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授賞対象



倉吉絣作家・鳥取県重要無形文化財保持者 福井 貞子 氏





 

 



授賞理由



長年にわたる「倉吉絣」の再興と普及・研究・作家活動に対して



 福井貞子氏は昭和30年代に婚家先の大姑から、当時衰亡の危機にあった倉吉絣の手ほどきを受け、その後これを復興させるために膨大な資料を収集すると共に、歴史や技法・文様などの研究を始めた。昭和46年には倉吉絣保存会を設立、現在では倉吉資料館を私費で開館して広く資料の公開を計ると共に、作品の展示、実演、学集会などによって倉吉絣の輪を広げている。



 「倉吉絣」に関わる著書も多数執筆され、これらの刊行物によって倉吉絣の名を世に広めた。特に「木綿口伝」や「野良着」などは生活に密着した地方織物を知る上で貴重な情報を提供するものである。



 作品は手紡ぎの綿糸を用いた素朴な風合いを特色とし、倉吉絣ならではの木綿の堅牢さ暖かさ、また深い正藍染を生かす工夫が重ねられている。また、そうした倉吉絣の特徴を生かしながら現代にマッチする斬新な意匠を取り込んだ作品は日本伝統工芸展においても高い評価を受け、多くの受賞歴をもつ。



 同氏は倉吉絣の技術の伝承、歴史的研究、現代作品としての創作活動、後継者の育成など、さまざまな方面において地元産業の再興・普及に多大な貢献を果たされ、平成10年度倉吉市民栄誉賞、平成17年度伝統文化ポーラ賞(地域賞)、平成19年度鳥取文化功労賞、鳥取重要無形文化財に認定されている。なお同氏は本学家政学部(通信課程)昭和37年度の卒業生でもある。以上の功績を讃え、家政学部賞を授与する。