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2024/09/17
- 教員リレーエッセイ
【9月】毎年、鎌倉へ
本校では、鎌倉時代を学習する中学2年生から希望者を募って、毎年、鎌倉を訪れています。この引率が実に楽しい。
鎌倉を見て歩いて解説して、子どもたちが「見えているけど見えていないもの」に気づく、その手助けをするのが好きです。目の前の景色から何かに気づくことは「隠し絵」を解くことに似ていて、気づけると(解けると)新鮮な驚きと喜びが訪れ、見え方が大きく変わります。その際の子どもたちの好奇心に満ちた表情にたくさん出会える機会です。
そして、集合前の時間を利用して、個人的にも楽しんでいます。
まだお参りしたことがない寺社を訪れたり、路線そのものが特色豊かな江ノ電に揺られて車窓を眺めたり、大した目的もなく大船から鎌倉まで歩いてみたり。二十年ほど前には、教員仲間と鎌倉に前日入りして一泊したこともありました。
今年は、かねてより一度は訪れてみたいと思っていた「鎌倉十王岩」へ。ここは、鎌倉の北側の尾根道を歩くハイキングコースの途中にあり、「三方が山、一方が海」に囲まれた鎌倉の地形を眺めるのに最適な場所といわれています。
朝早く、登校する鎌倉学園の生徒ともに建長寺に向かった私は、久しぶりに訪れた巨刹の御本尊 地蔵菩薩を参拝したのち、裏山の半蔵坊を経由してハイキングコースへ。草木で視界が遮られる尾根道の先に、十王岩から望む絶景がありました。今では簡単に航空写真や3D画像で地形を見ることができますが、やはり「生」は違いました。早起きして、汗だくになって来た価値がありました。やはり、その場で自分の目で見ることの心に与えるインパクトは大きいです。
さて、来年はどこに行こうか。
社会科 國澤