トピックス
2024/08/31
- 校長より
2024年の夏を振り返って
記録的な猛暑、台風による甚大な被害、南海トラフ地震臨時情報の発表等、これまで以上に自然の厳しさを実感する2024年の夏でありました。
9月が近づいて生田の森には虫の音が響き、夕暮れには秋の気配を感じます。
長い夏休みの期間、クラブや研究グループ、自治会や委員会等の活動に力を尽くした生徒が沢山います。合同合宿や単独合宿を通して寝食を共にしながら仲間と励まし合って活動に励んだ生徒、大会や試合、もみじ祭等に向かって練習や準備を重ねていった生徒、全国大会に出場が決まったクラブや関東大会に勝ち進んだクラブ、本番に力を発揮できず残念な思いをしたクラブ・・・ 2024年夏の一人ひとりの「一生懸命」が、生徒達のこれからを支える大きな糧となることを確信します。
一方で、学校から離れていつもとは異なる経験をした生徒、将来の目標に向かって地道な努力を積み重ねた生徒、ゆっくり休息を取って英気を養った生徒もいます。夏休みの過ごし方は実に様々ですが、本校の教育方針「自学自動」——— 自ら考え自ら学び自ら行動する ——— を実践する時間となったことでしょう。
教科の学習とは別の「プラスαの学び」の一つに、「グローバル教育」があります。今夏も本校が30年の実績を誇るニュージーランド語学研修を行いました。また今年初めて、英国の名門女子校チェルトナムレディースカレッジ・サマースクールにも参加しました(詳細は本校HPトピックスをご覧ください)。更に、今年度も日本スコットランド交流協会より「JSA高校生英語研修トンボ学生服奨学金」をご紹介いただき、スターリング大学夏期オンライン英語研修に参加した生徒もいました。其々のプログラムを通して、英語の力を伸ばすことは勿論、異なる文化や習慣、多様な価値観に触れ、学びの裾野を広げることができたようです。
土曜日や長期休暇中などを利用して行われる【知の泉】も本校の「プラスαの学び」を支える大切な特別講座です。今夏は「TOEIC対策講座」「自己を見つめてPR!~小論文対策講座」「数学を究める講座」「大学での学びを経験する講座~データサイエンスを学ぶ」「現代社会を見つめる~聴覚障害者女性を取り巻く諸問題——社会環境と障害者運動の歴史」が開催されました。自ら申し込んで参加した生徒達は、これまでの学習経験を越える広く深い世界に触れ、大いに刺激を受けたと感想に綴っています。
もう一つの「プラスαの学び」として、「高大連携」の様々なイベント(日本女子大学理学部サマースクール・文学部サマースクール、順天堂大学医療セミナー等)も開かれました。文系理系を問わず専門的な学びの世界を垣間見る経験を通して、大学進学について考えを深めた生徒もいました。
2024年の夏が終わり、実りの秋が訪れます。自治と自由を大切にする学校生活が充実し、一人ひとりの生徒が伸びやかに成長できるよう願っています。