快適な食生活を支えるプロとして注目される「フードスペシャリスト」 快適な食生活を支えるプロとして注目される「フードスペシャリスト」

食物学科

浅野雅子特任教授

食に関する資格といえば、多くの方が「栄養士」を思い浮かべるのではないでしょうか。栄養士は、健康を第一に考えて給食の献立を考えたり、栄養教育を行います。

栄養素を過不足なくとれる食事をすることが大切であることはいうまでもありません。しかし「豊かな食生活」を提供するためには、消費者が求める心地よい食とは何かを知ることも必要です。

そこで、私たちの快適な食生活を支えるプロフェッショナルとして注目されているのが「フードスペシャリスト」です。これは、「公益社団法人日本フードスペシャリスト協会」が、食について幅広い知識を有している人に与えている資格です。本学通信教育課程の食物学科では、通信制の大学で唯一、本資格を取得することができます。

食物学科は、家庭・学校・職場・地域などの生活の場における食物の本質を科学的に究明します。さらに、健康的で活動的な心身の発達と維持のために必要な要件を明らかにし、多様化する食生活に対応する理論およびその技能の修得を目指すために、食品学系、栄養学系、調理学系の3分野について広く深く学びます。これらは相互に関連しているので、総合的に学ぶことが大切です。

フードスペシャリストになるには、こうした専門知識に加えて「食品を見分ける力」が重視されます。化学的な分析に加えて、「官能評価」といって、食品を食べてみて、美味しいか否か、歯ごたえが良いかどうかなど、感覚によって評価をする手法を身につけていることが求められます。また、テーブルセッティングなど快適な食事の空間を演出する知識や技術も必要であり、カリキュラムの中に取り入れられています。

このような専門的な知識や経験を活かして消費者が求めている健康で快適な食を提供するのがフードスペシャリストの仕事です。食の安全の問題、食料自給率の低下、生活習慣病の増加、伝統的な日本の食文化の衰退など、今、食を取り巻く問題は非常に多くあります。そのため、フードスペシャリストは様々な場面で活躍が期待されます。具体的には、新商品の開発、品質管理、流通管理、広報活動、商品企画、販促企画、消費者対応、レストランでのメニュー開発、食空間の演出などの仕事が考えられます。

消費の下流から食品産業を見て、問題点を改善し消費者が求める食生活の実現をめざす大切な役割を果たします。

(2018年1月インタビュー)
※目白キャンパス内の写真は、成瀬記念講堂

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