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2021/02/20
- 中学校生活レポート
3年 能楽鑑賞会(2021/2/20)
本校では、伝統芸能に触れる機会として、2年生は歌舞伎教室、3年生は能楽鑑賞会を行っています。毎年6月に行っている歌舞伎教室は、コロナ禍により中止になってしまいましたが、能楽鑑賞会は実施することができました。
能楽鑑賞会の前日には、本大学日本文学科の石井倫子教授による事前講演会を行いました。能の味わい方や演目について解説を伺うことで、知識を備えた上で鑑賞会当日を迎えることができました。
鑑賞会当日は、能「葵上」、狂言「清水」を鑑賞した後、観世喜正氏に能・狂言の楽しみ方を教わりました。代表生徒が舞台に上がり、能面を付ける体験をさせて頂き、能面の角度を変えることで影を使った表情の変化を実感できたようです。
生徒の感想
前日、石井先生による能についての講演会を伺い、次の日に能楽鑑賞会というのは、能や狂言の知識が全く無いのではなく、ある程度の知識があって楽しく鑑賞させて頂くことができました。
「葵上」で印象的だったのは、六条御息所が怨念となり、そして成仏されていく姿でした。様々な気持ちが入り混じり、興奮した様子で戦っていた時では感じられなかった深い悲しみと、今までのプライドが静かに縮こまっていく様子が同じ面一つで表現されている、表現の幅広さにとても感動しました。般若の面を付け、舞いながら足を強く踏む様子など荒々しく怖いと感じますが、成仏された彼女の姿には繊細で、地位などにとらわれない純粋な心があったのだと同情してしまうような不憫な姿が存在していて、強い女性の弱々しさという部分を取り上げているのには彼女を救うような情が込められていたのではないかと考えました。今回、貴重な経験をありがとうございました。
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事前講演会の様子 -
講演会 終わりの言葉 -
国立能楽堂にて -
能面の表情の変化を読み取ります -
代表生徒による体験 -
観世様による能・狂言の味わい方