学長メッセージ
通信教育の真価が発揮されるとき
日本女子大学通信教育課程は、日本で最も長い歴史を有する通信制大学のひとつです。創立者成瀬仁蔵は、女子には高等教育は必要ないといわれていた時代に、女子教育の必要性を訴えて日本初の女子大学を設立しました。その後大学教育をキャンパス内だけでなく、広く社会に普及するという「大学拡張(ユニバーシティ・エクステンション)」を唱え、1909年に『女子大学講義』を発刊し、日本初の女子高等教育の通信教育を開始したことがスタートとなっています。
今日、女性が高等教育を受けることは当たり前の時代となりましたが、創立者の建学の精神「女子を先ず人として、第二に婦人として、第三に国民として教育する。この順序をたがえてはならない」、さらに教育方針として掲げた「信念徹底」、「自発創生」、「共同奉仕」は現代においても本学に引き継がれています。
現在、日本女子大学の通信教育課程では、年齢もバックグラウンドも異なる学生が約1,500名在籍し、全国各地で、そして海外でも学んでいます。ライフステージのいろいろな段階で、大学教育を受けて自己実現し、スキルアップし、願いをかなえた卒業生たちが、社会のさまざまな場所で活躍しています。
社会が危機的状況に直面する現代にあっても、多様な環境にある多様な女性たちに質の高い大学教育を届け、またそうした社会を支える女性リーダーを育成するために、日本女子大学通信教育課程は今こそ真価を発揮してまいります。