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成瀬記念館

【西生田】日本女子大学図書館—VERITAS VIA VITAEは永遠に(9月27日(金)~12月20日(金))

日本女子大学図書館—”VERITAS VIA VITAE”は永遠に

目白キャンパスの現日本女子大学図書館が開館したのは1964年6月23日であった。上代タノ学長時代である。初代図書館長は、詩人としても著名であった西脇順三郎・慶応義塾大学名誉教授で、1971年3月まで館長職にあった。また、当時の図書館建築委員会委員長は松本重治であった。松本は戦前、現在の共同通信社や時事通信社の元となった同盟通信社を経て、戦後国際文化会館理事長を務めた。

ここで現大学図書館が開館した当初の関係者の名前をわざわざ挙げたのは、当時の日本女子大学を取り巻く時代状況に思いを馳せてほしいと思うからである。英文学を専攻した上代学長は新渡戸稲造・国際連盟事務次長との関係が深い。当時東京帝大教授であった新渡戸の紹介でアメリカのウェルズ・カレッジに留学したことからもわかる。また、松本の設立した国際文化会館では「太平洋の架け橋」とならんとした新渡戸の遺志を継いだ通称「新渡戸フェローシップ」が日米親善のために実施されたこともあった。

上代学長に関わる人物を紹介したのも、「日本女子大学図書館—“VERITAS VIA VITAE”は永遠に」展が成瀬記念館で開催されることを機に、学生の皆さんには女子大関係者の著作等を図書館で調べてほしいからである。『西脇順三郎詩集』(岩波文庫)や松本重治『上海時代—ジャーナリストの回想』(中公文庫)等を読み、同時代の空気を感じ取ってほしい。

図書館の歴史は大学の歴史でもある。知の蓄積を永続的に行うのが図書館であるならば、メディアとしての知のあり方が変容するとともに図書館の果たす役割も変わっていく。来年度からの新図書館の開館を前に、大学図書館の歴史の一齣を振り返ることで、日本女子大学の現況、そして未来への展望を考える機会になってほしいと切望する次第である。

2018年秋 日本女子大学図書館長 臼杵 陽

会期 2019年 9月 27日(金) ~ 12月20日(金)
開館時間 午前10時 ~ 午後 4時30分
休館日 土・日・月曜日、祝休日
  • ロザモンド・クラーク(右奥)、リーディングルームにて 1958(昭和33)年
    ロザモンド・クラーク(右奥)、リーディングルームにて 1958(昭和33)年
  • 上代たの宛野村胡堂書簡 1963(昭和38)年1月17日
    上代たの宛野村胡堂書簡 1963(昭和38)年1月17日
  • 日本女子大学図書館 1945(昭和10)年2月
    日本女子大学図書館 1945(昭和10)年2月
  • 完成した図書館の前で 第6代学長上代タノ
    完成した図書館の前で 第6代学長上代タノ