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授賞対象



特定非営利活動法人 豊島子どもWAKUWAKUネットワーク



授賞理由



子ども食堂の設置・運営・普及に努めるなど、子どもの貧困に取り組む活動に対して



 「子供の貧困」について、最低限度の生活を保てないとされる統計上の境界「貧困線」(親1人、子1人の場合は173万円)以下で暮らす18歳未満の子供の割合「子どもの貧困率」が、16.3%(平成24年)で過去最悪を更新した。しかし、現代の貧困は、個人情報とプライバシー保護の意識の高まりが壁となり、他人には見えにくい。生活苦、親が忙しく放任で育った子どもたちは、栄養不足から、体力や根気がなく、勉強にも身が入らないケースが少なくない。そのような中で、「要町あさやけ子ども食堂」の設立に関わり、運営にも携わっているNPO法人「豊島子どもWAKUWAKUネットワーク」(豊島区)で、経済的困難や親の不在のために、十分な食事を取れない子供たちを支援している。まさに「地域の子供は地域で育てる」を実践している法人である。
 当該団体の理事長を務める栗林知絵子氏は、以前より、プレイパークなどの地域活動を通して、日々の暮らしから見える子どもたちの現状をつぶさに観察してきたことによって、いち早く子どもの貧困の課題に気づき、そして関係者が共有し、さらに課題解決の対策を立て、具体化したのが居場所としての子ども食堂であったと理解している。
 全国にいまや「子ども食堂」は増えたが、要町あさやけ子ども食堂の情報発信が全国に輪を広げたことが、子どもの個食化、貧困による栄養失調を改善するための呼びかけの一助になったこと、また、地域の多様な既存施設が子どもの居場所として活用されているようになったことから、全国の貧困家庭を救うことにつながり、食と居場所が一体として地域に根付き始めたことは大いに評価できる。さらに、その関係者の英知は、書籍「子ども食堂をつくろう」にまとめられ、子どもの貧困に向き合う地域の居場所づくりを考える人々に共感を与えている。
このように、「地域の子どもを地域で見守り地域で育てる」子ども食堂の取り組みを実践し、普及に努めているNPO法人 豊島子どもWAKUWAKUネットワークは本年度のテーマ「子ども」にふさわしく、食物学科並びに住居学科より推薦する次第である。


 以上の理由により家政学部賞を授与する。