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2022/03/13

  • 中学校生活レポート

入試報告会(2022/03/12)

今年度の入試が無事に終わり、いよいよ2023年度に向けて始動です。

3月10日「ゼロ時間目の授業」と題し、午前はご来校頂く方を対象に、午後はオンラインで、入試報告会を行いました。入試問題に沿って各教科の特色をお話し、午前の部では校舎見学の機会をもちました。
今年度発足した「広報サポーターズ」の生徒たちが、校舎の各所に立ってお出迎えしました。3年生にとっては最後の活動となる今回の説明会、受験生や保護者の皆様と交流しながら、各自の言葉で余すことなく本校への想いを語ってくれました。

本校での学校生活の想いが詰まった生徒のスピーチをご覧ください。

 この学校で過ごした3年間を振り返ると、数えきれないほど多くの経験や成長、思い出が詰まっていることを心から感じます。私たち中学3年生は、あと1週間足らずで卒業を迎えます。3年前、中学受験を終え、初めてこの学校の制服を着て、校門をくぐった時、この3年間がこれほど大切で成長溢れるものになるとは思ってもいませんでした。本日、本校へ足を運んで下さった皆様へ、私の3年間の学びとこの学校の生徒一人一人が持つ可能性の大きさについてお伝えしたいと思います。
 私には、この学校で過ごす中で大切にしたいと思う時間がありました。友達と交わす何気ない会話、一方で真剣に語り合う時、そして国語のスピーチ。その場にはいつも人と人との心の繋がりがあり、言葉で紡がれていく思いがありました。本校の国語の授業では、毎回クラスメイトによるスピーチの発表があります。自分や他者について、今興味を持って取り組んでいることについてなど、どんなテーマであっても“等身大の自分”を綴り、皆へ発信するということに変わりはありません。友達という他者である存在から、自分とは違う物事の見方を学ぶ。スピーチを語るたった5分や1つの言葉で、今見ている世界の色がガラリと変わることがあります。“等身大の自分”を見つめる。それは自らの心と正面から向き合うということ。私はこの3年間で「向き合う」ということの難しさを知り、何度も考え、悩み、答えを探し続けてきました。「変わりたい」と願う自分の姿を認め、欠けている自分を成長へと変化させていくこと。それは自分自身の姿を見つめてこそ、できることなのだと思います。だからこそ、自らと向き合うスピーチは発信者だけでなく、受け取り手の心にも変化を与えるものです。そしてスピーチのみならず、この学校では思いの交換が至るところで行われています。自分の少し先を歩む友達、自分とは違う輝きを持つ友達の姿。そんな姿に憧れを抱き、同級生である友達を自分自身の目標としていた時期もありました。
 “等身大の自分”を見つめること、友達から学ぶことの多さ。この2つが混じり合うことで自分の持つ正解を知り、この3年間、その世界の広がりが何より嬉しく、楽しみであったことを忘れることはありません。自分の世界の広がりによって自らの前に広がる可能性の大きさに気づくことができた3年間。その中で自分の心に散らばっていた自信の欠片が、揺るがない形となった時間でもありました。
 そんな日々を過ごした3年間の中で、深く心に刻まれた出来事があります。「アフガニスタンにランドセルを届けたい」この想いが形となった時の喜びは計り知れないものでした。この活動の始まりは2年生3学期の国際理解委員、実現できたのは3年生2学期の十月祭でした。コロナ禍であることに加え、前例のない活動。そうして企画を練っているうちにアフガニスタンでは混乱が起きました。日々、刻々と変化していく状況、ニュースで流れる映像には逃げ惑う人々、銃を持った兵士の姿。同じ地球で起きていることとは思えない世界が映し出されていました。そんな時だからこそ、支援の輪を止めてはいけない。そうして今年度の十月祭、やっとの思いで実現することができました。想像を遥かに超える募金額と溢れるほどの学用品、36個のランドセル。人々の想いの結晶に、この活動の意義を改めて感じました。私はこの活動を通して強く思うことがあります。私たち一人一人が持つ力は世界にとって微力ではない、それ以上の価値を持つのではないか。その可能性の大きさを強く感じるようになりました。たった1本の鉛筆で1人の子が文字を書けるようになるかもしれない、その1円が誰かの命を救うかもしれない、1つのランドセルがその子の人生を変えるかもしれない。アフガニスタンには平和が保証されているわけではなく、ランドセルや学用品を受け取った子がどのような子で、どのような人生を歩むのか、知る手立てもありません。しかし、その可能性の灯る光を、消してはならないと思うのです。
 私たちは多くの方に支えられ、この活動を実現することができました。この企画の実現には私たち生徒の声と活動を形にして下さった先生方の存在があります。日々の中で自分がやりたいと思ったことを表現していけること、自らの力で学びを形にしていけることが、この学校に溢れる自由さであり、この学校においての可能性の大きさなのだと思います。
 私たちが過ごした3年間は、コロナ前と現在の狭間となった時期でした。これまで考えたこともなかった制限が加わった日々。それでもこの3年間を振り返ると、成し遂げられたと思えることがあり、何よりも中学生としての3年間をこの学校で過ごすことができたことを嬉しく思います。3年前、私がこの場で今こうして話していることなど想像もできませんでした。この学校で過ごした3年という月日が、私を支え、育ててくれたように感じます。
 そして、受験生の皆さん、テストの結果に一喜一憂する日々に不安になることも落ち込むこともあると思います。時には息抜きもしながら、受験までの日々を頑張ってください。

  • 教育方針 校長より
    教育方針 校長より
  • 生徒スピーチ
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  • 校内見学
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  • 教科説明
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