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「軽井沢セミナー in 西生田」を実施しました
<校長より8>(2020/9/12)



 

 



 本校の高校2年生が毎年行っている「軽井沢セミナー」は、「軽セミ(カルセミ)」の愛称で生徒から親しまれている大切な行事です。1906年、創立者成瀬仁蔵が長野県軽井沢に開設した三泉寮は、生徒達が友人や教員と語り合う精神修養の場として、また、仲間と協力しあう寮生活の場として、附属高等学校の教育活動において重要な役割を担ってきました。しかし、今年度は、新型コロナウイルス感染症対策のため、三泉寮で共同生活を送ることを断念し、「軽井沢セミナー in 西生田」として、ここ西生田の地で9月10日~12日に実施いたしました。
 爽秋の気配が感じられる中、広大な西生田の森に見守られながら、附属高校の校舎で、少人数に分かれてのグループ討議や、クラス会、全体会・・・様々な形態で長い時間をかけた話し合いが行われました。「軽セミ」の討議を通じて、生徒達は日常の「おしゃべり」とは異なる真の話し合いの方法を会得します。議論を深めていく中で、真理を探究する姿勢を育んでいきます。コロナ禍の今年、窮屈で不自由な思いをした休校期間を超えて、生徒達は、身体的にも精神的にも「自由」であることの大切さを実感し、これからの社会を担う責任を感じているように見えました。「軽セミ」の時間を通して、生徒一人ひとりのもとに、自らの人生を自ら切り拓いていく覚悟をもつ瞬間が訪れていることでしょう。
 今年も夏休み前から、2年生の教室が並ぶ長い廊下には、百年以上前の開寮当時の三泉寮を偲ぶことができる写真が展示されました。その中の一枚、三泉寮の小高い丘の上に立つ大樅の樹下で、背筋を伸ばして話に聞き入る袴姿の学生達の写真を見る時、若者の真摯な姿勢はいつの時代も社会の輝きとなることを感じます。2020年度の「軽セミ」が終了した今、高校2年生の生徒達が着実に一回り成長し、前に向かって進み始めていることを心から嬉しく思います。

校長 薄 由美