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2019/06/23
- 中学校生活レポート
「夏の雲は忘れない」(2019/6/23)
「夏の会」による朗読「夏の雲は忘れない ヒロシマ・ナガサキ 一九四五年」を全校生徒で観劇しました。
これは、被爆者の言葉を女優さん達が朗読する会です。本校では長年にわたって、在学中に1度観劇し、生徒有志も朗読に参加させていただいてきましたが、残念ながら「夏の会」による朗読劇は今年で最後になるそうです。
朗読劇では、遺された言葉から原爆の酷さを実感することができ、命の尊さを改めて考える貴重な機会になりました。女優さん達の熱演のおかげで、感極まって涙する生徒も多数見受けられました。
上演後には女優さん達との懇談会も行われ、選択校外授業で広島コースを選んだ有志の生徒が参加しました。懇談会では、生徒達が朗読劇の感想をそれぞれの視点で述べた後、生徒が質問した「本当の平和の意味」「朗読劇を通して戦争を伝えていくことの意義」などに対し、女優さん達のお考えを聞かせていただくことができました。生徒達は、「二度と戦争を起こさない」という決意を改めて強くしたと同時に、平和のバトンをしっかりと受け継ぎました。
「夏の会」さんのホームページでも掲載されていますので、こちらもあわせてご覧下さい。
生徒の感想その1(抜粋)
生徒の感想その2(抜粋)
朗読会では、自然に涙がこぼれ落ちてしまった。私は、耳からのみ入ってくる朗読が、私の心をこんなにも強くゆさぶるということに驚いた。この公演を通して、映画のようにバーチャルな世界ではなく、女優さん達によって命の吹き込まれた文や一枚の写真から、その時の人の表情や思いなどの背景を自分で考え、想像して思い浮かべることに深い意味があるのだと感じた。視覚から取り入れる情報が少ないことで、なおさら耳からの情報に心を研ぎ澄ますことができ、その結果思いが自然と心に響いてくるのだ。 (中略) 女優さん達との交流会では、まず一人ずつ感想を発表した。私は、朗読会で伝わってきた自分の中の気持ちを、率直に伝えようとした。でも、そうすればするほど涙があふれて感情的になってしまい、自分の思いをすべて伝えることができず残念だった。その後の質問会で、私は、今私達が戦争や原爆で亡くなった人達のためにできることをうかがった。その時も、自分はこの人達のために今まで何をやってきたのかを考えると無力感に襲われ、何をやればよいのかを分からなかった自分が惨めで、また泣きながらの質問になってしまった。しかし、女優さん達は親身になって、本を何冊も読んで深めること、そして今の平和に感謝することと答えていただいた。私は、9月に選択校外授業で広島に行くまでに、できるだけ多くの原爆に関する本に触れていきたいと思った。
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事前に指導していただきました -
舞台に立つ生徒有志1 -
舞台に立つ生徒有志2 -
女優さん達との懇談 -
感極まった生徒を優しく慰めて下さいました -
色紙をいただきました