種心理検査の実習などを行います。実験実習の時間や内容は、幅広い分野に渡っています。小グループでの授業のため他の学生と協力し、課題ごとにレポートを提出します。 -
心理学科では実験のため動物の飼育をしていると聞いたのですが、何を飼育していて、どんな実験をしているのですか?
本学では女子大学では珍しいとされるラットを飼育し、そのラットを用いた行動観察実験も行われています。
『ラットスタッフ(正式名称:RRA)』という係があり、比較心理学のゼミの皆さんと共にラットのお世話をしています。動物の心理に興味がある人や、動物好きな人はぜひラットスタッフになって、その成長や行動を観察してください。 -
統計や分析に関するカリキュラムはどのようなものがありますか?また、パソコンを自由に利用できる環境ですか?
心理学に必要な統計や分析を学べるカリキュラムになっています。1年次から「心理学統計法」を学びます。実際にPCに触れながら学んでいくため、初心者でも大丈夫です。さらに2年次以上は中級~上級クラスとして「心理学統計実践Ⅰ、Ⅱ」でより詳しく統計に触れていくことで、卒論に必要な分析力を身に着けていきます。これに加えて、「質問紙調査法」では卒論で使用することが多い質問紙について段階的に学んでいくことが出来ます。学内にはコンピューター演習室が複数あり、統計ソフトが入っているPCも設置されており空いている時にはいつでも使用できます。またキャンパス内はWi-Fiが整備されており、自分のPCの接続も行えます。大学のメディアセンターからノートPCなどの機器を借りられるほか、心理学科でも貸し出しを行っています。 -
犯罪心理学を学ぶことはできますか?
選択の専門科目として司法・犯罪心理学を3・4年次で学ぶことができます。また、知覚認知心理学や社会心理学でも、目撃証言や記憶の歪みなど犯罪心理学に関わる内容を学ぶこともできますので、様々な心理学専門科目を履修すると良いでしょう。 -
心理学科で取得できる資格は何ですか?
認定心理士、社会教育主事、司書、児童指導員、博物館学芸員、児童福祉司、社会福祉主事、社会調査士、日本語教員養成講座などの資格を取ることができます。また、大学院に進学し指定の科目を履修すると公認心理師(国家資格)、臨床心理士、臨床発達心理士の受験資格が取得できます。 -
実験やレポート作成などがあり忙しいようですが、サークル活動やバイトはできますか?
1,2年生の実験演習ではレポートが2週間おきにあり、最初はとても大変ですが、達成感が得られる上、その後のレポートや卒論を書く際においてもとても役立つ内容を学べます。週に1回の実験日には帰りが遅くなってしまうこともありますが、みんな時間を作ってサークル活動やアルバイト、ボランティア活動などしているようです。3年生になると、かなり自由な時間が作れます。 -
「公認心理師」や「臨床心理士」になるにはどうしたらいいでしょうか?
「公認心理師」になるには大学で法に定められた指定科目を履修したうえで、①大学院で実習を中心とした指定科目を履修する。あるいは、②法に定められた「特定の施設」で2年以上の実務経験を積むことで、国家試験の受験資格が得られます。
「臨床心理士」になるには、公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会の認定した臨床心理学系の指定大学院の修士課程(学部を卒業してから2年間)を卒業し、試験を受けます。指定大学院には「第1種」「第2種」「専門職大学院」3種類あり、第1種と専門職大学院は大学の中に付属の心理相談室・カウンセリングルームなどを持っていて、そこでカウンセラーとしての実習ができるため卒業すると直近の試験が受けられます。 -
日本女子大学の心理学科では「公認心理師」や「臨床心理士」資格取得のためのカリキュラムはどうなっていますか?
本学心理学科及び大学院の臨床心理学領域は、国家資格である公認心理師養成のためのカリキュラムに対応しています。ただし、学部での指定科目のうち実習の履修には人数制限があり、その人員は選考によって決定します。
また、臨床心理士に関して日本女子大学大学院の臨床心理学領域は、日本臨床心理士資格認定協会の第1種指定大学院となっています。 -
「公認心理師」や「臨床心理士」になるための実習はどのようなものですか?
本学心理学科では、公認心理師の学部における受験資格を得るために、保健医療、福祉、教育、司法、産業の5つの領域のうち保健医療、教育、司法の3領域の施設での実習を行っています。見学実習の他、教育領域では2~6か月程度の長期の実習も行い、子どもたちや教員との関わり、スクールカウンセラーの仕事内容について体験的に学びます。実習の事前指導、事後指導(個別)を丁寧に行い、実習のサポートを行っている他、実習報告会も実施します。
また本学大学院臨床心理学領域では、公認心理師及び臨床心理士の受験資格を得るために、必要な実習科目を設けています。実習は学内外の施設で行います。学内実習では、大学併設の心理相談室において、ロールプレイや試行カウンセリング、インテーク面接を経て、ケースを院生が担当します。専任教員から各回きめ細やかな個人スーパービジョンを受けることに加え、グループスーパービジョンへの参加も義務付けられています。学外実習では、公認心理師の5つの領域(保健医療、福祉、教育、司法・犯罪、産業・労働)のうち異なる3領域をカバーできるように構成されています。特に医療機関では、全員が医師の陪席や初診受付などを週1 回、定期的に行うことが原則になっています。 -
「公認心理師」「臨床心理士」の仕事について教えてください。
「公認心理師」「臨床心理士」の活躍分野は、教育、医療、福祉、司法、産業など多岐にわたっています。仕事の内容としてはカウンセリング(心理療法)、障害児の治療教育、心理査定、コンサルテーション、子育て支援などです。職種としては、家庭裁判所の調査官・警察の心理職・児童相談所の心理職などの公務員、教育研究所の教育相談員、 小・中・高等学校のスクールカウンセラーや大学カウンセリングセンターのカウンセラー、病院・クリニックのカウンセラーやデイケアのスタッフ、子ども家庭支援センターのスタッフ、民間のカウンセリングセンターのカウンセラーなどです。むろん、臨床心理学の研究・教育職を目指す人もいます。 -
スクールカウンセラーになるためにどんな資格が必要ですか?
自治体や学校によって異なりますが、東京都公立学校スクールカウンセラーの応募資格では、公認心理師、臨床心理士、精神科医、大学教員のいずれかであることが条件とされています。なお、教職資格は必要とされておりません。 -
大学院への進学状況について教えてください。
本学大学院をはじめ、多くの国立大学や医療系大学大学院などに毎年10名以上が進学しています。
特に本学大学院には「公認心理師」「臨床心理士」を目指す臨床系の学生や基礎系の研究者を目指す学生も進学しています。 -
心理学を生かせる仕事は一般企業などにもあるのでしょうか?
一般企業においては、新製品開発や市場調査といった仕事が心理学に関係しています。人間工学的なデザイン・機能を備えた製品を開発するためには基礎系心理学の知識が必要とされ、また市場調査には消費心理学という学問が密接に関わってきます。さらに、製薬会社の研究職や企業の人事問題を扱うポストなど、幅広い分野に心理学の需要があります。しかし、一般企業の採用はあくまでも[総合職][一般事務][企画・営業][SE][調査]といった分類になりますので、学部卒でただちに希望の部門に配属されるかどうかは分かりません。
2023年7月更新
人間社会学部の3方針(2023年度まで)
一人ひとりが生かされる、よりよい社会環境を創造する。
本学人間社会学部は「人間社会学部」という名前を最初に掲げたパイオニアです。人文科学だけでなく、社会科学だけでもない、まさに「人間と社会」を総合的に学ぶ新しい試みがこの地から始まったのです。五つの学科(現代社会、社会福祉、教育、心理、文化)は、それぞれの分野で「人間と社会」を深く理解する「豊かな知」、それを応用して「社会的に実践する技」を学ぶさまざまな授業や少人数制の演習、実習科目を提供しています。目標は、豊かな人間性と女性の生涯の基礎となる知や実践力の獲得です。人間と社会を総合的に学び、ヒューマンサービスを中心に拡大する職業分野を視野に入れ、社会に貢献できるキャリア育成をめざします。なごやかでのびのびとした学習環境が、あなたの成長を約束します。
現代社会学科の3方針
社会福祉学科の3方針
教育学科の3方針
心理学科の3方針
文化学科の3方針
入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)
・自分の身のまわりのことから世界で起こっていることまで、社会の様々なことがらをいろいろな角度から考え、国際的な視野を身に付けたい人。
・人間が社会とどう関わっているのか、その社会とはどんなものなのか、という疑問を持っている人。
・テーマにそって資料を調べ、更に実地調査や実験を行い、それらの実証的なデータをもとに考えをまとめ、展開してみたい人。
教育課程編成方針(カリキュラム・ポリシー)
・人間と社会を多様な視点から考察するために、5 学科の専門科目を置く。
・資料・文献の読解力、コミュニケーション力を養うための外国語科目を置く。
・5つの分野が有機的に結びつき、国際的及び学際的な見方ができるよう、教養的な科目の他に他学科専門科目を通して3つの領域を総合的に学ぶ展開科目を置く。
・問題発見力、データ収集力、データ統合・分析力を能動的に学び、自立した実践力・行動力を養うための学生参加型の演習・実習科目を置く。
・4年間の学修の集大成として、卒業論文・卒業研究のいずれかを必修とする。
・現代女性の生涯を視野に入れたキャリア形成に必要な知識や現状を学ぶことを目指すため、3コースからなるキャリア女性学副専攻を置く。
学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)
・人間と社会、及び両者の関わりについて様々な視点から考察することができる。
・人々と実践的に関わり合いながら、専門的知識を踏まえてものごとを見ることができる。
・地域社会の問題から世界の問題まで、広い視野に立って考察し、具体的な解決を引きだすことができる。
学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)
知識・理解
・社会学、歴史学、経済学、人類学等の専門諸科学の理論と方法に関する幅広い知見を身に付け、そのうちいずれかを援用して、特定の対象や問題関心を追究することができる。そのことで現代社会の広がりに対する感覚と認識を身に付けている。
思考・判断
・現代社会の諸現象を、客観的視点から分析、思考することができる。またそのことによって解決すべき課題とその方向性を判断できる。
関心・意欲・態度
・現代社会の諸問題に強い関心を持ち、それを解決しようとする高い意欲と倫理的態度を有している。
技能・表現
・社会科学的に適切な問題意識から、社会的諸問題を自らの視点で論文やレポートにまとめ、論じることができる。あるいはまた、一定程度の現場調査能力・データ分析能力を修得し、上記の問題を実証的に分析し、論文やレポートにまとめ、論じることができる。
・現代社会の構造を知るため、その中に自己を位置づけ対象化する能力を持ち、社会と自己の関係を表現する力を備え、それによって他者と討議交流することができる。
・日本語及び外国語を運用する能力を持ち、文献・資料を的確かつ批判的に解読することができる。
学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)(2024年度から)
現代社会学科では、社会学、経済学、文化人類学、歴史学などの社会諸科学の理論と方法を学習することを通して、現代社会を多角的に見つめ考える力を教育する。グローバリゼーションや各種メディアの浸透によって変化の著しい現代社会において、個人、家族、ジェンダーから、地域、民族、国家などの広い領域に至る社会問題や社会現象を総合的な視点からとらえ、的確なデータに基づいて考察できる人間の育成を目的とする。
DP1 社会学、歴史学、経済学、人類学等の専門諸科学の理論や方法に関する幅広い知識を身につけることができる。【大学DP1・DP2】
DP2 グローバルに広がる多様な地域社会や地域文化を、多角的な視点から掘り下げ、相対的に分析することができる。【大学DP3・DP4】
DP3 現代社会における多様な文化現象や社会問題を、社会科学的な視点から客観的に分析することができる。【大学DP3・DP4】
DP4 社会科学的に適切な問題意識から、多様な社会現象を自らの視点をもって、論文やレポートにまとめ、論じることができる。【大学DP1・DP2・DP5】
DP5 社会調査にかかわるデータを収集・整理・分析する能力を修得し、社会の問題・現象を実証的に分析することができる。【大学DP2・DP3・DP4】
DP6 現代社会の広がりに対する感覚と認識を身に付け、そこで表れる諸問題に強い関心を持ち、それを解決しようとする高い意欲と倫理的態度を持つことができる。【大学DP5】
DP7 現代社会の構造を知るため、そのなかに自己を位置づけ対象化する能力を持ち、社会と自己の関係を表現する力を備え、それによって様々なバックグラウンドを持つ他者と討議交流することができる。【大学DP3・DP5】
DP8 日本語および外国語を運用する能力を持ち、文献・資料の背景にある社会的・歴史的文脈を理解したうえで的確かつ批判的に解読し、また広く社会に発信することができる。【大学DP3・DP4・DP5】
教育課程編成方針(カリキュラム・ポリシー)
知識・理解
・現代社会の仕組みと動向を理解するために、社会学、歴史学、経済学、人類学等専門分野の基礎を学ぶ科目並びに学際的な科目を履修するとともに、広い視野を涵養するために、人文科学と自然科学に関する科目も履修し、幅広い知識と教養を身に付ける。
思考・判断
・論理的思考とともに、客観的な視点に裏打ちされた批判思考を段階的に醸成するため、初年次より少人数による基礎演習を導入し、現代社会への問題関心を養い、基礎的理論と方法を学修する。
・3~4年次の演習により、自らの問題意識と専門知識・技法を高められるようにする。また資料・データに基づく判断や討議能力の育成を図る。
関心・意欲・態度
・自らの関心に閉じこもらないように、幅広い関心と現実探究の意欲を喚起することに努める。
・すべての科目において、問題解決を主題とする、身近な事物を対象とする等、関心・意欲を引き出しうる方法で科目運営をするよう心がける。
技能・表現
・社会科学的な調査能力とデータ分析能力を獲得する。
・専門的な学修に必要な外国語の能力を獲得する。
・卒業論文を作成することにより、自らの問題関心に基づいて研究を遂行し、専門的知識・能力の向上を図る。
教育課程編成方針(カリキュラム・ポリシー)(2024年度から)
【教育課程・教育方法】
導入段階科目
基礎科目を通して専門科目の学習の土台となる基本的能力や幅広い教養を身につける。また、基礎演習Ⅰ・Ⅱ(1・2年次必修)を通じてアカデミック・スキルを学ぶことで、大学生活や専門的学習に必要となる感覚・認識や作法・技法を身につける。
基礎・発展段階科目
「コミュニケーションの社会学/メディアの社会学」、「身体の社会学/スポーツの社会学」、「ワークの社会学/キャリアの社会学」、「ジェンダーの社会学/家族の社会学」、「都市社会学/環境社会学」、「歴史社会学/比較社会学」といったカテゴリーで分けられた専門科目群を中心に選択履修し、現代社会に関する幅広い知見・視点を身につけつつ、自らの研究分野や専門領域を見定める。また、上記の専門領域を結びつける方法系科目・調査系科目といった科目群を選択履修することによって、社会科学的なリテラシーやスキルを習得する。
応用段階科目
それまで培ってきた社会科学的な関心・視点、知識・方法を踏まえ、演習Ⅰ・Ⅱ(3・4年次必修ゼミ)に所属し、各人が設定した研究テーマを深め、それを卒業論文として完成させる。この演習Ⅰ・Ⅱでは、学生同士が討議・交流するなかで専門的な研究テーマを掘り下げ、互いに研鑽しあい、担当教員による個別指導によって卒業論文の完成度を高める。
外国語科目
導入段階として、必修英語(1年次必修)に加えてドイツ語・フランス語・中国語・韓国語からひとつ選択(1年次必修)し、履修することでグローバルなパースペクティブを身につける。また、基礎・発展段階として、外国語演習Ⅱ(2年次必修)を通じて、外国語で社会科学的な視点・方法を身につけることで、グローバルな水準のアカデミック・リテラシーを身につける。
演習科目
導入・基礎・発展・応用の段階に応じて、基礎演習Ⅰ・Ⅱ(1・2年次必修)、演習Ⅰ・Ⅱ(3・4年次必修)が4年間を通じて用意されている。こうした少人数のゼミ形式の授業を通じて、学生同士が討議・交流しあい、担当教員と直接対話することで、現代社会を実践的に探求し、高い意欲と倫理的態度を培う。
【学修成果達成のための科目】
DP1 導入段階科目、基礎・発展段階科目
DP2 基礎・発展段階科目
DP3 基礎・発展段階科目
DP4 応用段階科目、演習科目
DP5 基礎・発展段階科目
DP6 演習科目
DP7 演習科目
DP8 外国語科目
入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)
現代社会学科は、社会学、経済学、文化人類学、歴史学などの社会諸科学の理論と方法を学修することを通して、現代社会を多角的に見つめ考える学科である。広い領域に至る社会問題や社会現象を総合的な視点から捉え、的確なデータに基づいて考察できる人間の育成を目的としている。
本学科が求める学生像は、以下のとおりである。
【求める学生像】
・現代社会における諸問題に関心を持ち、その解決に向けて多角的に考えている人
・身近な出来事と社会全体の動向との関わりの探究に意欲を持っている人
・日本および世界の社会や歴史に関心をもち、それを多角的、総合的に理解・把握したいと考えている人
【高等学校段階までに修得すべき学力】
・国語、地理歴史、公民に関する一定の知識と理解力
・論理的に物事を考える基礎的な思考力と、自分の考えをまとめ他者に正しく伝える基礎的な表現力
・日本文と外国語を読み取り、その内容を理解し表現する力。
・他者とコミュニケーションを取り、協働して物事に取り組む力
上記の学力を身につけているかを判定する入学者選抜試験を以下の基本方針で行う。
(1)一般選抜
一般選抜では、各入試区分で課している科目における基礎的な知識を身につけているかを、思考力および表現力も加味しながら判定する。
・一般選抜(個別選抜型)
筆記試験により、国語、外国語(英語)、地理歴史または数学における知識を身につけているかを、思考力および表現力を加味しながら判定する。
・一般選抜(英語外部試験利用型)
英語外部試験を利用して英語の4技能をバランスよく十分に修得しているかを判定する。さらに、筆記試験により、国語、地理歴史または数学の知識を身につけているかを、思考力および表現力を加味しながら判定する。
・一般選抜(大学入学共通テスト利用型前期)
大学入学共通テストの国語、外国語、および地理歴史・公民・数学・理科のうち1教科の計3教科の試験によって、それぞれの科目における基礎的な知識、思考力および表現力を身につけているかを判定する。
・一般選抜(大学入学共通テスト利用型後期)
大学入学共通テスト利用型前期と同じ方針で判定する。
(2)総合型選抜
総合型選抜の第一次選考では、調査書を用いて高等学校等における取り組み状況を調査し、高校までに身につけるべき基礎的な知識と技能、主体性および協働性を総合的に判定する。また、全学科共通課題を通して主体性、論理的思考力および表現力を判定する。第二次選考では、小論文試験および口述試験にて現代社会における諸問題に関心を持ち、その解決に向けて多角的に考えているか、身近な出来事と社会全体の動向との関わりの探究に意欲を持っているかを審査し、またコミュニケーション力や他者と議論する力なども審査する。以上の調査と試験を通して総合的に判定する。
(3)学校推薦型選抜
高等学校等学校長によって推薦された人は、高校までに身につけるべき基礎的な学力を有していると判断する。さらに、出願書類と面接試験(口述試験)によって、学修や研究への意欲、自分の考えを表現する力、コミュニケーション力および協働性を総合的に判定する。
・学校推薦型選抜(附属高等学校推薦)
日本女子大学附属高等学校長が推薦する人を対象に、出願書類と面接試験によって総合的に判定する。
・学校推薦型選抜(指定校制)
本学科が指定する高等学校(指定校)の学校長が推薦する人を対象に、出願書類と口述試験によって総合的に判定する。
(4)外国人留学生
日本留学試験の日本語、総合科目の試験によって、十分な基礎学力を有しているかを判定する。出願書類および口述試験によって、学修意欲、主体性、日本語能力、コミュニケーション能力、他者と議論する力、現代社会に関する基礎的な知識を有しているかを審査し総合的に判定する。
(5)編入学・学士入学
大学・短期大学・高等専門学校を卒業した人(見込みを含む)や他大学在学中の人を対象に、小論文試験を行い、大学2年次もしくは3年次に相当する専門的な知識を有しているかを審査する。出願書類、小論文および口述試験によって、学修意欲、主体性、コミュニケーション能力、他者と議論する力、現代社会に関する十分な知識を有しているかを審査し総合的に判定する。
(6)社会人
大学・短期大学・高等専門学校を卒業した人を対象に、小論文および口述試験によって、大学2年次もしくは3年次に相当する専門的な知識を有しているかを審査する。出願書類および口述試験によって、学修意欲、主体性、コミュニケーション能力、他者と議論する力、現代社会に関する十分な知識を有しているかを審査し総合的に判定する。
学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)
知識・理解
・生活上の諸問題、社会福祉の基本的な構造や機能、人間行動や社会システムとの関係性について理解し、社会問題の解決に向けた実践に生かすことができる。
思考・判断
・人々の生活上の諸問題について、社会構造的要因分析の視点を持つことができる。
・多様な価値観を受け入れ、共生社会を構築するための寛容性を身に付け、そうした社会づくりに向け、他者と協働しながら思考することができる。
関心・意欲・態度
・社会のあらゆる生活問題に関心を持つことができる。
・人権と社会正義の原理に基づいた援助観を身に付け、行動できる。
・他者に対する共感的態度を持つことができる。
技能・表現
・他者と協働して課題に取り組むことができる。
・援助者(ソーシャルワーカー)としての基本的技能や価値・倫理を身に付け、実践することができる。
学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)(2024年度から)
社会福祉学科では、アジアの社会福祉教育のパイオニアとしての伝統を受け継ぎ、社会福祉に関する多彩な学問を従来の枠組みにとらわれず広い視野から学ぶことで、「共生社会」を実現するための意欲、深い知力、柔軟な思考を持った人材を育成することを目的とする。そのため、以下の能力の修得を教育上の目標とする。
DP1 社会のあらゆる生活上の諸問題に関心を持つことができる。【大学DP1・DP2】
DP2 今日生じている生活上の諸問題について、社会構造的要因分析の視点を持つことができる。【大学DP1・DP2】
DP3 社会福祉の基本的な構造、制度・政策、方法についての知識を獲得し、社会福祉の機能を理解することができる。【大学DP1・DP2】
DP4 課題に直面する当事者や支援活動に従事する人など、様々な立場の人の背景や置かれている状況を正しく理解し、多様や価値観を受け入れることができる。【大学DP3】
DP5 他者の意見と自身の意見を尊重し、他者と協働しながら思考して課題に取り組むことができる。【大学DP3】
DP6 問題や課題を発見し、解決に向けた適切な方法とその過程を提案することができる。【大学DP2】
DP7 人権と社会正義の原理に基づいたソーシャルワークのあり方を身に付け、問題の解決に向けて行動できる。【大学DP4・DP5】
教育課程編成方針(カリキュラム・ポリシー)
知識・理解
・福祉・保健医療・労働関連の制度・政策、社会福祉実践における援助方法に関する科目を置く。
・1年次には学修の基本的方法を学ぶための基礎演習を置く。
・3年次以降は専門演習に所属して研究テーマを設定し、その集大成として卒業研究を必修とする。
思考・判断
・社会問題に関する歴史的・科学的思考ができる科目を置く。
・社会問題の背景にある社会構造的課題を理解できる科目を置く。
・「女工保全科」の伝統を受け継ぎ、働く女性の支援に係わる制度・政策や、労働と福祉を関連づけて理解する科目を置く。
・多様な社会問題の現状とその課題等について理解できる科目を置く。
関心・意欲・態度
・初年次において幅広く学び、興味・関心領域を見極めるための科目を置く。
・実習関連科目を通して、社会福祉現場実習や就労に対する意識を高めるための科目を置く。
技能・表現
・福祉・保健医療・労働・教育等幅広い分野にわたる問題意識を深めるとともに、各専門分野における知識の活用能力を高め、専門職としての価値・倫理を身に付けるための科目を置く。
・コミュニケーション能力の向上を目的とした援助技術演習科目を置く。
・大学における学びの集大成として卒業研究に取り組み、口頭及びポスターにより報告を行う。
教育課程編成方針(カリキュラム・ポリシー)(2024年度から)
【教育課程・教育方法】
社会福祉学科では、社会福祉的な視点から物事を把握する力および学科ディプロマ・ポリシーで示した能力の修得のため、以下の科目群を配置し、社会福祉を段階的・体系的に学べるようにしている。初年次には問題・認識系(基幹科目群)科目、その後に専門的な知識や技術を深めるための制度・政策系(政策科目群)科目、方法系(実技・実践科目群)科目、個別領域系(福祉分野科目群および組織マネジメント科目群)科目、3年次・4年次では総合系科目を配置している。また、他学科連携科目群も配置し、自らの専門を活かした学びができるのも特徴である。
本学科で提供する科目する科目は以下のとおり。
基幹科目群(問題・認識系、総合系)
本学科の学生は全員1年次に基幹科目である「基礎演習」、「社会問題」、「社会福祉発達史」を履修する。これらの学びを通して、社会福祉のものの見方に幅広く触れる。また、大学での学びの基礎となる能力の修得も目指す。
また、本学の学生は全員3年次と4年次に10名程度の少人数のゼミナール(「社会福祉演習Ⅰ・Ⅱ」)を履修する。ゼミナールは自身の興味関心に基づいて自由に選択できることが特徴である。学びの集大成として全員が4年次終了時には卒業研究として卒業論文の執筆に取り組み、その成果を発表する。卒業論文のテーマも自由に設定している。
政策科目群(制度・政策系)
1年次後期からは社会福祉の基本的な構造を理解するための科目の履修が始まる。社会福祉行政、社会保障などの専門知識を深めるとともに、2年次には全員が「労働法」を学ぶことで、働く人の福祉、自身のキャリアについても考える。
実技・実践科目群(方法系)
1年次後期にソーシャルワークの基礎を学んだうえで、2年次からはその専門知識をさらに深め、少人数クラスで実施する「ソーシャルワーク演習」「ソーシャルワーク実習指導」「ソーシャルワーク実習」を通して、ソーシャルワークの全体像の理解と修得を目指す。
また、2年次からはインタビュー、アンケート、フィールドワークといった社会調査の様々な方法を学び実践する科目も配置している。さらに、メンタルヘルスや困窮者支援などの社会福祉の多様な「現場」を実際に訪れ、課題に直面する当事者や支援活動に従事する人などの声に触れるとともに、問題の社会構造的要因分析の視点から学びを深める。
福祉分野科目群(個別領域系)
「児童」「障害」「高齢者」「国際」「女性」「医療」「家族」「貧困」「メンタルヘルス」「労働」など自身の興味関心のある分野を深め、社会福祉の専門性を高める。
福祉マネジメント科目群(個別領域系)
今日の福祉の動向を学ぶことのできる科目群である。たとえば、社会福祉行政における地方自治の現状と課題、市町村のあり方、社会福祉サービスの経営などを学ぶ。
他学科連携科目群
「異分野連携実践演習」を通して、自身の専門を意識し、他者との協働・連携を学ぶ。
【学修成果達成のための科目】
DP1 基幹科目群、福祉分野科目群、(実技・実践科目群)
DP2 基幹科目群、政策科目群、(組織マネジメント科目群)
DP3 基幹科目群、組織マネジメント科目群、(政策科目群)(福祉分野科目群)
DP4 基幹科目群、福祉分野科目群
DP5 基幹科目群、実践・実技科目群
DP6 基幹科目群、実践・実技科目群、他学科連携科目群
DP7 基幹科目群、福祉分野科目群、他学科連携科目群、(実践・実技科目群)
入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)
社会福祉学科は、現実社会のあらゆる生活上の諸問題を解明し、より良い社会のあり方を考え、それを築くための実践的な方法を学ぶ学科である。専門の学びで身につけたコミュニケーション力・分析力・判断力を通じて、より良い社会の担い手として実践的に活躍できる人物の育成を目指している。
本学科が求める学生像は、以下のとおりである。
【求める学生像】
・社会問題に関心があり、その解決のための実践的な方法を深く学びたいという意欲がある人
・他者と関わりをもつことに興味があり、共感的態度で他者を理解する重要性を認識している人
・生活上の諸問題をかかえる人々への社会的支援のあり方に関心がある人
・知的好奇心と探求心をもち、主体的に学修や研究に取り組む意欲がある人
・多様な価値観や自分とは異なる感性を柔軟に受け入れられる人として、社会で活躍したいと望む人
【高等学校段階までに修得すべき学力】
・社会科(公共、地理歴史等)や国語の十分な基礎学力
・英語の読解力
・論理的に物事を考える基礎的な思考力と、自分の考えをまとめ他者に正しく伝える基礎的な表現力
・他者とコミュニケーションを取り、協働して物事に取り組む力
上記の学力を身につけているかを判定する入学者選抜試験を以下の基本方針で行う。
(1)一般選抜
一般選抜では、各入試区分で課している科目における基礎的な知識を身につけているかを、思考力および表現力も加味しながら判定する。
・一般選抜(個別選抜型)
筆記試験により、国語、外国語(英語)、および地理歴史または数学における基礎的な知識を身につけているかを、思考力および表現力を加味しながら判定する。
・一般選抜(英語外部試験利用型)
英語外部試験を利用して英語の4技能をバランスよく十分に修得しているかを判定する。さらに、筆記試験により、国語および地理歴史または数学の基礎的な知識を身につけているかを、思考力および表現力を加味しながら判定する。
・一般選抜(大学入学共通テスト利用型前期)
大学入学共通テストの国語、外国語、および地理歴史・公民・数学・理科のうち1科目の計3科目の試験によって、それぞれの科目における基礎的な知識、思考力および表現力を身につけているかを判定する。
・一般選抜(大学入学共通テスト利用型後期)
大学入学共通テストの国語、外国語、および地理歴史または公民の3科目の試験によって、それぞれの科目における基礎的な知識、思考力および表現力を身につけているかを判定する。
(2)総合型選抜
総合型選抜の第一次選考では、調査書を用いて高等学校等における取り組み状況を調査し、高等学校までに修得すべき学力、探求心、主体性および協働性を総合的に判定する。また、全学科共通課題を通して主体性、論理的思考力および表現力を判定する。
第二次選考では、小論文により現実社会の諸問題に関する基礎的な理解、論理的な思考力、判断力、文章表現力を見る。さらに、口述試験では相手の言葉を受け止め理解したうえで、自らの考えをまとめ明晰な言語で正しく伝える能力などを審査する。以上を通して総合的に判定する。
(3)学校推薦型選抜
高等学校等学校長によって推薦された人は、高等学校までに修得すべき基礎的な学力を有していると判断する。小論文により現実社会の諸問題に関する基礎的な理解、論理的な思考力、判断力、文章表現力を審査する。また、出願書類と面接試験(口述試験)により探求心、学修意欲、主体性、協働性、相手の言葉を受け止め理解したうえで自らの考えをまとめ明晰な言語で正しく伝える能力などを審査する。以上を通して総合的に判定する。
・学校推薦型選抜(附属高等学校推薦)
日本女子大学附属高等学校長が推薦する人を対象に、出願書類と面接試験により総合的に判定する。
・学校推薦型選抜(指定校制)
本学科が指定する高等学校(指定校)の学校長が推薦する人を対象に、出願書類とグループディスカッションにより総合的に判定する。
・学校推薦型選抜(公募制)
高等学校長が推薦する人を対象に、出願書類・小論文・口述試験により基礎学力、探求心、学修意欲、主体性、協働性、現実社会の諸問題に関する基礎的な理解、論理的な思考力、判断力、文章表現力、相手の言葉を受け止め理解したうえで自らの考えをまとめ明晰な言語で正しく伝える能力などを審査する。以上を通して総合的に判定する。
(4)外国人留学生
日本留学試験の日本語、総合科目の試験によって、学修に必要となる十分な日本語能力を有しているかを判定する。出願書類および口述試験により、具体的に学びたい現実社会の諸問題、探求心、学修意欲、主体性、日本語能力、他者と議論する力、協働性および学んだことを卒業後にどのように活かしていきたいかを確認する。以上を通して総合的に判定する。
(5)編入学・学士入学
大学・短期大学・高等専門学校を卒業した人(見込みを含む)や他大学在学中の人を対象に小論文試験を行い、現実社会の諸問題に関する基礎的な理解、論理的な思考力、判断力、文章表現力および大学2年次もしくは3年次に相当する専門的な知識を有しているかを審査する。また、出願書類と口述試験により探求心、学修意欲、主体性、協働性、相手の言葉を受け止め理解したうえで自らの考えをまとめ明晰な言語で正しく伝える能力などを審査する。以上を通して総合的に判定する。
(6)社会人
本学の定める社会人入学試験の資格要件を満たす22歳以上の人を対象に小論文試験を行い、現実社会の諸問題に関する基礎的な理解、論理的な思考力、判断力、文章表現力を審査する。出願書類と口述試験により探求心、学修意欲、主体性、協働性、相手の言葉を受け止め理解したうえで自らの考えをまとめ明晰な言語で正しく伝える能力などを審査する。以上を通して総合的に判定する。
学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)
知識・理解
・教育に関する哲学、歴史学、社会学、心理学の各理論と方法論を学び、教育学的な知識及び視点を修得している。
・教育に関わる事象や問題について、教育学的な視点及び方法論を活用して、分析的かつ統合的に理解することができる。
思考・判断
・教育に関わる事象や諸問題の背景やメカニズムについて教育学的な観点や方法論を用いて分析・考察することができる。
・教育実践に関わる諸問題に対して、教育学的知識に基づきながら解決の方向性を探究し、幅広い視野に立って判断を行うことができる。
関心・意欲・態度
・現代の教育問題に専門的な視点からの関心を持つと同時に、真摯に向き合う意欲を有している。
・自発的・能動的に学修を進め、生涯にわたり自己を高めて社会に貢献していこうとする意欲や態度を有している。
技能・表現
人が育つ、人を育てるという教育的営みに必要な相互対話的コミュニケーションを行うための技能と表現力を修得している。
学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)(2024年度から)
教育学科では、生涯にわたる人間の成長を教育学の幅広い基礎知識と深い専門知識に基づいて理解し、教育に関わる実践と諸問題の解決方法を複眼的な視点から探究する。そのうえで、教育コミュニケーションという側面から、多様な他者と協働し教育を核とした既存社会の変革と持続可能な社会の創造を主体的に推進できる人を育てていく。そのために、以下の能力を修得することを、教育学科の学位授与方針とする。
DP1 教育に関わる幅広い学問領域について、基礎的な知識・技能を修得している。【大学DP1】
DP2 学校教育の意義や教師の役割を踏まえ、社会と教育の変化に対応するために必要な知識と技能を修得している。【大学DP1】
DP3 教育的事象や社会の諸問題を、教育に関わる幅広い学問領域に基づく視点と方法論を用いて論理的に説明できる。【大学DP2】
DP4 人間と社会の可能性を理解し、教育の望ましいあり方について専門的知識を教育実践と結び付けて探究できる。【大学DP2】
DP5 専門的知識を活用し、学修者のライフステージに応じた教育を行ったり学びを支援したりする力を修得している。【大学DP3・DP4・DP5】
DP6 教育を核とする社会システムを、他者と協働しよりよく発展させていく態度を身につけている。【大学DP3・DP4・DP5】
DP7 自らの成長や役割のための新たな学びを持続可能な形で継続する態度を身につけている。【大学DP3・DP4・DP5】
教育課程編成方針(カリキュラム・ポリシー)
知識・理解
・幅広い基礎知識と視野を修得するために、1~2年次に教育学基礎・教育学基本理論を学ぶ科目群を設置し、一定単位数以上の選択必修とする。
・2~3年次を中心に小・中学校の教育学領域、人間形成・生涯学習の教育学領域、国際・地域・政策の教育学領域に対応した専門科目群を設置し、各専門分野の理解を深める。
思考・判断
・教育学の方法論を学ぶために、1~2年次に「教育学研究法」を演習科目群として設置し必修とする。
・設置した3つの領域に応じた専門科目によって、より高い専門性と実践的な立場から、教育の諸問題について思考・洞察する力を身に付ける。
・3~4年次の「教育学演習」及び「卒業論文」を必修科目とし、各自の興味・関心に応じて、教育に関する諸問題について深く思考しながら、望ましい教育のあり方について探究する。
関心・意欲・態度
・1~2年次の教育学基礎・教育学基本理論科目群で、現代の教育に関する諸問題を扱うことにより、比較的早い段階から教育問題に向き合う意欲や態度を形成する。
・全学年で「学校インターンシップ」「社会教育インターンシップ」「教育フィールドワーク実践演習」等の教育実践場面で能動的学修を行う科目群を選択必修とし、教育現象の理解や教育実践に対する関心、意欲を高め、態度を形成する。
技能・表現
・他者と協同で行う少人数演習科目を全学年に置き、教育的営みに必要なコミュニケーション能力の素地を育成する。
・教育実践場面での能動的学修の科目群によって、多様な他者に対応するための実践的なコミュニケーション能力を修得できるようにする。
教育課程編成方針(カリキュラム・ポリシー)(2024年度から)
【教育課程・教育方法】
教育学科では、ディプロマ・ポリシーに示した能力を育成するために、教育学の理論、教育学の方法論、教育実践論をバランスよく学びながら、同時に教育フィールドを対象とした演習や実習を行うことで、理論と実践の有機的な往還によって学びを深める教育を行っていく。
教育課程は、「教育学理論科目群」「教育学方法論科目群」「教育実践学科目群」「教育フィールド実習科目群」をそれぞれ導入・基礎・応用・発展と段階的および体系的に編成して実施する。教育学科における学習の総仕上げとして「卒業論文」を課す。
教育学理論科目群
教育学の基本的知識・理論を学ぶために、教育に関わる哲学、歴史学、社会学、心理学等や、学校教育学、生涯教育、国際教育、ICT教育等に関する科目から構成する。教職の「教育に関する基礎的理解」に関する科目を含む。
教育学方法論科目群
教育学の主要な研究方法である文献調査法、量的調査法、質的調査法等に関する科目(1~2年次)と、教育学の理論と教育的事象・社会の諸問題・教育実践を結びつけて教育のあり方を探究する教育学ゼミナールに関する科目(3~4年次)から構成する。グループワークや討論を通して多様な考え方を知る機会を設定し、自ら設定した問いについて多面的に考察し論理的に説明する力を身につけていく。
教育実践学科目群
教育学の理論や研究知見を踏まえた教育プログラムを設計し実践する力を身につけるための科目により構成する。学校における各教科の授業をはじめ、教科外の教育プログラムや、一般社会かつ幅広い対象への各種の教育プログラム等を、グループワークやフィールドワークを通して自分たちで作成し実施する。実践後の省察を含めたカリキュラム構成とし、よりよい教育実践を追究する力を身につけていく。教職の「教科教育法」に関する科目、社会教育士資格に関する科目を含む。
教育フィールド実習科目群
学校現場や一般社会などのフィールドにおける実習や演習を行う科目により構成する。1、2年次に学校現場を観察したり、指導・支援の補助を体験したりする科目によって、早期に、教職の適性を判断する機会を設定する。また社会教育や国際教育に関するフィールドワーク科目により、多様で異なる文化背景を持つ他者と教育を通したコミュニケーションを図り視野を拡大する機会も設ける。3、4年次は、教職に関しては「教育実習」、社会教育士資格に関しては「社会教育実習」を行い、免許・資格取得につなげるとともに、将来のキャリアを見据えた学びへと発展させていく。
【学修成果達成のための科目】
DP1 教育学理論科目群
DP2 教育学理論科目群
DP3 教育学方法論科目群、教育学演習、卒業論文
DP4 教育実践学科目群、教育学演習、卒業論文
DP5 教育実践学科目群、教育フィールド実習科目群、資格科目
DP6 教育実践学科目群、教育フィールド実習科目群、資格科目
DP7 教育実践学科目群、教育フィールド実習科目群、資格科目
入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)
教育学科は、生涯にわたる人間の成長を教育学の幅広い基礎知識と深い専門知識に基づいて理解し、教育に関わる実践と諸問題の解決方法を複眼的な視点から探究する学科である。そのうえで、教育コミュニケーションという側面から、多様な他者と協働し教育を核とした既存社会の変革と持続可能な社会の創造を主体的に推進できる人を育てていくことを目指している。
本学科が求める学生像は、以下のとおりである。
【求める学生像】
・教育に関わる幅広い学問領域に興味がある人
・学校教育の意義や教師の役割に関心がある人
・教育的事象や社会の諸問題に興味がある人
・教育の望ましいあり方を探究しようとする人
・学びを支援することに関心がある人
・他者と協働して社会をよりよく発展させていく意欲がある人
・自らの成長のために学び続けたいと望む人
【高等学校段階までに修得すべき学力】
・全教科にわたる基礎的な学力
・論理的に物事を考える基礎的な思考力と、自分の考えをまとめ他者に正しく伝える基礎的な表現力
・他者とコミュニケーションを取り、協働して物事に取り組む力
上記の学力を身につけているかを判定する入学者選抜試験を以下の基本方針で行う。
(1)一般選抜
一般選抜では、各入試区分で課している科目における基礎的な知識を身につけているかを、思考力および表現力も加味しながら判定する。
・一般選抜(個別選抜型)
筆記試験により、国語、外国語(英語)に加え、地理歴史または数学における基礎的な知識を身につけているかを、思考力および表現力も加味しながら判定する。
・一般選抜(英語外部試験利用型)
英語外部試験を利用して英語の4技能をバランスよく十分に修得しているかを判定する。さらに筆記試験により、国語に加え、地理歴史または数学における基礎的な知識を身につけているかを、思考力および表現力も加味しながら判定する。
・一般選抜(大学入学共通テスト利用型前期)
大学入学共通テストの国語、外国語、地理歴史・数学・理科のうち1科目の計3科目の試験によって、それぞれの科目における基礎的な知識、思考力および表現力を身につけているかを判定する。
・一般選抜(大学入学共通テスト利用型後期)
大学入学共通テスト利用型前期と同じ方針で判定する。
(2)総合型選抜
総合型選抜の第一次選考では、調査書を用いて高等学校等における取り組み状況を調査し、高校までに身につけるべき基礎的な知識と技能、主体性および協働性を総合的に判定する。また、全学科共通課題を通して主体性、論理的思考力および表現力を判定する。第二次選考では、適性検査(筆記試験)にて資料を読み取る力、論理的に考える力、自分の意見を文章で表現する力を判定する。さらに、口述試験では教育学科を志望した理由、興味のある社会的事象、在学中の学業以外での活躍、社会に貢献したいと思っていることなどについて審査する。以上の調査と試験を通して総合的に判定する。
(3)学校推薦型選抜
高等学校等学校長によって推薦された人は、高校までに身につけるべき基礎的な学力を有していると判断する。さらに、出願書類と面接試験(口述試験)によって、学修や研究への意欲、自分の考えを表現する力、コミュニケーション力および協働性を総合的に判定する。
・学校推薦型選抜(附属高等学校推薦)
日本女子大学附属高等学校長が推薦する人を対象に、出願書類と面接試験によって総合的に判定する。
・学校推薦型選抜(指定校制)
本学科が指定する高等学校(指定校)の学校長が推薦する人を対象に、出願書類と口述試験によって総合的に判定する。
・学校推薦型選抜(公募制)
高等学校長が推薦する人を対象に、小論文にて論理的な思考力と表現力を判定し、口述試験にてコミュニケーション力、表現力および他者と議論する力を判定する。出願書類も合わせて総合的に判断する。
(4)外国人留学生
日本留学試験の日本語および総合科目の2科目の試験によって、十分な基礎学力を有しているかを判定する。出願書類および口述試験によって、学修意欲、主体性、日本語能力、コミュニケーション能力、他者と議論する力を審査し総合的に判定する。
(5)編入学・学士入学
大学・短期大学・高等専門学校を卒業した人(見込みを含む)や他大学在学中の人を対象に、教育に関する小論文によって、大学2年次もしくは3年次に相当する専門的な知識を有しているかを審査する。出願書類(外国語外部試験を含む)および口述試験によって、外国語に関する十分な知識、および学修意欲、主体性、コミュニケーション能力、他者と議論する力を有しているかを審査し総合的に判定する。
(6)社会人
本学の定める社会人入学試験の資格要件を満たす22歳以上の人を対象に、教育に関する小論文によって、高校までに身につけるべき基礎的な知識と技能および社会人としての思考力と判断力を有しているかを審査する。出願書類(英語外部試験を含む)および口述試験によって、英語に関する十分な知識、および学修意欲、主体性、コミュニケーション能力、他者と議論する力を有しているかを審査し総合的に判定する。
学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)
知識・理解
・人間の心の働きとその仕組みを広く学び、それらが生物学的、個人的、社会・文化的諸要因の影響を受けていることを理解し、心に関わる現象を実証的な方法で探求していくことができる。
思考・判断
・人間が示す心理学的現象の法則性を論理的に導き、その意味を、調査や実験に基づいて、生物的、社会的な観点から洞察することができる。
関心・意欲・態度
・心の働きと仕組みに関する基礎知識を基盤にして、探究を深める意欲を持つとともに、多様な心的機制の解明に関心を拡げ社会貢献に生かしていきたいという意欲を有する。
技能・表現
・人間の普遍的な行動現象を解明できる解析能力とともに、多様な状況にある人々に対して、柔軟に対応できる基礎的技法と表現能力を有する。
学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)(2024年度から)
心理学科では、心の働きの普遍性について客観的・科学的な理解を深めていく姿勢と、一人ひとりの生き方の個別性を尊重する協働的な姿勢を兼ね備え、変わりゆく社会の中でのあり方をたえず探求し続ける人間の育成を目的とする。
DP1 人間の心の働きとその仕組みを、生物学的、個人的、社会・文化的な視点から包括的に理解できる。【大学DP1・DP2】
DP2 心に関わる現象に対して、調査や実験などの科学的な研究法を適用し、実証的に探究できる。【大学DP2】
DP3 人間が示す多様な心理学的現象を観察し、その心の働きに関する法則性を論理的に導き、新たな仮説の生成や検証ができる。【大学DP1・DP2】
DP4 心の働きと仕組みに関する国内外の知見を活用し、社会的・科学的な問いを発見・提起できる。【大学DP2・DP4・DP5】
DP5 人間の行動現象に対する解析能力を持ち、ICTや統計的手法を自律的に活用して表現できる。【大学DP2・DP3・DP5】
DP6 多様な背景を持つ人々に関心を寄せ、協働のためのコミュニケーションを柔軟にとることができる。【大学DP2・DP3・DP4】
教育課程編成方針(カリキュラム・ポリシー)
知識・理解
・1年次必修科目に演習科目、実験演習科目を置き、基礎的な心理実験を体験し、解析方法を少人数グループで体験できる仕組みにしている。
・4年間の学修を集大成する卒業論文を必修とする。
思考・判断
・2年次には実験演習を通じ、心理学の研究法を更に深く体験する科目を置く。3年次の演習(ゼミ)では、専門性の高い学術研究の講読や実習を行い、特定テーマの心理現象の深い理解を促す科目を置く。
関心・意欲・態度
・実験演習のレポート作成と添削を受ける、フィードバック経験を通じ、資料の解析と学術的な報告書作成の技能が修得できる設定をしている。
・3、4年次の演習(ゼミ)科目を通じて、学術論文の正確な理解と、批判的な思考を介して、新たな研究へと発展させていく態度が養成されるよう配慮している。
技能・表現
・公認心理師の取得を希望する者のための科目を置く。また、卒業後、大学院において臨床心理士取得を希望する者のために役立つ科目を置いている。
・コンピュータを用いた統計的解析法、並びに表現法を学ぶ科目を置いている。社会科学的な調査能力とデータ分析能力を扶育し、社会調査士の資格取得に繋がる科目も置いている。
教育課程編成方針(カリキュラム・ポリシー)(2024年度から)
【教育課程・教育方法】
1年次
基本科目として演習を必修としている。実験演習では、基礎的な心理実験を少人数グループで実践しながら体験するアクティブ・ラーニングを通じて、データの分析やレポート作成の基本を学ぶ。心理学の研究法や倫理とともに、対人援助において重要な理解・共感のプロセスを学ぶための演習も提供している。また、心理学の初歩的な知識を習得するために、概論を科目群として設定している。
2年次
実験演習では、人間の心を科学的に研究するための方法論を、アクティブ・ラーニングによって更に深く体験する。レポート作成と添削を受けるフィードバック経験を通じ、学術的な報告書作成のための技能修得を目指す。
2年次以降
特定テーマの心理現象の深い理解を促すとともに、コンピュータを用いた統計的解析法やプレゼンテーション技法を学ぶために、概説や特講といった科目群を置いている。
3年次以降
学科専修科目として3年次から少人数クラスでの演習(ゼミ)を設置し、専門性の高い学術資料の講読や研究法の実習を行う。3、4年次の演習(ゼミ)を通じ、科学的知見の正確な理解と批判的な思考を介して新たな研究へと発展させていく態度が養成されるよう配慮している。
4年次
学修を集大成する卒業論文を必修とする。
公認心理師資格の取得を希望する者のための演習や実習を含んだ科目、および卒業後、大学院において臨床心理士資格の取得を希望する者のために役立つ科目を置いている。社会科学的な調査能力とデータ分析能力を扶育し、社会調査士の資格取得に繋がる科目も置いている。
【学修成果達成のための科目】
DP1 概論、基礎心理学概説、人間関係心理学概説
DP2 基本科目、学科専修科目
DP3 概論、基礎心理学概説、人間関係心理学概説、学科専修科目
DP4 基礎心理学概説、人間関係心理学概説、基礎心理学特講、人間関係心理学特講、
学科専修科目
DP5 基本科目、基礎心理学特講、学科専修科目
DP6 概論、人間関係心理学概説、人間関係心理学特講
入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)
心理学科では、心の働きの普遍性について客観的・科学的な理解を深めていく姿勢と、一人ひとりの生き方の個別性を尊重する協働的な姿勢を兼ね備え、変わりゆく社会の中でのあり方をたえず探求し続ける人間の育成を目的とする。
本学科が求める学生像は、以下のとおりである。
【求める学生像】
・人間の心の働きの仕組みや成り立ちを、科学的に理解することに興味のある人。
・調査や実験などの科学的な研究法を身につけ、心の働きを主体的に探求したい人。
・生物学的、社会・文化的な視点から、人間の心の働きを学問融合的に捉えていくことに関心のある人。
・自分とは異なる考えも傾聴し、より広く深い人間理解を求める人。
・実証的なデータや文献を読み解き、自身の考察を論理的に表現する意欲のある人
【高等学校段階までに修得すべき学力】
・高等学校段階までの十分な基礎学力
・英語の読解力
・論理的に物事を考える基礎的な思考力と、自分の考えをまとめ他者に正しく伝える基礎的な表現力
・他者とコミュニケーションを取り、協働して物事に取り組む力
上記の学力を身につけているかを判定する入学者選抜試験を以下の基本方針で行う。
(1)一般選抜
一般選抜では、各入試区分で課している科目における基礎的な知識を身につけているかを、思考力および表現力も加味しながら判定する。
・一般選抜(個別選抜型)
筆記試験により、国語、外国語(英語)、地理歴史または数学における基礎的な知識を身につけているかを、思考力および表現力も加味しながら判定する。
・一般選抜(英語外部試験利用型)
英語外部試験を利用して英語の4技能をバランスよく十分に修得しているかを判定する。さらに、筆記試験により、国語、地理歴史または数学の基礎的な知識を身につけているかを、思考力および表現力を加味しながら判定する。
・一般選抜(大学入学共通テスト利用型前期)
大学入学共通テストの外国語(英語)および、国語・地理歴史・公民・数学・理科のうち2科目の計3科目の試験によって、それぞれの科目における基礎的な知識、思考力および表現力を身につけているかを判定する
・一般選抜(大学入学共通テスト利用型後期)
大学入学共通テスト利用型前期と同じ方針で判定する。
(2)総合型選抜
総合型選抜の第一次選考では、調査書を用いて高等学校等における取り組み状況を調査し、高校までに身につけるべき基礎的な知識と技能、主体性および協働性を総合的に判定する。また、全学科共通課題を通して主体性、論理的思考力および表現力を判定する。第二次選考では、口述試験にてコミュニケーション力や他者と議論する力などを審査する。以上の調査と試験を通して総合的に判定する。
(3)学校推薦型選抜
高等学校等学校長によって推薦された人は、高校までに身につけるべき基礎的な学力を有していると判断する。さらに、出願書類と面接試験(口述試験)によって、学修や研究への意欲、自分の考えを表現する力、コミュニケーション力および協働性を総合的に判定する。
・学校推薦型選抜(附属高等学校推薦)
日本女子大学附属高等学校長が推薦する人を対象に、出願書類と面接試験によって総合的に判定する。
・学校推薦型選抜(指定校制)
本学科が指定する高等学校(指定校)の学校長が推薦する人を対象に、出願書類と口述試験によって総合的に判定する。
(4)外国人留学生
日本留学試験の日本語、総合科目の2科目の試験によって、十分な基礎学力を有しているかを判定する。出願書類および口述試験によって、学修意欲、主体性、日本語能力、コミュニケーション能力、他者と議論する力、および英語に関する基礎的な知識を有しているかを審査し総合的に判定する。
(5)編入学・学士入学
大学・短期大学・高等専門学校を卒業した人(見込みを含む)や他大学在学中の人を対象に、心理学に関する小論文(編入学希望者)または文章理解試験(学士入学希望者)を行い、大学2年次もしくは3年次に相当する専門的な知識を有しているかを審査する。出願書類および口述試験によって、学修意欲、主体性、コミュニケーション能力、他者と議論する力、および英語に関する十分な知識を有しているかを審査し総合的に判定する。
(6)社会人
出願資格を満たす社会的に豊かな経験を持つ者を対象に、出願書類、小論文および口述試験によって、学修意欲、主体性、コミュニケーション能力、他者と議論する力、および英語に関する十分な知識を有しているかを審査し総合的に判定する。
学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)
知識・理解
・自他の文化に関する、その背景知をも含めた、奥行きのある専門的知識と幅広い教養を身に付けている。
思考・判断
・自他の文化の多様性及び相互的関係性について、複眼的・論理的に判断するとともに、創造的に思考することができる。
関心・意欲・態度
・多様な文化現象に対して柔軟な理解と共感を示し、常にそれらを学際的な視点から探究しようとする意欲を持っている。
技能・表現
・文化研究を通してえられた認識の成果を論理的にまとめ、国際的な場においても発表することができる言語表現能力を持っている。
学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)(2024年度から)
文化学科では、様々な地域や研究領域に存在する問題を自らつかみとり、それを広い視野や学術的知見に基づいて理解・把握し、他者と協力しながら解決を模索することを通して、新たな文化や社会の構築に主体的に関わることができる人間の育成を目的とする。そのため、以下の能力の取得を教育上の目標とする。
DP1 自他の文化に関する、その背景知をも含めた専門的知識と教養を身につけている。【大学DP1】
DP2 自他の文化の多様性および相互的関係性について、論理的に判断するとともに、創造的に思考することができる。【大学DP2】
DP3 多様な文化現象に対して柔軟な理解と共感を示し、常にそれらを学際的な視点から探究する視野を身につける。【大学DP3・DP4】
DP4 文化研究を通して得られた認識の成果を論理的にまとめ、国際的な場においても発表することができる言語表現能力を持っている。【大学DP3・DP4・DP5】
DP5 自ら問題を設定して取り組む意欲、その結果得られた知見について、国際的な場においても発表することができる意欲を持つ。【大学DP5】
教育課程編成方針(カリキュラム・ポリシー)
知識・理解
・語学的知見を深めるとともに、多様な地域・分野の文化に関する広汎な知識を修得するため諸国の社会と文化、言葉と文化等の講義科目を置く。
思考・判断
・特定の地域・分野を超えた広い視野から複眼的に思考し、論理的に判断することによって認識を深めるための多種多様な国家や文化領域に関する演習科目を置く。
関心・意欲・態度
・多様な文化現象に対する知的好奇心を促進し、それらに関する多様な研究方法に関心を抱き、研究意欲を高めるための講義・演習科目を置き、海外研修等を実施する。
技能・表現
・論理的な表現能力を養い、研究成果を口頭発表するための演習科目を置くとともに、論文表現形式の発表としての卒業研究を課し、口頭試問や公開発表会を実施する。
教育課程編成方針(カリキュラム・ポリシー)(2024年度から)
【教育課程・教育方法】
文化学科のカリキュラムは、全学共通の基盤的科目群と学科で提供する専門科目群の二つから構成されている。科目は1年次から4年次まで年次を追って段階的に履修できるように配置されている。
文化学科の学生は全員、原則として1年次に全学共通の基盤的科目群、ならびに学科専門科目の中でもっとも基礎的な知識および方法論を身につける科目を履修し、学科ディプロマ・ポリシーの学修成果を身につけるための基礎的な学力を身につける。さらに1年次から4年次にかけての専門科目の履修を通して、ディプロマ・ポリシーの学修成果を身につけ、達成度レベルを上げていくこととなる。4年次には卒業研究が必修であり、この科目で提出する「卒業研究」が4年間の学びの集大成としてディプロマ・ポリシーの学修成果が最も端的に示される。
講義科目
2~4年次に専門知識を習得するため、視覚・比較・地域の分野の理解を深めるための講義科目を置く。
演習科目
講義科目、1年次の「基礎演習」で習得した知識や方法論を実践する場として、2年次に「演習I」、3、4年次に「演習II」を置く。自ら問題を設定して資料の読解や調査を主体的に行い、調べたことを論文として表現する力、他者と意見を共有・議論するコミュニケーションの力を養成する。また留学・海外研修を必須の内容とする演習科目を置く。自他の文化の多様性・相互関係の理解を深め、国際的な場で研究し発表する異文化コミュニケーションの力を養成する。
卒業研究
4年次に大学での学修の集大成として卒業論文を置く。一つのテーマについて、自らの視点から論を展開し、学術論文としてまとめ上げる。口頭試問や公開発表会を実施し、成果を確認しあう。
資格科目
博物館学芸員の資格に必要な専門科目を置く。
【学修成果達成のための科目】
DP1 講義科目
DP2 講義科目・演習科目
DP3 講義科目・演習科目
DP4 卒業研究
DP5 演習科目・卒業研究
入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)
知識・理解
・世界の多様な文化を専門的に理解するために必要な外国語及び教養の基礎的な知識を修得している人。
思考・判断
・文化を国際的・学際的な視点から複眼的・論理的に比較考量する思考力を身に付けたい人
関心・意欲・態度
・多様な文化に対する旺盛な知的好奇心と文化理解への意欲を持ち、文化的国際人としての深い教養を身に付けたい人。
技能・表現
・充分な外国語能力を獲得し、自分の考えを論理的に表現する力の向上を目指す人。