児童学科

児童学科

子どもたちの健全な心身の発達と人間形成を、トータルな視点から。

児童学科は、児童の心身の発達や、健全な人間形成の条件とは何かについて、必要な知識と技能を修得し、多方面から総合的に研究することを目指しています。さらに、児童学科の科目以外にも、必要な科目を加えて履修することで、幼稚園一種の教育職員免許状および学校図書館司書教諭の資格を得ることができます。

子どもの幸福を第一に考える、そんな人を育みたい。

ここで学ぶみなさんは、はっきりとした目的をもっているからでしょうか、学習意欲が違います。スクーリングでは、学びへの真摯さ、熱意、学べる喜びが、教室にあふれています。学ぶ者と教える者との濃密な時空間の共有はまことに爽快です。
学びたいと思ったときに、学びはじめられることが、通信教育の一番良い点でしょう。近年、通信教育のひとつの傾向として、教育職員免許状の取得や、すでに取得している資格のグレードアップ、違った分野へのチャレンジを考えて学ぶという人も増えています。いずれも大歓迎です。また、生涯学習という考え方も、一般に定着しはじめています。生涯にわたって学び続けるその喜びのために、私たちの学科が貢献できることは幸いであると考えています。
特に、児童学科では未来を担う子どもたちの幸福を願って、心理、教育、健康、文化、社会の5分野を中心にカリキュラムを展開しています。多くのかたが、児童学を学ぶことを通して、子どもへの理解を深め、ひいては人間理解を深められることを望んでやみません。いま女性の社会進出にともない、子どもを保育するプロの存在が多く求められるようになっています。児童学科における学びは、子どもの幸福のために貢献する人材を広く養成するものであり、社会的にも実に意義あるものです。

学科科目

児童学科の科目は、心理、教育、健康、文化、社会の5つに分類されています。その他に共通、関連科目があります。

共通



児童学研究法 児童学特講 児童学演習

心理



発達心理学1 発達心理学2 青年心理学 人格発達論 児童臨床心理学 表現アートセラピー基礎 表現アートセラピー1 表現アートセラピー2 応用表現アートセラピー 分析的アートセラピー(描画)基礎カウンセリング1 基礎カウンセリング2 発達臨床支援

教育



幼児教育方法論 保育・教育課程論 保育内容総論 乳幼児教育論 子どもとマルチメディア 音楽実技 音楽理論 身体クリエイティブ表現 音楽療法的アプローチ

健康



小児保健学1 小児保健学2(精神保健を含む) 小児栄養学 母性保健

文化



こどもの造形1 こどもの造形2 こどもの造形3 児童文学 児童文学特論 幼年文学 児童文化論 子どもと絵本 絵本学概論

社会



児童福祉 子どもと環境教育 家族心理学 児童虐待の構造と支援

※上記学科科目のほかに、卒業論文、関連科目があります。

 

主な科目の紹介

発達心理学1・2

個性・自己意識の形成される姿を学ぶ

受精卵としての母体の中で誕生したヒトは、多種多様な環境と相互作用を行いながら、唯一無二の“その人らしさ”を持つ個人として、成長・発達していきます。授業では、そのような個性や自己意識が、生涯を通じて、どのように形成されていくかを中心に学んでいきます。子どもたちの成長・発達を促す社会的な担い手や、人格や認識の発達過程などが取り上げられます。生涯発達という観点を大切にしていきたいと考えています。

表現アートセラピー1

心理的成長を促す

表現アートセラピーは、様々な表現(絵や粘土、ダンス・ムーブメント、音楽、ドラマ、詩や物語等)を用いる芸術療法です。アート表現がどのように人を癒し、心理的成長を促進し、共感力や協働する力、コミュニケーション力を高めるかを学びます。人間性心理学に根ざすカウンセリングマインドを習得し、実習を通して自己の内面を探求し、自己理解を深めることも目標となります。

幼児教育方法論

資格取得に、実践に役立つ

子どもの豊かな成長や発達のためには、保育・教育を成り立たせるための大人の働きかけが必要です。しかし近年、子どもたちを取り囲む状況は大きく変化してきています。中でもインターネットを始めとする情報技術の革新による生活環境の大きな変化は、好むと好まざるとに関わらず子どもたちの日常生活に大きな影響を及ぼしています。現代社会で育つ子どもたちのより豊かな成長・発達を実現するために、保育・教育目標に合致した適切な教育の方法及び技術とはなにか。それらについて教育学、心理学などの立場から学んでいくのがこの科目です。

小児保健学1

心と身体の両面からケアするために

小児保健学では、小児の心身健全な成長を図るための育児や保育の考え方、方法を習得します。また、心身の健康におよぼす環境の影響、事故防止、安全教育、感染症に対する予防などについても学びます。子どもの場合、特に心身未分化なため、心と身体の両面を、いつも留意する視点を養うことが重要となります。

児童文学

子どものために書かれた本-児童文学とは何か、その文化的・歴史的背景を探り、「子ども観」の変遷を考える

児童文学は子どものためにおとなが書く読み物です。それがいつ、どんなところから発生し、発展して今に至ったのか、児童文学が持つ二つの働き-楽しませること/教えること-はどのようにその中で絡んでいるのかを学びます。一見、単純に見える物語の中に、おとなが子どもをどう見ているか、子どもを取り巻く社会はどう変わってきているか、などの問題が浮かび上がってくるでしょう。児童文学の世界の深さに様々な角度から迫り、絵本、ファンタジー、ノンフィクションなどその諸ジャンルの多彩さを詳しく検証していきます。

「芸術・子ども支援プログラム」について

「芸術・子どもプログラム」は、音楽、文学、美術、身体表現などの芸術と芸術療法的アプローチを用い、子どもに自由で豊かな表現の場を与え、健全な成長を支援することを目的とします。児童学科の必修科目を含む、「子どもの発達と教育」「子どもと創造」「芸術療法関連科目」「心理的支援」「芸術・子ども支援専門科目」の5 領域から合計23 単位以上を履修します。これらの科目を学ぶことにより、子どもの自由で独創的な表現を促進し、自己肯定感や個性を育て、子ども同士のコミュニケーションを活性化できる保育者や教育者を育てること、さらに、福祉・医療などの領域でも役立つことを目指しています。

子どもに関わる者は、自身のイマジネーションや創造性を解放することも必要となることから、学生が自己を知り、自己表現を促進できるようにもデザインされています。

このプログラムで学ぶことで得られること

個人差はありますが、以下のようなことを得られるでしょう。

  1. 子どもの自由で独創的な表現を促進する、安全な場を作れる
  2. カウンセリングマインドを持って共感的に子どもや人に接するスキルが向上する
  3. 芸術療法的なアプローチを使って、発達障害などコミュニケーションが難しい子どもを指導・教育できるようになる
  4. 芸術の持つ、人の可能性を開花させる力を理解し、それを用いることができる
  5. イマジネーション・創造性が賦活される

活躍が期待される場やフィールド

  1. 保育園、幼稚園、小中学校
    • 幼児教育・児童教育の場で、子どもの自由な表現、個性や創造性を伸ばす
  2. 保健室や特別支援教室など
    • 問題を抱える子どもの援助、障害を持つ子どもの成長を支援し、コミュニケーションを向上させる
  3. 様々な職場や企業内
    • チームビルディングやストレス解消の促進
  4. 医療やカウンセリングの場
    • 心のケアを行う
  5. 学童保育や児童館など
    • 幼児・児童に自由な表現を促し、創造性を伸ばし、子どもの心のケアを行う
  6. 学習や学びの促進に用いる(学校の授業内、様々な学びの場)
    • アート表現を用いて学習を促進する

「芸術療法」とは

芸術療法は、人が癒され、心身が解放され、人が成長することを援助する学問です。芸術は、人間存在の体験すべてを受け止める大きな器を持っています。芸術表現は人の成長を促し、他者や世界とのつながりを深めます。芸術療法において大切とされるのは、その場にいる人を受けとめ、見守る存在(セラピスト)です。セラピストがいる安全な場があって初めて、成長を促進できます。そして自由で芸術的な表現(上手下手ではなく、その時その人から表出する表現)を分析・解釈せずに大切にします。自己表現は内面を豊かに育て、さらに人と外界をつなぎコミュニケーションを促します。

「認定絵本士」について

児童学科では認定絵本士の養成講座を2021年度に開設しました。2021年度入学者より指定の科目を修得することで資格取得できます。

認定絵本士とは、独立行政法人国立青少年教育振興機構に事務局のある絵本専門士委員会が認定する資格です。絵本は発達段階にある子どもたちの言語力、感性、理解力などを促進させ豊かな人格形成をもたらします。認定絵本士資格は、絵本について様々な角度から理論的に深く学んだ証明となる資格です。

資格取得のためには、「絵本学概論」「子どもと絵本」「子どもとマルチメディア」の3科目の履修が必要です。同一年度内で履修し、各科目とも8割以上出席することが必要です。 入学時期又は履修開始時期によって、希望年度の1年以内にすべてを履修することができないこともありますので開講時期を確認し、履修を開始してください。 認定絵本士の資格取得後、絵本の魅力や可能性を伝え地域の読書活動を充実させる等の実務実践経験*を3年積み、絵本専門士委員会に提出し認められると、絵本の専門家である「絵本専門士」の認定を受けることができます。絵本専門士養成講座では、絵本についての「知識」「技能」「感性」を学びます。絵本に関するこれらの資格は各種保育施設や学校、図書館、児童館、医療機関などで活躍が期待される資格となっています。

【参考】国立青少年教育振興機構のホームページ 

※実務経験には、例えば保育士や幼稚園教諭、小学校教員として従事することなどが含まれます。

卒業要件

  • 基礎科目
    • 外国語:8単位
    • 情報処理:2単位
    • 身体運動:2単位
  • 教養科目 AからC系列各2単位以上24単位:24単位
  • 学部共通科目:6単位
  • 学科科目
    • 必修:18単位
    • 選択:52単位
  • 軽井沢卒業セミナー:2単位
  • 自由選択科目: 10単位
  • 合計   124単位

卒業に必要な単位数のうち、修得が必要な最小スクーリング単位数

  • 1年次入学
    • スクーリング単位数:30単位以上
  • 2年次編入学
    • スクーリング単位数:23単位以上
  • 3年次編入学
    • スクーリング単位数:15単位以上
  • 3年次学士入学
    • スクーリング単位数:15単位以上

修業年限と在学しうる年数

  • 1年次入学
    • 修業年数(在学すべき年数)★:4年
    • 在学しうる年数:10年
  • 2年次編入学
    • 修業年数(在学すべき年数)★:3年
    • 在学しうる年数:8年
  • 3年次編入学
    • 修業年数(在学すべき年数)★:2年
    • 在学しうる年数:6年
  • 3年次学士入学
    • 修業年数(在学すべき年数)★:2年
    • 在学しうる年数:6年

卒業までにかかる年数は各自の状況により異なります。

取得できる資格

  • 幼稚園教諭一種免許状
  • 学校図書館司書教諭

人材養成・教育研究上の目的

『児童学科は、子どもの成長・発達や子どもを取り巻く環境を総合的に研究し、実際に子どもと触れ合うことをとおして理解を深め、理論と実践をバランスよく学ぶことにより、子どもに関する問題を解決できる人材を養成することを目的とする。』

(日本女子大学人材養成・教育研究上の目的に関する規程より引用)

通信教育課程児童学科の3ポリシー

学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)

(知識・理解)

  • 心理・教育・健康・文化・社会の5領域からなる児童学の幅広い知識を持ち、子どもを理解することができる。
  • 子どもに関わる諸問題に対し、専門的知識を持って課題解決に取り組むことができる。

(思考・判断)

  • 多角的な視野から子どもに関する知識を持ち、的確な子ども観を形成できる。
  • 子どもや社会に関する諸問題に関してどのような解決ができるか自ら考察することができる。

(関心・意欲・態度)

  • 主体性を持って更に学びを深めていくことができる。
  • 実際に子どもから学ぶ姿勢を持つことができる。
  • 自ら必要な学びを積み重ね、内省し、次の行動に生かすことができる。
  • 他者の意見に耳を傾け協働することができる。

(技能・表現)

  • さまざまな形態の学習を通して得た情報を生かし、自らの見解をわかりやすく伝えることができる。

教育課程編成方針(カリキュラム・ポリシー)

(知識・理解)

  • 心理・教育・健康・文化・社会の5領域から幅広い知識を得るため、18単位の必修科目を置く。
  • 興味に応じて学習ができるよう、各領域に自由選択科目を置く。
  • 子どもの諸問題に対処する上で必要な専門科目を置く。

(思考・判断)

  • 児童学への理解を深めるために、スクーリング科目の中で子どもに対する多角的な視点を養い、子どもをめぐる諸問題を解決するために必要な知識技能を磨く。

(関心・意欲・態度)

  • 自分なりの課題を見つけ、洞察を深めるために5領域に渡る自由選択科目を置く。
  • 自己を内省し洞察する学習を促す。
  • 他者に耳を傾け協働する態度を身につけるように促す。

(技能・表現)

  • 学習の集大成として「軽井沢卒業セミナー」を置く。
  • 軽井沢卒業セミナーやスクーリングの授業の中でディスカッションをする機会を作り、自分の意見をわかりやすく人に伝えることを学ぶ。

入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)

(知識・理解)

  • 子どもに関わる社会の諸問題に興味のある人。
  • 資格の取得を目指し、広い視野で学べる人。

(思考・判断)

  • 子どものさまざまな問題に取り組み、社会貢献という形で実践できる人。
  • 資格の取得を目的とし、その資格を生かしていける人。

(関心・意欲・態度)

  • 子どもや子どもを取りまく人間や環境に関心を持って学べる人。
  • 自らの計画に基づいて、意欲的に学習に取り組める人。
  • 他者の意見を積極的に聞こうとする人。

(技能・表現)

  • 自らの考えや感じたことを率直に表現できる人。