センター所長メッセージ
センター所長メッセージ
2025年度 JWU女子高等教育センター所長メッセージ
当センターは、大学執行部会議の下、学修者本位の教育への転換に必要な方策の立案と実行を担い、ディプロマ・ポリシー、カリキュラム・ポリシーおよびアドミッション・ポリシーのいわゆる3ポリシーに根差した教育の質保証を遂行する大学組織です。このため当センターの活動は、大学設置基準や教学マネジメント指針・中央教育審議会の答申ならびに大学評価基準に直接関係のあるものが少なくありません。活動内容は多岐に渡り、その遂行には教職員両方の理解と教員と職員が一体となった取り組みが必要です。また、このような教育の質保証に関わる取り組みは、指針や基準への対応を主たる目的とするのではなく、どのように学生に資するかを常に意識しながら立案し遂行することが重要です。
私は当センター専属の教員ではなく、理学部の一教員として教室や研究室で日々学生と向かい合っています。その中で思うことは、入学する学生は年ごとに徐々に変わっているということです。1年前と比較してその違いを明確に述べることは難しいかもしれませんが、5年前と比べたらその違いはどの教員でも感じ取れるのではないでしょうか。話す言葉、態度・行動、物事の考え方などいろいろな点において変わってきています。学生が大学に求めること、そして学生自身が描く将来像も、これまでの社会情勢の影響を受けながら変わってきているのだと思います。教室での授業方法に関する学生の希望も、小中高での経験の影響を受けつつ、徐々に変わってきました。パソコンやタブレットを机におきながら授業を受ける学生の姿も今や珍しくありません。
学生に資する方策を考えていく時、このような学生の変化に気づき、それに対応していく必要があることは言うまでもありません。場合によっては、先を予測することも必要です。学生の考え方を知るには、学生と直接対話することが一番ですが、そのような機会はそれほど多くありません。そのような中、本学のポートフォリオであるマイステップJWUで書き込む年ごとの目標は、本学の学生が抱く意識や考えを知る上で役立つように思います。マイステップJWUの本来の目的ではありませんが、教員からのコメント返送などの際に学生が入力した目標を教員が見ることは、学生が求めるもの、将来へ向けた学生の考えの一端を知り、そして変化を感じ取れる機会になるかもしれません。
変化に関しては、学生のみならず、社会で見られる変化も無視できません。最近の生成系AIの一般社会での台頭は大きなものです。実際のところ、学生がどのような目的でどの程度の頻度でこの生成系AIを利用しているかは正確には把握できていません。スマートフォン、パソコンなどで自然に利用できることを止めることはほぼ不可能なように思います。生成系AIの利用が当たり前となった学生が入学した時、大学はその学生たちにどう対応していったらよいか、何をどう教えていくべきかを議論していく必要があると個人的には考えています。場合によっては、3ポリシーの見直しが迫られる日が近いうちに来るかもしれません。
当センターでは、社会の変化に対応し、学生に資する教育の在り方を継続的に検討していきたいと考えています。
和賀 祥
歴代センター所長メッセージ

本学では、2024年度から新しい学位授与方針(ディプロマ・ポリシー、DPと略)の運用を開始しました。その新しいDPとは、一から作り直したのではなく、達成度の可視化を意識しながら昨年度までのDPを見直したものです。
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大分前のことですが、私が理系の大学生だった頃、学生実験で実験レポートの作成と提出が課された時には、期限までに提出することを目標に必死に取り組んだのを覚えています。レポートは返却され、そこにはBとかCなどの評価がありましたが、自分のレポートにおいてどの点を改善すべきなのかを知ることはできなかったように思います。
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いま全国の大学で進められている学修者本位の教育への転換は、ほとんどの大学教員は経験したことのないスタイルの教育への転換と言えます。教育のパラダイムシフトと言っても過言ではありません。一方、「学修者本位」という言葉だけからは、当然いままでも学生のために教育を行なってきたのですから、何を変えようとしているのか理解されないように思います。
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新型コロナウイルスによる感染症パンデミック、地球温暖化に起因する自然災害など、日常の生活を脅かす大きな出来事が起こっています。そこで直面する種々の問題には、地球レベルの問題もあり、容易に答えは見出せないものが少なくありません。さらに、ICTやAIといった情報通信技術の発展などに伴い、以前には想像もできなかった社会になりつつあります。
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JWU女子高等教育センターは、本学における教育活動の改善を継続的に推進し、またその実施を支援する機関として、令和元年度に発足しました。その設立2年目に、センター所長を務めさせていただくこととなりました。大学における「教育のあり方」が問われる中、本学の優れた教育を可視化し、大学全体の力として機能させることをめざして精一杯努めて参ります。どうかご理解とご協力をお願い申し上げます。
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2019年6月1日付で本学にJWU女子高等教育センターが設置され、教育施策を実施するとともに教育活動の継続的な改善の推進及び支援を行うこととなりました。
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