井上秀、大橋広の時代 激動の昭和とふたりの校長

2023.09.27

井上秀、大橋広の時代 激動の昭和とふたりの校長

会期

2023年9月21日(木)~12月20日(水)

開館時間

10:00~16:30(土曜日は12時まで)

閉館日

日・月・祝休日
※学園祭(10月14・15日)は開館

井上秀(いのうえひで)は本校の第4代校長、大橋広(おおはしひろ)は第5代校長・学長です。満州事変が起きた1931年から敗戦・占領をはさむ1956年にかけての激動の時代に、本学園をリードしました。今年はふたりの没後60年目と没後50年目にあたります。
 
女性の大学進学への扉が閉ざされていた頃、成瀬仁蔵は本邦初の「女子総合大学」を志し、1901年に日本女子大学校を創立しました。開校後は、女子高等教育の拡充(総合大学化)と制度的承認(大学昇格)を求め奮闘を続けます。成瀬は死の間際、「私は男子の身であるからただ縁の下の力持ちをやって来たに過ぎません」と述べ、本校で学び育った女性たちに夢を託しました。

井上秀は卒業生を代表して重責を引き受け、本学園を躍進させることで、女子高等教育の拡充および社会的地位の確立を目指しました。続いて校長・学長となった大橋広は、戦争協力のため公職追放された井上に代わり、大学昇格という重大な使命を達成します。

本展では、女子高等教育の発展を願ったふたりの女性リーダーが、時代の渦にまかれつつ、どのように夢の実現を図り、学園生活をつくりあげたのかを、学生の日記、1941年制作の記録映画、「大人紙芝居」や本校発明のエプロンモンペなどの資料と共にご紹介します。

写真左:大橋広(左端)と井上秀(左から2人目)、1941年撮影、桜楓会所蔵。
写真右:大人紙芝居「戦時家庭宝探し」(1939年)。学生らが製作。
写真左:小鳥柄の防空頭巾(1942年)。40回生の寄贈。
写真右:大橋広指導のもと満州開拓村へ向かう学生(1943年8月)