Vol.09

藤巻さんへ

 相談会で本校の特徴を聞かれたとき、私はこう答えています。「さまざまな学びの機会、成長の機会があふれる学校です。生徒は各々が活躍の場を得て、取り組むべきことをいくつも掛け持ちしながら、忙しくも充実した学校生活を送っています」と。

 藤巻さんは、私のこの説明を地で行く方でした。十月祭公演が一大イベントである演劇部で活動しつつ十月祭行事委員を務めるのは、なかなか大変でしたね。勉強もおろそかにしない貴女は、副委員長に選出されてから、まさに「掛け持ちドタバタ生活」を送っていました。注力のバランスに悩みながら、ときに愚痴もこぼしながら頑張っていました。決して、苦労せずに余裕でこなす超人ではありませんでしたよね。

 貴女の原動力は「私が好きなことをより良くしたい!」という気持ちだったと思います。そこには、目の前の物事から「私の好き」を見出す力と、「良くする」ために“まずはやってみる!”という行動力がありました。その2つの力を大切にしたからこそ、貴女の頑張りにはアイデアがあふれ、周りには支え合える仲間が集まりましたね。「ドタバタ生活」は見ていて、とても楽しそうでした。これからもその気持ちを大切に、お仕事頑張ってください。

社会科 國澤