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授賞対象



特定非営利活動法人 わこう子育てネットワーク



授賞理由



団体が先駆的に行った自主事業を制度化し公共的生活資源を創造してきた活動に対して



 「特定非営利活動法人わこう子育てネットワーク」(愛称わこわこネット)は、2000年5月、東京都に隣接した人口約8万人の埼玉県和光市に設立された。「一人の子育てからみんなの子育てへ」と、子育て家庭の孤立防止を目指したはじめの一歩は、総合児童センターでの子育てサロンと情報誌の発行であった。その後、活動の中でみえてきた地域の親と子の必要性を次々と受け止め、地域と子育て家族が支えあって子どもを育てる社会の実現に向けて活動を拡大させていった。
たとえば、「もくれんハウス」は、子育て支援拠点であり、親が自分なりの子育てを見つけようとしていくプロセスを見守りエンパワメントする場として、同じ立場の仲間として支えるピアサポートが行われている。「ホームスタート」は、子育て支援拠点に来られない、引きこもりがちの気になる家庭に対し、先輩ママの訪問支援で孤立防止を目指した活動である。イギリスで始まり、「ホームビジター養成講座を修了した地域の子育て経験者が、サポートを受けながら定期的に乳幼児家庭を訪問し、良き友人として利用者の話を聴いたり(傾聴)、家事や育児を一緒にする(協働)」活動である。
さらに、わこわこネットは、プレーパーク、電話相談に加え、多文化子育て支援、パパ組(父親育児参加ネットワーク)、学童期から思春期以降の親支援、産前からの当事者による傾聴支援等のユニークな活動も行っている。

 しかもわこわこネットの活動は、わこわこネットが始めた自主事業を、誰もが使える開かれた地域の資源とするため、行政に働きかけ、制度化した所に特徴がある。わこわこネットは、子育て家庭が孤立しないコミュニティをつくるには、行政や他機関等との恊働構築が必要であると考え、行政計画策定への参画、協力型、巻き込み型など、具体的には、公募委員への応募、パブリックコメント、広聴会、政策提言と、さまざまに当事者の声を届け、必要な支援を提案し、実現してきた。先駆的に始めた子育て支援拠点、ホームスタート、プレーパークは、今では「和光市北第三子育て世代包括支援センターもくれんハウス」「和光市委託事業ホームスタート事業(家庭訪問型子育て支援)」「和光市委託事業わこうプレーパーク事業」として、地域の大事な公共的生活資源となっている。

このようにわこわこネットの活動は、生活の現場から問題を発見し、課題化し、自らまず自発的に事業を行い、さらに政策提言活動により誰もがアプローチできる公共的生活資源を創造する活動である。


 以上の理由により家政学部賞を授与する。