お知らせ

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JWU女子高等教育センター主催セミナー「ニューノーマル時代の大学教育を考える」 —第3回(2/26開催)法政大学総長 田中優子先生をお招きして

日  時 2021年2月26日(金)10時30分~12時30分

実施方法 ウェビナーを利用したオンライン

講演者  田中 優子氏(法政大学総長)

司  会 長谷川 治久教授(JWU女子高等教育センター所長)
     

新型コロナウイルスの影響により、従来の価値観や生活様式は急激な変化を迫られています。withコロナ、ニューノーマルといった言葉にあわらされるような新しい社会の構築が進むとともに、今後の社会において充実した大学教育を実施するためには、遠隔・対面それぞれの特長を活かした教育を展開していくなど、大学教育も大きな変革の時を迎えています。

そこでJWU女子高等教育センターでは、「ニューノーマル時代の大学教育を考える」をテーマとしたセミナーを12月から3月にかけて開催しました。講師は先進的な取り組みをされている大学や企業などからお招きし、今後の大学教育の在り方や大学が社会において果たすべき役割、大学に求められることなどについてご講演いただきました。

第3回目の講師には、日本私立大学連盟常務理事、大学基準協会理事、サントリー芸術財団理事で、TV・ラジオなどにも多く出演していらっしゃる法政大学総長田中優子先生をお迎えいたしました。感染状況を考慮し、セミナーは対面形式ではなく、オンライン形式の開催としました。

ご講演は、江戸時代の寺子屋の学びの在り方から始まりました。立身出世のためではない、就職のためでもない、人となるために学問をした時代、個を尊重しそれぞれの段階に適した学びを行うと同時に、「会読」という学び方が特長であったこと、学問とは「外から取り入れて学ぶこと」と「自分の中で考えること」のどちらか一方だけでは足りず、どちらも必要であったこと、近代化とともに一斉教授法が導入され、現在の学び方に至っていることなどが分かりやすく紹介されました。
2020年度は新型ウイルスの影響により、どの大学でも新しい学びの在り方が始まりましたが、法政大学ではこれを機に一斉教授法を一部変えるチャンスと捉えていること、次年度以降はハイフレックス型の学び(対面とオンラインの併用)ができるような環境整備を進めているそうです。

また、これからの大学における学びで大切なことは、江戸時代の寺子屋のように個々の才能と目的に合わせ、つまり個々の状況や年齢に応じた方法で学べること、コミュニケーションの場を多様にすること、そのために何より「言葉の深化」が必要であることが強調されました。オンラインの世界では、対面以上に自らの考えを分かりやすく表現する工夫、多様なコミュニケーションに備える必要があります。
そのためには「言葉の深化」が必要であり、江戸時代の会読に倣い、単に本を読むのではなく、いかに読み解き、文字と言葉に変え、他者と交換していくかが重要になること、大学では言葉の力を鍛えること、言葉で相互理解を進めていく「熟議」が重要であり、人や社会が進む方向性を自ら考える人材を育てることこそが大学の存在意義である、というお考えで締めくくられました。

ご講演に引き続き、活発な質疑応答が行われました。教職員から次々とチャットで寄せられる質問や意見に対して、即座にかつ聞き手に深く考えさせるコメントを返される田中先生からは、強い意志と、総長として様々な教員に対応されてきた間、多くの熟慮と熟議を経て選び抜いてこられた言葉の一端を伺うことができました。

江戸時代の寺子屋から始まり、ニューノーマル時代の学びの在り方へと話題を繋いでいく、ご自身の研究分野と現代の学びの在り方を関連させる巧なお話の展開に、参加した教職員一同が惹き込まれた2時間でした。

JWU女子高等教育センターでは、教育の質のさらなる向上を目指し、教職員の啓発活動の一環として、本学教職員を対象としたセミナーを随時開催して参ります。皆様の積極的な参加をお待ち申し上げております。
※当日の動画は、イントラネット「教職員のページ」よりご覧いただけます(専任教職員対象)。