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2020/05/07

  • 校長より

休校延長にあたって(2020/5/7)

「皆さん、おはようございます。今、生田の森は、風薫る新緑の美しい季節を迎えています。」——これは、本日(5月7日)、生徒達にmanaba(インターネット環境を利用した授業支援システム)を通して私から呼びかけた動画の一節です。
誰一人経験したことのない形で幕を開けた2020年度・・・1か月が過ぎました。当初4月7日・8日に予定していた始業式・入学式を1週間、更に1か月と、生徒達の登校が叶うことを願って延期してきました。この度5月末日までの休校延長に伴い、2020年度の始業式・入学式にかえて、本日、生徒達へmanabaを通してメッセージ(文章と動画)を配信し、次の段階へと歩みを進めていくことといたしました。尚、新入生の入学をお祝いする会は、学校再開が叶った後、何らかの形で実施したいと考えています。
本校では、4月8日から2・3年生へmanabaによる学習課題配信を始めました。そして、4月14日には新入生も加わった全校生徒に向けて「2020年度が始まりました」という校長メッセージを送り、manabaを利用した遠隔教育を既に開始しております。生徒達にとっても我々教員にとっても初めての試みにつき、4月中は試行錯誤を重ねてきましたが、お互いに少しずつ慣れてきました。5月以降は、平日毎日6時間分の授業を配信し、履修すべき全ての科目を学んでいきます。
manabaによる「教科学習活動」は、現在、私達の学校の教育を大きく支えています。本校の教育のもう一方の柱である「自治活動」も、生徒達の登校再開の日までその灯を絶やさないよう、遠隔でできる活動を行っていきます。例年新学期早々実施する「新入生オリエンテーション」(上級生による自治活動の紹介)や、全校生徒が参加する「全校会」も、3年生が時間をかけて準備してきた発表をmanabaから配信することといたしました。
新型コロナウイルス感染症拡大の収束が見通せない中、このような厳しい試練に晒されていると、先の事を考えても仕方ないと、悲観的になってしまうこともあります。不安に駆られている時、私達の足元は定まっていないのかもしれません。年若き高校生にとって、一日一日はかけがえのないものです。休校が続き忍耐の時を過ごす生徒達を思うと、本校の教育活動を何としても継続していかねばと考えます。
「学校は必ず再開します。生田の森の校舎で、仲間と共に学び、率直に語り合い、自分達の手で学校生活を運営していく自治活動の日々が戻ってきます。今暫くは、自分と対峙する時間を大切にして、家で勉強できることの幸せと重みを受け止めてほしいと願っています。」——本日の生徒達へのメッセージの最後の一節に、私の想いを込めました。
緊急事態延長の中、感染リスクに立ち向かい、社会生活の維持のため奮闘してくださっている全ての皆様に深く感謝申し上げます。教職員一同、生徒への教育の責任を果たすべく、今後とも努めてまいります。

校長 薄 由美