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2023/01/24

  • 校長より

「お迎えする私たちが入学試験に込めた思い…」(2023/01/24)

 2023年、1月もあっという間にあと一週間となりました。
 先週土曜日は、入試事前面接でした。沢山の受験生が、二十四節気「大寒」の翌日という一年で一番寒い時に、ご来校くださいました。前回1月初めのこの欄で、「『自分の言葉で語れる人になる』ことを学校生活の目標にしている本校、入学試験の面接を継続したい」とお伝えしました。そして1月21日当日…いらした受験生の皆さんの緊張の中にも堂々と楽しそうな表情を拝見するにつけ、事前面接は、「この学校で中学校生活を送る私になりたい!2月の筆記試験を頑張ろう!」という思いを掻き立てる時間でもあったと実感しました。一週間後の2月1日・3日の入試本番は、全ての受験生の皆様が、元気にご来校下さって、根気よく試験に取り組んでくださることを祈り、お待ち申し上げています。

 今更ながらですが、「入学試験はその学校の授業内容や教育の中身を表した顔、いわば入口の表玄関」と言われます。本校の入試問題もまさしく「本校の中学生になったら、こんな授業を受けてこんなことを大切にしながら、学んでいきます」という思いを込めて作成しています。国語の問題文が長文で必ず「自分の言葉で書きなさい」と問うこと、算数は途中式まで書く問題があり答えを導き出す過程も大切にすること、理科は自分で観察したことや実際にグラフを書いて考えることが重要であること、社会も分野別の丸暗記ではなく繋げて深い理解を導くことを目指した問題です。中高生時代の本質的な学びは、学ぶ姿勢を知り実践することで、あなたの生き方そのものになると信じているのです。

 私は国語の教員ですが、選ぶ問題文は、小学6年生女子が考えたいテーマであることや、今を生きる若い人にも感じ考えてほしいテーマが描かれている文章を心がけて選びます。入試と言えども問題を作ることだけが目的の文章選びではありません。「心にくさびを打つ作品から学ぶ」という決意で選び抜き、今年もそういう文章から出題します。長文で難しいなとあきらめずに、今を生きる若いあなたが、これから中学生になっても感じ考えていくテーマなのだと、決意をもって問題文に立ち向かってくださることを願っています。
 ですから私は今までも、入試に出題した作品を中学校の授業でも取り上げ、その学びを掘り下げてきました。今振り返って、思い入れのある作品ばかりです。

 入試当日に皆様をお迎えする生徒玄関の、ガラス扉手前にある小さな花壇を美しく整えました。チューリップも厳しい寒さの中で小さなつぼみを膨らませ皆さんをお待ちしています。冬の厳しさの中に、もうすぐ訪れる春がちゃんと存在しています。花咲く春に向かって、心弾ませ進んでいきましょう。

 校長 椎野秀子
  • 1月20日 事前面接を行いました
    1月20日 事前面接を行いました
  • 生徒玄関横のチューリップ
    生徒玄関横のチューリップ