Vol.05

林田さんへ

中学生時代 クラスの集合写真
中学生時代 クラスの集合写真

 林田さんは、2・3年と私のクラスでした。こうしてあなたの書いたものにお返事を書くのは、ずいぶん久しぶりです。講演会や読書会、行事ごとの感想文や学活ノート、1年間のまとめなど様々な文章をやり取りしました。今、私の手元にあるのはクラス日誌だけなので、ロッカーの奥底にしまっておいたクラス日誌を取り出して懐かしい気持ちで読み返してみました。クラス日誌というのは、クラス42人が持ち回りで、その日の授業の1時間目から6時間目までを細かく書いて、最後に自由記述欄に今自分が好きなこと、思っていることなどを自由に記載します。そして、それを次の日の朝に提出して、担任は終礼までにコメントを書いて返却するものです。私はその自由記述の欄が大好きでした。
 さて、林田さんのクラス日誌の多くは好きな音楽について語っていましたが、中には総務として「歩行マナー」についてのお願いがあったり、いろいろなことが書いてありました。少し抜粋させていただきますね。『私は誰に話すときでも、絶対に何かを訴えようとか、伝えようと思っている。もちろんすべてわかってもらえるなんて思ってないけど、それでも「この人になら…」って思って話をする。わかってくれなくてもいいから、聞いてほしいし、わかろうとしてほしいです。』とか、『3年って、やっと本当にお互いが本性を出せる時期だと思う。やっぱり1年や2年つきあっててもね。3年くらいたたないと、本当の意味で本音とか言えないし。』なんてことも書いていました。そうやって悩みを多くの友達と共有したり、話し合ったりしながら本当の一生付き合える友達ができたことは何よりの宝ですね。
 私が中学時代のあなたの印象は、何事にもとても自然体な人だということです。クラスで話し合いに行き詰まると意見を出してくれたり、授業中うるさくなったらためらうことなく注意をしたり、ちょっと言い出すのに勇気がいるようなことも、さらっと自然にやってのけることができる人でした。それは先日、久し振りに会った時にも感じました。いくつになっても変わらない自然体なあなたでいてくれることをとてもうれしく感じましたし、これからも信頼できる仲間と切磋琢磨しながら素敵な人生を歩んでほしいと思っています。

数学科 飯高