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2020/03/10
- 校長より
【校長・教頭より】3月10日号
新型コロナウイルス感染拡大は、先の見通しが立たず、不安な毎日をお過ごしのことでしょう。
中学生の皆さんは、今回の突然の臨時休校をどのように受け止めていらっしゃいますか。
インフルエンザなどによる2~3日の学級閉鎖なら、「ちょっとラッキー」と思うかもしれませんが、終わりの見えない全国規模の休校はストレスがたまるばかりです。
ニュースを見ていると、思わぬところからの困惑の声が報道されています。子どもが家庭で過ごさねばならない状況により、保護者が仕事に出かけられない、という声はもちろんのこと、観光産業が大打撃を受けています。さらに学校生活が突然休止することで、給食用の牛乳や卒業式用の花束を扱う業者にも大損失が出ています。
世の中はこれほどにも様々な仕事が絡み合って成り立っているのだということがわかります。
一方では「日頃、こんな活躍をしている人たちっているのだ!」という発見もあるかもしれません。
世界を大きな目で見つめ、くれぐれも「自分ファースト」にならない生き方をしてください。
生徒の皆さんの声が聞こえない学校も2週目を迎えました。桜が咲き始めました。
その間、皆さんはどのようにお過ごしだったでしょうか。時間をもてあました方も多いことでしょう。今こそ『少女パレアナ』(エレナ・ポーター著、村岡花子訳、角川)のように、複眼的な思考で物事をとらえ、「何にでも喜びを見つける」達人になって、毎日をイキイキ過ごすことを目指してほしいと思います。やれることはまだまだある!
前回紹介した『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』を読んだり、7日のテレビ番組「世界一受けたい授業」を観て、いろいろと思いを巡らせて下さった方、何を考えましたか。テレビで観たブレイディみかこさんは、やはりしなやかでさばけた方でした。世界中が新型コロナウイルスの恐怖におびえる状況だからこそ、「Empathyエンパシー」の大切さ、社会を知ろうとすることの大切さを改めて実感したものでした。
3年生73回生は、「中学生のうちにやることリスト」を作ってみてはいかがでしょう。
やり残したことを嘆くより、これからやれることをみつけ実行に移してみる。心に刻んだあの『論語』の教えを一つでも実践することから始めてみてはどうかしら。
2年生74回生は、既に年間研究の初講座を受けたので、テーマ選びに構想を練っていることでしょう。3・11東日本大震災の直後2年生になった66回生は、2年生で東北校外授業に行けなかった分、今しかできない東北研究テーマでグループ研究をして震災を知り、3年生の5月に校外授業に赴きました。貴女は今、新型コロナウイルス感染で揺れる日本や世界のどんな問題に関心がありますか。自分の思いを探って、事実を正しく広く知ろうとして下さい。それが、貴女の年間研究のテーマになるかもしれません。
1年生75回生、この4月から3月までの中学生活一年間を振り返り、12か月分短歌に詠んで記して下さい。それが先輩になる貴女自身と新入生76回生への贈り物になるはずです。
皆さん、心と身体の健康にくれぐれも留意して、人に優しく朗らかにお過ごしください。
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テニスコート横で満開の桜 -
寂しげな3年生のフロア