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国際人教育の原点―伝統の調理実習展



本学における調理実習は、創立当初から家政学部のみならず国文学部、英文学部のすべてにおいて「家政及芸術(衣食住女礼等)」の中で「料理」として教えられていました。当時の学生の講義ノートには、西洋料理はフランス料理を中心としたコース料理、日本料理は本膳料理の本格的な料理名が綴られています。本学設立時の明治34年頃、中等・高等教育における料理(現在は調理学実習)は、学校教育用の基本的な日常食の献立が常でした。しかし、本学の、他の女子教育機関と異なる独自性は、公式晩餐会に出されるような料理が華族会館(鹿鳴館の後進)料理長や料理学校校長等により教授されてきたことにあります。そこから窺い知ることは、創立者、成瀬仁蔵の唱える家政学は「実地応用を目的とする術なり」の言葉にみられるように、国際的な公式の場にふさわしい晩餐会すら、自ら行う能力の育成ではないかと考えられます。そして礼儀作法も含めたそれらの教育は、運動会での宮様の接待、皇后陛下・東宮妃殿下の行啓、東伏見宮、三笠宮、秩父宮、高松宮各妃殿下来校時の接待等へと受け継がれていきます。

創立当初からの料理教育は、このように、公人および皇室関係者の本学来訪時等に、学生自らがお迎えし手作りの料理でおもてなしする、実学教育へと発展してゆくのであります。日本女子大学の学生は、その名にふさわしく、一流の世界の公式行事にも通じる「おもてなし」の精神を理解し、その作法を身に着け、自分達の力で遂行できる能力を培うべく調理実習を学んでいました。まさに国際人教育の原点と考えていたのであろうことが伺えます。

本展では、本学の調理実習を料理ノートを中心にご紹介します。

 

家政学部食物学科調理学研究室 飯田 文子

(本展 「ごあいさつ」より)


会期 2016年 9月 15日(木) ~  12月 20日(火)
開館時間 午前10時 ~ 午後 4時30分 (土曜日は12時まで)
休館日 日・月曜日、祝日


昭和8年12月 クリスマス料理 中央亭料理長

髙山淑子「西洋料理ノート」 1950(昭和25)年卒業 吉永(髙山)淑子氏寄贈



渡辺鎌吉履歴書

展示室の様子