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2020/04/10

  • 教員リレーエッセイ

【4月】満開の桜

本校の桜
本校の桜

花の咲き始め、終わりを日本人は愛でますが、満開の桜はやはり別格です。さっと風に散っても動じない花の威容は、新しい節目を迎える私たちを力強く後押ししてくれるようにも見えます。絢爛豪華な生田の花盛りは、残念ながら節目に合わせてくれることはまれで、春休みにクラブや委員会活動に励む在校生だけの幸せな特権です。
今年の春は例年になく寂しい花盛りでしたが、出産し一年間休んでいた私には感慨深いものがありました。ようやくここまできたという安堵と、預けるわが子への不安とそれ以上の期待。まだ春を知らなかった息子の目に、満開の桜はどう映ったことか。子供の成長にはささやかな別れを伴います。
きっと今まで沢山のご家族が、こんな静かに祈るような思いで入学式を迎えられたのでしょう。どんな状況でも毎年花は咲き、季節は巡ります。新しい節目を迎える季節はいつでも美しいものです。新緑の輝く季節に、皆さんにお会いできればと思います。

国語科 谷川