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2021/02/12

  • 教員リレーエッセイ

【2月】2月の学校

山椿
山椿

立春を過ぎても春とはまだ名ばかりで寒さに身を縮めながら校門を入ると山道には万両や青木が赤い実をたくさんつけ、正面玄関の横には早くも蕗の薹が顔を出しています。教室からはこの寒さの中でも山椿がきれいに咲き、木蓮は毛のついた上着を羽織っているかのような固いつぼみをたくさんつけているのが見られます。桜も枝の先が日に日に濃いピンク色になって来て確実に春が近いことを感じます。
コロナ禍の中で心配だった入学試験は幸い無事に終わりました。小学校段階で身に着けて欲しいと思いを込めて作った入試問題を各教科担当者は採点しながら、これからどのように育てて行くかと考え始め、面接担当者は、質問に対して自分の言葉で懸命に語る受験生の真剣な様子から、きっと真面目な1年生になるだろうと話しています。
というのもこの時期、在校生が確実に成長している様子を、教員は感じているからなのです。
それぞれの学年が4月のスタートの頃とは大きく違います。1年生は中学段階の勉強方法を理解し、自らの課題を考えながら取り組もうとする様子が見られます。2年生は今までお互いに自分の思いを話し合って来た中から来年度、どんな風に学校を運営するかを考え、気持ちの準備を始めていてとても頼もしさを感じます。そして3年生はこのコロナの状況の中で自分たちは今、クラブ活動や自治活動で何ができるのかと可能性を探り、下級生にもとても優しくアドバイスしています。3年生と教室清掃を一緒にしていてもその手際の良さと丁寧さには感服します。
一生の中で身心共に大きく変わるこの中学時代の生徒たちと学校生活を共にし、間近に成長を見守ることのできる喜びを強く感じる2月です。今回の合格者たちも来年、再来年、そして卒業を迎える3年後にはきっとそうなることを信じています。

数学科 山﨑