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2025/07/16
- 校長より
「私を泣かせてください」(2025/07/16)
先日、芸術鑑賞会が開かれました。オペラ歌手の森麻季さん、ピアニストの山岸茂人さん、そしてN響五重奏の方々をお迎えし、美しい音楽に身も心も委ねる贅沢で幸せなひとときを過ごしました。
演奏されたのはJ.S.バッハ「G線上のアリア」、シューベルト「アヴェ・マリア」、ドビュッシー「月の光」、プッチーニの歌劇「ジャンニ・スキッキ」より“私のいとしいお父さん”など馴染みのある有名な曲ばかり全15曲。中でも本校の生徒たちにとって最も印象的だったのは、ヘンデルの歌劇「リナルド」のアリア“私を泣かせてください”だったことでしょう。創立者成瀬仁蔵のお気に入りだったという「O’Lord! Correct Me!」のもとになった愛の歌です。演奏が始まった時、生徒たちは「あ!」と気づいて互いに顔を見合わせていました。学校にゆかりのある曲を聴いて心にも深く染み渡り、忘れられない鑑賞会になったことと思います。一つひとつの曲に対して、演奏前に解説があり、「優美で静かな祈りの心」「華やかで、心浮き立つようなきらきらした気持ち」「初恋のときめき」などオペラの物語と併せた曲のイメージも教えて頂き、想像を膨らませながら聴くことができました。
音楽は、何故こんなにも魂を揺り動かすのでしょうか。歌声も楽器も、演奏する方の心の色が加わると艶やかに輝き、時には涙を誘うのです。音楽がなくても命は繋いでいけるけれど、人間として心豊かに生きていくにはやはり音楽は大切な存在だと、改めて感じた1日でした。
校長 野中 友規子
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印象的な曲ばかりでした -
忘れられない鑑賞会に感謝