トピックス
2025/02/06
- 校長より
スイス連邦工科大学チューリッヒ校 正教授 貝島桃代先生ご来校! ~成瀬先生告別講演記念瞑想会~
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壇上に飾られたフリージア -
貝島桃代先生ご登壇 -
アカデミックなお話しは刺激的でした
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校長が新任の頃の高校生 -
ご著書にサインしていただきました -
図書室 貝島桃代先生コーナー
今から 106 年前の 1919(大正 8)年1月29日、創立者成瀬仁蔵は自身の癒え難い病を自覚し、目白(東京都文京区)の講堂にて、当時の大学生、高等女学校の最上級生、桜楓会員(卒業生)や教職員、そして大隈重信氏、渋沢栄一氏ら評議員を前に、「我が後継者に告ぐ」と呼ばれる講演を行いました。この日を記念して毎年本校では、創立者の愛した花(フリージア)を壇上に飾り、O Lord! Correct Me を皆で歌い、創立者が私達に託した願いに思いを馳せる「成瀬先生告別講演記念瞑想会」を開催しています。今年度は本校卒業生で世界的建築家の貝島桃代先生にご講演いただきました。
貝島桃代先生は、日本女子大学附属高等学校卒業後、日本女子大学家政学部住居学科に進学、塚本由晴氏とアトリエ・ワンを設立し、東京工業大学大学院博士課程で学ばれました。その後筑波大学講師・筑波大学准教授、ハーバード大学大学院客員教授、デンマーク王立アカデミー客員教授、ライス大学客員教授、デルフト工科大学客員教授、コロンビア大学客員教授等を歴任し、第16回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展では日本館のキュレーターを担当され、2017 年からはスイス連邦工科大学チューリッヒ校建築振る舞い学講座教授として活躍なさっています。
貝島先生のご講演の演題は「建築の振る舞い学、地域資源へのより良いアクセシビリティをつくる」(Architectural Behaviorology —— Creating Better Accessibility to the Local Resources)です。建築の振る舞い学(Architectural Behaviorology)とは何か、地球・自然・環境等との調和を目指し、人々と対話をすることにより多様な価値観を知り、地域を理解し、異分野の専門家と協働し、幸福のためのバランスの良い建築を考えていく学問である —— 生徒達はアカデミックな雰囲気に触れ、建築という視点から、社会をより良くして幸せに生きていくための沢山のヒントをいただき、大いに刺激を受けていました。
高校時代の貝島先生は、英明闊達で皆から頼りにされており、当時新米教員だった私はいつも感心していました。ご講演後、「37年ぶりです!」という中高校舎内を貝島先生とご一緒に巡りました。「ここから見る景色、懐かしいですね」等々、思い出話に花が咲きました。ご自身の著書を沢山ご寄贈くださり、早速図書室には貝島先生のコーナーが設置されています。ここ生田の森で、青春時代を楽しく明るく朗らかに、周りの人々と手を携えて過ごした経験を糧に、創立者成瀬仁蔵の三綱領(信念徹底、自発創生、共同奉仕)を実践して自らの研究に励まれ、日本のみならず世界で見事な成果をあげていらっしゃるお姿は頼もしい限りです。
ここ数年、様々な分野で活躍している本校の卒業生にご講演をお願いしてきました。母校を大切に思い、後輩に熱いエールを送ってくださる先輩があちらにもこちらにも沢山存在していることは、生徒達にとって大きな励みになると確信し、改めて感謝の気持ちでいっぱいです。
立春を迎えたものの厳しい寒さが続いています。一昨日(2月4日)はスポーツデーを開催しました。3学年24クラスによる対抗戦、バレーボール、バドミントン、ドッジボールの試合に取り組み、3つの体育館は生徒達の熱い歓声に包まれました。勝っても負けても、クラスメイトと共に楽しく盛り上がる姿は、生田の森に春を呼び込んでいるようでした。新しい季節への期待も膨らんでいます。
校長 薄 由美
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スポーツデー(バレーボール) -
スポーツデー(バドミントン) -
スポーツデー(ドッジボール)