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2023/02/07

  • 中学校生活レポート

告別講演記念講演会(2023/02/06)

 学園の創立者の成瀬仁蔵は、がんで不治の病を宣告され自らの死期を悟ったのち、「我が後継者に継ぐ」という題で、在校生は勿論のこと、学園の創立に携わった大隈重信や渋沢栄一も集う中、告別講演を行いました。その内容は、聞いた人の人生をも変え、歩むべき道を教えてくれています。現在学んでいる生徒たちもその想いを受け継ぎ、自分の学ぶ学校はどのような思いで創られた学校なのか、どのような思いでここで学んでいくべきか、それぞれ考え、今日という日を大切に紡いできています。

その告別講演を記念して、本校では広く色々な分野で活躍する方をお招きして、講演会を行っています。

今年は株式会社ワーク・ライフバランスの代表取締役社長、小室淑恵氏をお招きし、「あなたが輝く働き方 ~家族と笑顔で過ごしながら仕事に全力! は不可能じゃない! ~」という演題で、お話を伺いました。生徒は今回の講演会を通して、将来の自分の働き方や生き方、そして今の自分の生活や学びを見つめました。

 

以下、生徒の感想です。

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私は最近、将来について考えることが多くなりました。私は将来、最前線で命を救い臨機応変に対応する救急救命士か、患者さんに親身に寄り添えるような精神科医になりたいと思っています。しかし、私は自分に自信がなく、他の人に何かを頼んだり、本音をぶつけることができません。色々なことで大変になって忙しくても、よく一人で全部やりきろうとして、いつの間にか隠れ我慢をしていることがあります。もっとこうしたい、もっとこうなってほしい、いろいろな理想を抱いているのに、周りの人に迷惑をかけることが怖くて、いつの間にか自分を追い込むことがあります。このような悪い癖があるので、協力して行う仕事は周りの人にも迷惑をかけるし、自分にも負担がかかるので向いていないのではないか、とふと思うときがありました。しかし、今回ご講演を伺って人口オーナス期に経済発展しやすい働き方の中のなるべく違う条件の人を揃えるという言葉に感銘を受けました。私には悪い癖がある一方で一つ目的を定めたらまっすぐに進み、想像力が豊かであるという長所があります。周りの人と価値観が違うからこそ、短所ができてしまったのかも知れません。その長所を、その私らしさをフルに活用し、私の長所を引き出してくれる人、私の長所をつなげて利益に繋げてくれる人のいるところで声をあげたい、そしてそんな思いの色々な考えの人が集まった場所を作りたいと思いました。周りの人の立場や気持ちを理解し、心身ともに支えられる、完璧でない人に心からなりたいと思いました。

私には周りの人に迷惑をかけないように、自分を追い込む悪い癖があります。それを克服するのは難しいことです。だからこそ、もし誰かが私と同じように、辛くなったり悩んだりしたとき、その人は一人で抱え込まないように気を配りたいと思います。そして、その人のために自分や周りにできることを探し、精一杯支えられる人になりたいです。その人が、一人で抱え込まなくて良かった、無理しなくて良かったと思ってくれれば、それ以上に嬉しいことはありません。また、支え合って成立する雰囲気を作ることに成功したら、その時には私自身もその環境に支えられ、一人で抱え込むことはなくなるでしょう。それぞれの性格、長所、価値観、環境があり、それぞれの「働きやすさ」があると思います。その「働きやすさ」を一人一人が実現し、多様的な働き方ができると、私たちの未来はより明るくなると思います。「あなたはどう思うのか」と自分の意見を言って、他の人の意見も聞いてきた私たちこそが、今必要とされるリーダーなのではないでしょうか。

  • 校長より告別講演についての話
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  • 小室淑恵氏
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  • 生徒からの質問にも答えてくださいました
    生徒からの質問にも答えてくださいました
  • 成瀬仁蔵が好んだフリージア
    成瀬仁蔵が好んだフリージア