みんなで歌おう! わらべ歌

2023.03.17

板橋区立中央図書館の小学生向けイベントに協力

みんなで歌おう! わらべ歌

板橋区立中央図書館の小学生向けイベントに協力

2月12日(日)、本学と包括連携協定を締結している板橋区教育委員会との連携事業として、板橋区立中央図書館内の図書館ホールにてイベント「みんなで歌おう!わらべ歌」が行われました。イベントは小学生を対象としており、当日は11名が参加しました。家政学部児童学科 根津知佳子教授が講師を務めました。

時代や世代を超えたわらべ歌の魅力を再認識

この活動は、板橋区立中央図書館の姉妹図書館であるイタリアボローニャ市立サラボルサ児童図書館の「POLPA(ポルパ)」という「わらべ歌の収集プロジェクト」との連携事業として位置づけられています。

ボローニャのワークショップを参考にして活動案を考える過程で重視したのは、「P(POESIA):詩」「O(ORALE):口伝えの」「L(LUDICA):遊戯的」「P(PUERILE):子どもの」「A(AUTENTICA):本物の、正真正銘」というこの活動の理念です。今回は、ボローニャで大切にしている「子どもたちが遊ぶときに自発的に歌うこと」「子どもたち自身の詩を引き出すこと」ができるように「活動の自然さ」と「公園の自然」を意識した活動構成にしました。

10時の開始時間には、1階の図書館ホールに小学生が集まり、「あんたがたどこさ」「ひらいたひらいた」から活動が始まりました。最初は恥ずかしがっていた子どももいましたが、みんなの広場に移動してからの「じゃんけんゲーム」「ゆうびんやさん(大縄)」では、元気な歌声が平和公園に響きわたりました。

写真左)「だるまさんがころんだ」で盛り上がる
写真右)元気に「ゆうびんやさん(大縄)」を跳ぶ

その後ホールに戻り、イタリア国旗カラー(赤・緑・白)のチームに分かれて「絵かきうた」「からだあそび」などの紹介がありました。例えば、世代を超えて歌い継がれている「お寺の和尚さん」では、「東京タワー」「スカイツリー」「忍法」などが登場し、保護者の方々や参加した2名の大学院生からも「あら、私たちと違う!」という声が出ました。また、ボローニャのアーカイブにもある「フレール・ジャック」のメロディをもとにした「グーチョキパーでなにつくろう」は、日本の代表的な「からだあそび」としてボローニャに届けることができそうです。

写真左)「ずいずいずっころばし」を楽しむ
写真右)絵かき歌「さんちゃんが」

身体とことばやメロディが自然に一体になるわらべ歌には、昭和・平成・令和といった時代や世代を超えて、遊びを共有することのできる魅力があることを再認識しました。もちろん「みんなで歌おう!わらべ歌」の目的は、日本の子ども達のわらべ歌を収集することですが、今後も多文化理解や他者理解を深めることができるような活動となることを願っています。

(児童学科 根津知佳子教授)

今後も日本女子大学社会連携教育センターでは、地域や企業と連携し、より地域に根差した取り組みを進めてまいります。

本活動の経緯

 

2014年4月に学校法人日本女子大学と板橋区教育委員会は「学術研究の発展と教育施策の充実のため、相互の協力により包括的な事業連携を実施する」協定を締結しました。
この協定締結で、板橋区教育委員会で実施する研修・研究会などへの本学教員の派遣や、本学大学院生のインターンシップ実習、さらに学生をボランティアとして学校現場に派遣するなど、教育委員会・学校・大学が幅広く連携していくことを目指しています。