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2023/04/10

  • 高校生活レポート

入学式を行いました(2023/4/8)

  • 今年も晴天に恵まれました
  • 入学式に臨む第78回生
  • 式典は奏楽で始まります
  • 新入生代表「入学の言葉」
  • 今年は祝歌も歌われました
  • 教室では上級生が配布物の説明をしてくれました

4月8日、前日の雨風とは打って変わった晴天のもと、第78回生の入学式が行われました。式は上級生による奏楽から始まり、講堂内の空気を温かく、かつ粛としたものにしてくれました。また、コロナ禍で中断していた祝歌も今年は歌われ、会場は新入生を迎える喜びに包まれました。高校生として初めて式典に参加した新入生の顔は生き生きと希望に満ち、緊張の中にもさわやかな笑顔が見られました。少しずつ以前の活動が取り戻されていますが、その年齢に相応しい楽しみやつらさ、喜びや悩みをしっかり経験してほしいと思います。そしてその経験を共有できる仲間を見つけ、高校生活三年間で大きく成長してほしいと願うばかりです。

生徒の言葉:新入生代表(1年生)

私は今、新しい環境で学び過ごしていく楽しみと緊張、そしてそれだけではなく入学式をこのような形で迎えられたことの喜びと感謝の気持ちでいっぱいです。

私たちの中学校生活は常に見えない何かで覆われていたようでした。行事だけではなく日常生活でも何かと不自由なことが多く、なぜ私たちは三年間まるごと不自由なことばかり起こるのだろう、と思っていました。また、それだけではなく、勉強、クラブ活動、自治活動、人間関係において、多感な時期ということもあり、色々なことで傷ついたり悩んだりを繰り返しました。私は特に、他人の目を気にしてしまって全てのことを完璧にしようと思ってしまい、自分に自信をなくしていました。そうして、世の中と自分のこと、二つの問題に苦しみ、自分のことが嫌いになったり、急に一人になったように感じて怖くなったりしました。そんな時、国語の授業で吉野弘の『生命は』を読みました。その中のある一文に何かを気づかされました。「生命はすべてその中に欠如を抱きそれらを他者から満たしてもらうのだ。」迷惑をかけること、できないこと、そのようなことは人間誰にでもある。そして誰かの役に立つこと、得意なことも、その人にはある。そうやってこの世の中はできているのだと思うと、自分はどんなに世の中が不自由を強いてきても、どんなに苦手なことがあっても、一人じゃない、と思うことができました。

今日から私たちは、新しい環境で過ごすことになります。この三年間で世の中がどう変わるのか、私たちの前にどのようなことが待ち受けているのかわかりません。しかし、どんな時も、自分は一人じゃない、ということを心に置いていようと思います。そして客観的に見て不自由だと思う状況でも、今自分にあるものに感謝をして、楽しい、と思えるような高校生活を送りたいと思います。

(「入学の言葉」より抜粋)